最大で1kgのコーヒー生豆を焙煎できる小型業務用コーヒー豆焙煎機、最大で5kgのコーヒー生豆を焙煎できる小型業務用コーヒー豆焙煎機が良く売れていて、注文から製品納入までに数か月待ちが当たり前になっているという話を聞きます。
カフェ・喫茶店商売の複業としてコーヒー豆自家焙煎商売に参入する方や、新たにロースタリーカフェを開業する方が多くなっていると推測しています。
【目次】
- ロースタリーカフェ
- コーヒー豆を自家焙煎する喫茶店
- 自家焙煎コーヒー豆小売専門店
- カフェ・喫茶店とコーヒー豆自家焙煎店は別の商売
- ロースタリーカフェは新しいコーヒー豆自家焙煎店商売
- その昔、喫茶店で自家焙煎コーヒー豆が売れ無かった理由
- ロースタリーカフェは在庫を持つ商売
- ロースタリーカフェの特徴は店舗でコーヒーを売っていること
- コーヒー豆自家焙煎店は小さなロースター
ロースタリーカフェ
ロースタリーカフェは、カフェ・喫茶店とコーヒー豆自家焙煎店の複合体ビジネスだと年老いた珈琲豆焙煎屋は理解しています。
個人経営のカフェ・喫茶店商売も個人経営のコーヒー豆自家焙煎店商売も、どちらも基本的に儲からない商売だと思います。
しかし、数学的には、マイナスとマイナスを掛け合わせればプラスになります。
エカワ珈琲店(年老いた珈琲豆焙煎屋が店主)は、ロースタリーカフェはコーヒー豆自家焙煎店商売の新しいあり方だと考えて、去年(2021年)の秋から、従来の自家焙煎コーヒー豆小売販売とテイクアウトコーヒー専門の喫茶店を掛け合わせた商売をしています。
コーヒー豆を自家焙煎する喫茶店
喫茶店が飽和状態になっていた1980年代、コーヒー豆を自家焙煎する喫茶店がポツリポツリと登場して来ました。
コーヒー豆を自家焙煎する喫茶店は、自家焙煎コーヒー豆の小売販売もしていましたが、自家焙煎したコーヒー豆の大半は自分たちの経営する喫茶店で消費していました。
コーヒー豆を自家焙煎する喫茶店は、当時、コーヒー専門店とも呼ばれていました。
コーヒー専門店と今(2022年)流行りのロースタリーカフェは、よく似た業態の商売ですが、商売のやり方が全く異なっています。
自家焙煎コーヒー豆小売専門店
1980年代に登場して来たコーヒー豆自家焙煎店商売には、2通りあります。
一つは、コーヒー豆を自家焙煎する喫茶店、もう一つは、自家焙煎コーヒー豆小売専門店です。
1980年代・1990年代、喫茶店開業には相当な資金が必要でしたが、自家焙煎コーヒー豆小売専門店は、喫茶店開業の半分くらいかそれ以下の資金を用意すれば開業できました。
喫茶店・飲食店に焙煎したコーヒー豆を配達(業務卸)している焙煎屋さんをロースターと呼んでいますが、自家焙煎コーヒー豆小売店は小さなロースターです。
業務卸に参入するのは難しいので、オフィスに自家焙煎コーヒー豆を配達したり、家庭向けに自家焙煎したコーヒー豆を小売りしています。
カフェ・喫茶店とコーヒー豆自家焙煎店は別の商売
年老いた珈琲豆焙煎屋などから見れば、カフェ・喫茶店商売とコーヒー豆自家焙煎店商売は全く別の商売です。
似ているのは、個人経営のカフェ・喫茶店も個人経営のコーヒー豆自家焙煎店も、どちらも儲からない商売だという事だけです。
カフェ・喫茶店は立地商売で、コーヒーは取り扱っている幾つかある商品の中の一つですから、コーヒーに関する知識が少なくても立地が良ければ商売が成り立ちます。
何にも気にせずに1杯のコーヒーを淹れるだけなら、コーヒーメーカーを使ってコーヒーを提供することもできます。
しかし、コーヒー豆自家焙煎店はコーヒーを売る商売ですから、コーヒーに関する相当な知識・技術を持っていなければ商売が成り立ちません。
ロースタリーカフェは新しいコーヒー豆自家焙煎店商売
個人経営の喫茶店が儲かっていたのは昭和の頃の話で、個人経営のコーヒー豆自家焙煎店がそれなりに成り立っていたのは、2000年前後の頃までの話です。
令和の現在(2022年)は、どちらも儲けられない商売になっています。
2010年代になって、ロースタリーカフェという新しいコーヒー豆自家焙煎店商売が登場して来ました。
個人経営では儲からないカフェ・喫茶店商売と、個人経営では儲かるはずの無いコーヒー豆自家焙煎店の複合体がロースタリーカフェで、マイナスとマイナスを掛け合わせればプラスになるというタイプの新しいコーヒー豆自家焙煎店商売だと年老いた珈琲豆焙煎屋は理解しています。
その昔、喫茶店で自家焙煎コーヒー豆が売れ無かった理由
エカワ珈琲店が喫茶店商売に見切りをつけて、自家焙煎コーヒー豆の小売販売を開始したのが1989年8月です。
その頃、コーヒー豆を自家焙煎する喫茶店では自家焙煎コーヒー豆があまり売れず、小さなロースターである自家焙煎コーヒー豆小売店では、自家焙煎コーヒー豆が売れていました。
喫茶店でコーヒーを楽しむお客さんと、自家焙煎コーヒー豆小売店にコーヒーを買いに来るお客さんは、コーヒーの消費目的が異なっています。
コーヒー豆を自家焙煎する喫茶店は、宣伝活動もせず自家焙煎コーヒー豆の販売価格も高かったわけですから、喫茶店が繁盛していても自家焙煎コーヒー豆は売れなかったのだと想像しています。
一方、自家焙煎コーヒー豆小売店は、販売価格を低く抑えていてチラシなどを使った宣伝活動もしていました。
ロースタリーカフェは在庫を持つ商売
カフェ・喫茶店は飲食商売で食材の鮮度維持が重要な商売ですから、できれば在庫を持たないほうが良い商売です。
しかし、ロースタリーカフェは小さなロースターですから、ある程度のコーヒー生豆在庫を持って置く必要があります。
エカワ珈琲店は、セミリタイア的商売をしている零細生業パパママ規模のコーヒー豆自家焙煎店ですが、半年分くらいのコーヒー生豆在庫は常に持っています。
仕入金額にして、常時100万円以上の在庫を抱えています。
ロースタリーカフェの特徴は店舗でコーヒーを売っていること
ロースタリーカフェの最大の特徴は、自家焙煎コーヒー豆を買ったり1杯のコーヒーを買ったりできる店舗を構えていることだと思います。
店舗を持たずに自家焙煎コーヒー豆の通信販売オンリーで商売をしても、自家焙煎コーヒー豆が売れるとは思えません。
ネットショップを作っているだけで、店舗を持たず名も知られていないブランドの自家焙煎コーヒー豆が通信販売で売れるとしたら、それは奇跡だと思います。
コーヒー豆自家焙煎店は小さなロースター
ロースタリーカフェは、カフェ・喫茶店と小売店舗を複合させた商売をしている小さなロースターです。
ロースターは、カフェ・喫茶店・レストラン・ホテルに焙煎したコーヒー豆を業務卸(配達販売)しているコーヒー豆焙煎事業者です。
ロースタリーカフェは小さなロースターですから、自家焙煎コーヒー豆業務卸先の確保は経営基盤の安定に必要不可欠です。
ロースタリーカフェは、自家焙煎コーヒー豆業務卸が順調に推移して、初めて将来に期待を持てるようになる商売だと思います。
飲食商売では、食材の鮮度が料理の良し悪しを決定する最大の要因です。
焙煎したコーヒー豆を重要な食材と考えている飲食商売のオーナーなら、近所のコーヒー豆自家焙煎店から、鮮度の良い自家焙煎コーヒー豆を必要な量だけ仕入れる方向に向かうのは自然の流れだと思っています。