アメリカで発生したローカルフードムーブメントの波が、じわりじわりと日本にも到達しつつあるようです。
レストラン・カフェ・喫茶店ビジネスは、基本的に地域密着型ビジネスです。そのレストラン・カフェ・喫茶店が、メニューにローカルフード(地元の食材)を採用することのメリットについて考えてみました。
- (1)地元の食材/ローカルフードは新鮮です
- (2)地元の食材/ローカルフードは環境にやさしい
- (3)地元の食材/ローカルフードは、賞味期限を長くする必要がありません
- (4)地元の食材/ローカルフードのメニュー採用は、地域経済に役立つ
- (5)地元の食材/ローカルフードをメニューに採用すると、注目度がアップする
- (6)地元の食材/ローカルフードは、メニューに季節感を与えてくれます
- (7)地元の食材/ローカルフードは観光客にアピールする
- (8)地元の食材/ローカルフードはお金を稼ぐ
- 関連ストーリー
(1)地元の食材/ローカルフードは新鮮です
例えば、コーヒーを淹れるのに使う焙煎コーヒー豆です。
地元の珈琲豆焙煎屋は、小型の生産用コーヒー豆焙煎機を使って煎りたて新鮮な焙煎コーヒー豆を短い流通ルート(直接取引)で供給しています。しかし、自動化された最新の焙煎工場で大量生産される焙煎コーヒー豆は、生産→保存→流通→保管→納入の過程を経ています。どちらが新鮮かと言うと、地元の珈琲豆焙煎屋の焙煎コーヒー豆(ローカルフード)だと考えるのが妥当だと思います。
(2)地元の食材/ローカルフードは環境にやさしい
地元で収穫・採取・製造される食材は、基本的に環境に優しい食材です。理由は、ローカルフードの流通ルートが短いからです。流通ルートが短いということは、二酸化炭素の排出量が少なくなるわけですから。
(3)地元の食材/ローカルフードは、賞味期限を長くする必要がありません
短期間での納入・消費を前提とするローカルフード(地元で収穫・採取・製造される食材)は、長期間の保管・保存を考える必要がありません。
賞味期限を長くする必要が無いので、食材をより自然に近いカタチで納入・消費できます。
(4)地元の食材/ローカルフードのメニュー採用は、地域経済に役立つ
地元の珈琲屋さんから焙煎コーヒー豆を買うと、そのお金は自分たちのコミュニティーに帰ってきます。それが、1人当たりの所得の増加をもたらして、地域経済の潜在力を高くして幸せな消費者を増加させます。幸せな消費者が増えれば、消費が活発になります。
(5)地元の食材/ローカルフードをメニューに採用すると、注目度がアップする
地元の食材/ローカルフードをメニューに採用することで、、地元の消費者にアピールできて注目が集まるかもしれません。理由は、お客さんの飲食経験に一つの物語を提供できるから。
(6)地元の食材/ローカルフードは、メニューに季節感を与えてくれます
例えば、地元の農家は、その季節に収穫できる食材しか供給できません。ですから、季節ごとにメニューを入れ替える必要があります。ということで、季節が変わればメニューも変わります。
(7)地元の食材/ローカルフードは観光客にアピールする
例えば、和歌山市の観光地で、神戸コーヒーの看板がかかっている喫茶室を持つ旅館があったとしたら、ほとんどの観光客は興ざめると思います。
観光客は、地元の食材で作ったユニークな食事体験を求めているはずですから・・・。
地元の食材で作った商品を求めるのは地元の消費者だけではありません。
(8)地元の食材/ローカルフードはお金を稼ぐ
地元の食材を調達すると割高になると思っているかもれません。それは、見た目が割高になっているだけだと思います。(品質を考慮する必要があります)
供給ルートが短いということは、流通に要する費用分だけ食材が安くなっていることを意味します。また、多くの消費者は、ローカルフードにより多くのお金を支払う意思を持っている可能性もあるわけです。
関連ストーリー
アメリカで発生しているローカルフードムーブメントは、正規の流通ルートから排除された小規模農家が開催した朝市から始まりました。