年老いた珈琲豆焙煎屋のブログ

コーヒー情報記事を専門にエントリーしているブログです。年老いた珈琲豆焙煎屋の稼ぎ頭のブログです。

世界の有名レストラン・有名ホテル界隈のコーヒーがプレミアム化している

レストランやホテルは、地域で頑張っている自家焙煎コーヒー豆店の有力なパートナーになる可能性があると考えています。

世界各国の有名レストランが提供するコーヒーは、ここ数年で大きく様変わりしているようですから、おそらく近い将来、日本のホテルやレストランで提供されるコーヒーも大きく様変わりして行くはずだと推測しています。

ビールの流れとよく似ています。 

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【クイックナビゲーション】

新しいタイプの珈琲豆焙煎屋さん

小型生産用コーヒー豆焙煎機(3kg~数kg容量)を駆使して焙煎コーヒー豆ビジネスを営んでいるのが、日本全国に数千店くらい営業している珈琲豆自家焙煎店です。

その珈琲豆自家焙煎店からスタートして、2000年代後半頃から始まったコーヒーブームの追い風も受けて、成長街道を走っている珈琲屋さんが幾つもあります。

新型コロナウィルス感染症の影響を受けて、一休みしているようですが、新型コロナウィルス感染症問題が解決すれば、再び、成長街道を走り始めると推測しています。

それらの新しいタイプの珈琲豆焙煎屋さんは、喫茶店を営んでいますが、焙煎コーヒー豆の業務卸も営んでいます。そして、その成長の燃料は、焙煎コーヒー豆業務卸だと推測しています。

新しいタイプの珈琲豆焙煎屋さんは、既存の珈琲豆焙煎企業や地域の珈琲豆焙煎会社には存在しない特別で協力なブランドを持っています。

そのブランドの力を駆使して、高級レストラン・ホテルなどの有力パートナーに焙煎コーヒー豆を供給していると推測しています。

2019年7月、新しいタイプの珈琲屋さんの1社が、横浜の港の近くに新しくコーヒー豆焙煎工房をオープンさせたというニュースが流れていました。そのニュースに触れて、もしかしたら、世界の高級レストラン業界に訪れているコーヒー提供方法の変化が、日本(特に東京周辺)にも及んで来ているような予感がしたのを覚えています。

もし、新型コロナウイルス感染症という問題が発生していなければ、コーヒーのプレミアム化がスムーズに進行していて、その予感が的中していたかもしれないと考えています。

 

エカワ珈琲店の焙煎コーヒー豆とレストランとの相性

エカワ珈琲店が自家焙煎コーヒー豆小売専門店を開始したのは、新しいタイプの珈琲豆焙煎屋さんが自家焙煎コーヒー豆店を創業したのと同じ時期か、それよりも早い時期だったはずです。

しかし、未だに地方の中核都市で零細生業パパママ経営の自家焙煎コーヒー豆小売専門店のままです。(30年前と比べると、焙煎コーヒー豆販売量は大幅に減少していますが)

今(2021年4月)は、自家焙煎コーヒー豆業務卸に手を染める気持ちは全くありません。というよりも、手を染めたら相手様に迷惑をかける可能性があると考えています。

考えてみれば、エカワ珈琲店とホテルやレストラン、それに食事メニューを提供する喫茶店との相性は良く無かったわけで、それが、昔も今も、零細生業パパママ経営の自家焙煎コーヒー豆小売専門店のままでいる理由ですから。

相性の良く無い理由を色々と考えたのですが、最終的に営業能力とブランドの力不足という結論にたどり着きます。

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平均的な焙煎コーヒー豆から地域の焙煎工房の焙煎コーヒー豆へ

2013年、世界の有名レストラン2400店のうち約30%が業務用ネスプレッソを利用していたと言われています。後の大半は、推測ですが、自動化されたコーヒー豆焙煎工場で大量生産する平均的な品質の焙煎コーヒー豆を使っていたようです。 

その2013年頃から、提供するコーヒーにも注意を注ぐ有名レストランが増え始めて、2019年春の時点で約4分の3くらいの有名レストランが、地域の焙煎工房を利用しているという調査もあります。コーヒーの淹れ方も、脱エスプレッソコーヒーが進んでいるようです。

世界のホテル・高級レストラン業界ですが、自動化されたコーヒー豆焙煎工場で大量生産される平均的な焙煎コーヒー豆から、地域の焙煎工房が手作業で焙煎加工する個性豊かな鮮度の良い焙煎コーヒー豆を使ってコーヒーを提供する方向に進んでいるような気がします。

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地産地消の流れが焙煎コーヒー豆にも

ローカルフードムーブメントの影響からか、レストラン・ホテル業界が提供する食事・飲料の食材には、できるだけその地域で生産加工されている食材を利用するという流れが、世界の一流レストラン・ホテルの主流になりつつあるような気がします。

焙煎コーヒー豆の原料となるコーヒー豆は熱帯地域で生産される農産物ですが、焙煎コーヒー豆は地域で焙煎加工されている食材です。

焙煎コーヒー豆は食材ですから、当然、鮮度が重要視されます。ローカルフードムーブメントは、食品の鮮度を重視する文化ですから、地産地消の流れが焙煎コーヒー豆に及んでくるのも必然かもしれません。 

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未開の巨大市場(地域の自家焙煎珈琲豆店にとっては)

世界の有名レストラン・有名ホテル界隈では、コーヒー抽出器具を無料貸与してもらって、大量生産された平均的な焙煎コーヒー豆を使う時代は終焉したように感じられます。コーヒーの付加価値を追求する方向に、世界の有名レストラン・有名ホテル界隈が進んでいるように感じられます。

だけど、全てのレストランやホテルのコーヒーを眺めると、世界の有名レストラン・有名ホテル界隈で進行しているコーヒーのプレミアム現象は、まだまだ遠い世界の出来事なのかもしれません。

焙煎コーヒー豆を供給する側(珈琲豆焙煎屋)の、コーヒーに関する情報・知識の提供不足が影響している可能性もあると思います。

今後、レストランやホテルへの焙煎コーヒー豆供給は、地域の自家焙煎コーヒー豆店にとって、未開の巨大市場になって行くような気がします。

コーヒー豆業務卸企業(or会社)から無料貸与されたコーヒーマシーンを使って、1時間以上温め続けたコーヒーを提供することに疑問を感じているレストランや、コーヒーと料理の相互作用について考えているレストランも増えつつあるわけですから。