アイスコーヒーの作り方には、「急冷する方法」と「作り置きする方法」があると思います。ただ、「作り置きした」アイスコーヒーは、どうしても香りの減少や液体(コーヒー浸出液)の酸化と言う問題から逃れることができません。
アイスコーヒーでもホットコーヒーでも、淹れたコーヒーは、その淹れたての瞬間から酸化が始まっていると年老いた珈琲豆焙煎屋は考えています。
アイスコーヒーは香りの飲み物だと考えている日本の珈琲専門店の大半は、「急冷する方法」でアイスコーヒーを作っていると思います。(年老いた珈琲豆焙煎屋は、そのように想像しています。)
濃く淹れたコーヒーを、直接、氷の上に注ぐコーヒーの淹れ方が、完璧なアイスコーヒーの作り方だと思います。
濃い目に抽出した熱いコーヒーの液体(コーヒー浸出液)を、氷(ロックアイス)を入れてある容器に注ぎます。
濃厚な熱いコーヒーの液体(コーヒー浸出液)によって容器内の氷は溶けるので、容器内に注がれたコーヒーの液体(コーヒー浸出液)は、丁度良い加減の濃度の冷たいアイスコーヒーとなります。
濃い目に抽出した熱いコーヒーの液体(コーヒー浸出液)を入れたカップに氷を加えて冷却すれば、アイスコーヒーが白濁することもあります。
白濁を避けるには、氷(ロックアイス)を入れてある容器に濃厚な熱いコーヒーの液体(コーヒー浸出液)を注ぐという方法を採用します。
冷却は、品質を保持する役割を持っています。
抽出したコーヒー液を、容器内のロックアイスで即座に冷却することで、フレーバーやアロマを保つことができます。
なお、濃いコーヒーを抽出するには、焙煎コーヒー粉の量を多くして、その焙煎コーヒー粉にゆっくりと熱いお湯を注ぐ必要があると思います。
【クイックナビゲーション】
用意するもの/急冷する方法でアイスコーヒー1杯分を作るとき
(1)コーヒーを抽出するのに必要な器具
コーヒードリッパー(1~2杯用)とサーバー(300cc)とペーパーフィルター(1~2杯用)。
年老いた珈琲豆焙煎屋は、カリタ社製のコーヒードリッパーとサーバーとペーパーフィルターを使っています。
(2)新鮮な焙煎コーヒー豆
30㏄コーヒーを淹れるのに、6~8グラムくらい(好みによって変わります)の焙煎コーヒー豆を使用します。
挽き具合は、少し粗びきにします。細か挽くのなら、焙煎コーヒー豆の使用量を少なくします。
もしよろしければ、エカワ珈琲店の深味のブレンドを試してください。
(3)氷と熱いお湯の割合
1:1です。半分と半分です。
(4)使用するお湯の温度
摂氏90度~95度くらい。沸騰させたお湯を、別のポットに入れ替えると、それくらいの温度になると思います。
(5)焙煎コーヒー豆の粉砕
信頼性の高い臼歯式のミルがおすすめです。焙煎コーヒー粉の大きさや形が揃います。焙煎コーヒー粉のサイズが揃っていれば、コーヒー成分の抽出効率が良くなります。
(6)スケール(計量の道具)
精度の高いスケール(キッチンスケール)は、少量のコーヒーを淹れるときの必需品です。
作り方(急冷して作る場合)
(1)氷の量
必要な氷の量とお湯の量は、等しく(1:1)するのが良いと思います。(氷と抽出したコーヒーの量の割合なら、2:1くらいになると思います)
氷の量を計量する最良の方法は、氷の重量を測定することです。1グラムの氷は、1グラムのお湯と同じ重量ですから。
(2)焙煎コーヒー豆の計量と粉砕
コーヒーを淹れる直前に、焙煎コーヒー豆を計量して粉砕します。スケール(ハカリ)とコーヒーミルを使います。ホットコーヒーを淹れるときの焙煎コーヒー粉の量の、2~3倍の焙煎コーヒー粉を使います。
(3)コーヒーを淹れる
ドリッパーにフィルターをセットして、ロックアイスを詰めたサーバーに直接コーヒーの液体を注ぐ方法が最適なのかもしれません。
しかし、濃いコーヒーの液体を抽出して、その濃く抽出したコーヒーの液体を、ロックアイスを詰めたカップに注ぐという方法でも同じ効果があると思います。
(4)美味しいアイスコーヒーが出来上がりました
熱くて濃厚なコーヒーの液体を注ぐとロックアイスが溶けるので、濃厚なコーヒーの液体が薄められて、飲み頃の冷たいアイスコーヒーが出来上がります。
また、淹れたてのコーヒーの液体をロックアイスで直接に冷却することで、幾つかの芳香物質をアイスコーヒーの中に閉じ込めることができます。
完璧なアイスコーヒーを作るには、新鮮で香りが良くて、やや強く(深く)焙煎した軽いタッチの焙煎コーヒー豆が適しているのだと思います。
たとえば、東アフリカのフルーティーなコーヒー豆や中米の透き通った香味のコーヒー豆が適しているのかもしれません。
コーヒーの香味は、季節(時期)によって変化します。その季節(時期)に最も適している新鮮なコーヒー豆を使って淹れたアイスコーヒーが、完璧で最高のアイスコーヒーなのかもしれません。
ちなみに、年老いた珈琲豆焙煎屋夫婦が2人だけで営んでいるエカワ珈琲店のアイスコーヒーブレンド(深味のブレンド)は、気候の変化にあわせてコーヒー豆の煎り加減と使用するコーヒー生豆の種類に変化をつけています。
エスプレッソ用としても使って頂けるので、1年中販売しています。