アメリカの珈琲市場ですが、ファーストウェーブ、セカンドウェーブ、サードウェーブという3つの珈琲市場が存在していて、この3つの珈琲市場の間で棲み分けが成されているようです。
ファーストウェーブ、セカンドウェーブ、サードウェーブという3つの珈琲市場について、自家焙煎コーヒー豆を小売している事業者の視点から分類してみました。
ファーストウェーブコーヒーの市場
アメリカ珈琲市場で発生したファーストウェーブコーヒー(コーヒー第1の波)は、大量に焙煎加工したコーヒー豆を大量にできるだけ安い価格で小売販売するマスマーケティングの珈琲市場だと考えています。
消費者が、珈琲企業の商標を目安に、より安い焙煎したコーヒー豆を購入することで、コーヒーが広く普及して行きました。
セカンドウェーブコーヒーの市場
アメリカ珈琲市場で発生したセカンドウェーブコーヒー(コーヒー第2の波)は、焙煎したコーヒー豆のマスマーケティングに対して、ブランドマーケティング(ブランディング)で対抗する新興コーヒー企業(例えば、スターバックスコーヒー)が起こしたコーヒーの波だと思います。
スターバックスコーヒーというブランドに、より多くのお金を支払う消費者が増えたわけですから。
サードウェーブコーヒーの市場
アメリカ珈琲市場で発生したサードウェーブコーヒー(コーヒー第3の波)は、商標やブランドではなくて、単一の国の特定の地域や農園で収穫したコーヒー豆(スペシャリティーコーヒー)を少量焙煎して、価格は高くなりますが少量消費向けに販売する中小規模のコーヒー会社が起こした波だと思います。
大手コーヒー企業の商標やスターバックスコーヒーのブランドに対抗して、地域の中小コーヒー会社はマーチャンダイジングを駆使することで、既存の商標や高級ブランドに飽き足らない消費者を取り込んで行ったのがサードウェーブコーヒーだと理解しています。
もし、コーヒー第4の波が発生するのだとしたら
そして、コーヒー第4の波が発生するのだとしたら、より少量生産・少量消費に特化していて、焙煎の科学や抽出の科学に精通していて、焙煎後それほど日数の経過していない鮮度の良い焙煎コーヒー豆を提供するナノロースター(コーヒー豆自家焙煎店)が発生させる波になると考えています。(ものすごく楽観的かもしれませんが)
全てのコーヒーの波は都市部から始まっている
アメリカ珈琲市場のファーストウェーブコーヒーは、ニューヨークやシカゴなどの大都市で始まって、アメリカ全土に拡大して行きました。
セカンドウェーブコーヒーは、アメリカ西海岸の拠点都市シアトルで始まって、アメリカの都市部を席捲してアメリカ全土に拡大している途中です。
サードウェーブコーヒーは、人口数十万人の地方都市から始まって、アメリカの都市部で人気を得ています。
市場規模は、ファーストウェーブコーヒー市場が一番大きくて、次いでセカンドウェーブコーヒー市場、そしてサードウェーブコーヒー市場となっているようです。