当ブログの珈琲関係記事以外の記事は、一部記事を除いて削除しました。メインブログの『年金だけでは食べて行けないので』に再掲載して行く予定です。

コーヒー抽出器具の歴史

21世紀の現在、 一般の家庭でコーヒーを淹れて飲むことは、当たり前の社会的な活動風景になっています。

コーヒーを淹れて飲む光景は、日常生活で当たり前に存在するありふれた風景ですが、コーヒー抽出器具(or醸造器具)の進化の歴史はあまり知られていないような気がします。

 

コーヒー飲用が、アラビア半島からトルコを経由してヨーロッパに拡がって行き、ヨーロッパの国々で人気を博し始めていた17世紀後半(1600年代後半)、ロンドンのカフェに男たちが入り浸りになって家庭を顧みないのに激怒した女性たちが、コーヒーを淹れて飲むのを禁止することを求める社会運動が巻き起こったという話が、ロングセラーを続けている臼井隆一郎さんの著作「コーヒーが廻り世界史が廻る/中公新書」に収録されています。

コーヒーが廻り世界史が廻る―近代市民社会の黒い血液 (中公新書)

コーヒーが廻り世界史が廻る―近代市民社会の黒い血液 (中公新書)

 

 

コーヒーが、ロンドンだけでなくて、ヨーロッパの主要都市で大ブームを巻き起こし始めていた17世紀後半頃は、まだ焙煎コーヒー豆粉砕物と水を鍋に入れて一緒に沸かして、ろ過しないで飲んでいたようです。コーヒーの滓(かす)が入ったまま飲まれていたわけです。

18世紀(1700年代)に入ると、コーヒー抽出器具(or醸造器具)の進化が始まります。

1710年代にフランスで麻の布を使ってろ過する方法が考え出されて、1763年にドンマルタンのポット、1800年にド・ベロイのドリップポツトが考え出されて、コーヒーは誰にでも淹れやすい洗練された飲み物になって行きました。

 

1800年代に入ると、パーコレーター、コーヒービギン、サイフォン、エスプレッソ、コーヒーアーンと、それぞれの時代や国に応じたコーヒー抽出器具が登場して来ました。

コーヒー果実の煮汁から始まったコーヒー飲用は、時代と人々の洗練を受けて、世界中の人々に一番愛されている嗜好飲料の地位を手に入れたと言われています。そして、現在、世界中で、色々なコーヒー抽出器具(醸造器具)を使った淹れ方が存在しています。

 

家庭では、ドリッパーを使って手作業でコーヒーを淹れるか、コーヒーメーカーを使って自動でコーヒーを淹れるか、どちらかの淹れ方が採用されていると思いますが、どちらもドリップ式と呼ばれているコーヒーの淹れ方(醸造方法)です。

ドリップ式で使われるコーヒーをろ過するための材料(フィルター)は、布か紙です。

ドリップ式の淹れ方が登場して以来、長い間、フイルターには布が使われて来ました。現在、ドリップ式の淹れ方で使われているフィルターの主流は紙フィルターですが、それが登場して来たのは20世紀に入ってからです。