年老いた珈琲豆焙煎屋のブログ

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昔ながらの喫茶店の自主閉店と、小規模なカフェチェーンの倒産が増えている

今年に入って、個人経営の喫茶店の閉店が増えていると報じられています。

また、大手喫茶店チェーン、カフェチェーンは相も変わらず好調を維持しているのですが、規模のそれほど大きく無いカフェの倒産が増えていて、今年(2023年)は、過去最高を記録する可能性があるとも報じられています。

 

 

その最大の原因として、焙煎コーヒー豆の原料となるコーヒー生豆価格の高騰が挙げられています。

新型コロナウィルスパンデミック前の2019年に平均で1kg300円くらいだったコーヒー生豆価格が、今(2023年)は1㎏平均で700円くらいにまで高騰しています。

原料であるコーヒー生豆価格の高騰は、当然のこと、焙煎コーヒー豆業務卸価格(調達価格)にも反映されます。

 

それに加えて、電気・ガスなどの光熱費、アルバイトなどの人件費、焙煎コーヒー豆以外の食材調達価格、消耗品の調達価格などなど、賃貸料は値上がりしていないようですが、それ以外の喫茶店・カフェ経営に関係するほぼ全てのものが値上がりしています。

しかし、提供している商品への価格転嫁に踏み切れず、利益が出にくい状態に追い込まれていて、それが、閉店・倒産の原因として挙げられているようです。

 

テレビニュースによると、都会では、街中の昔ながらの喫茶店の閉店が急増しているとのことです。

荒川区の78歳の女性が経営する昔ながらの喫茶店の近くでも、3店くらいが閉店しているとのことです。

浅川で人気の昔ながらの喫茶店は、去年の10月にコーヒー1杯600円に値上げしたそうですが、それでも収益力が低下しているので、さらなる値上げも検討しているとのことです。

 

基本的に、個人経営の喫茶店・カフェは、儲けられない商売だと考えています。

その最大の理由は、お客さん一人当たりの売上(客単価)が低すぎることだと思っています。

詳しくは、下のリンク先ページの記事をご覧になって下さい。

www.ekawacoffee.worklyh

 

筆者(年老いた珈琲豆焙煎屋)は、人口30数万人の地方都市・和歌山市で暮らしています。

賃貸物件で営業していた昔ながらの喫茶店は、ほぼ消滅していて、昔ながらの喫茶店で残っているのは、家賃の発生しない自己所有の店舗で営業を続けている喫茶店だけです。

その経営者の大半は、65歳以上の高齢者で、公的年金を受給しています。

 

自動車での移動が当たり前の地方都市では、ひと昔前・ふた昔前から、喫茶店商売は、儲けられない商売の典型となっています。

人口が多くて自動車での移動が難しい都会では、何とか、昔ながらの喫茶店の経営が成り立っていたようですが、それも限界が来ているのかもしれません。

しかし、地域に個人経営の喫茶店が存在していることの経済的・文化的メリットは、相当に大きいと考えられるわけですから、近い将来、喫茶店の客単価が低いという問題が解決されて、地域の喫茶店が活性化することも有り得ると思っています。

 

地域に個人経営の喫茶店が存在していることのメリットについては、下のリンク先ページの記事を参考にして頂けるかもしれません。

www.ekawacoffee.work

 

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