年老いた珈琲豆焙煎屋のブログ

コーヒー情報記事を専門にエントリーしているブログです。年老いた珈琲豆焙煎屋の稼ぎ頭のブログです。

ハンドドリップ、ハンドクラフト・ブリューイング、Hand crafted brewing

欧米でも日本でも、欧米でも日本でも、マイクロロースター、ナノロースターと呼ばれる小さな焙煎所・コーヒー豆自家焙煎店が元気に頑張っています。

そして、その小規模で元気なコーヒー豆焙煎屋さんにやって来るお客さんの間で人気があるのが、ペーパーフィルターや布フィルターにセットした焙煎コーヒー粉の上から手作業でお湯を注ぐコーヒーの淹れ方です。

 

日本ではハンド・ドリップと呼んでいて、欧米ではハンドクラフトブリューイング(Hand crafted brewing )と呼んでいる淹れ方です。

布フィルターでコーヒーをろ過する、ペーパーフィルターでコーヒーをろ過する、金属フィルターでコーヒーをろ過すると、ハンド・ドリップにも色々な淹れ方があります。

その中で、現在(2022年)、一番簡単で最もポピュラーなのが、ペーパーフィルターを使ってコーヒー浸出液をろ過する淹れ方だと思います。

 

ということで、ペーパーフィルターを使ったハンドドリップの方法について、年老いた珈琲豆焙煎屋流にまとめてみました。

説明の中で出て来るエカワ珈琲店は、年老いた珈琲豆焙煎屋とその連れ合いが2人だけで営んでいる零細生業ジジババ店のコーヒー豆自家焙煎店です。

www.ekawacoffee.work

 

用意するもの

☆新鮮で香りの良い焙煎コーヒー豆

焙煎日から、1週間~3週間くらいの焙煎コーヒー豆を使って淹れます。

例えばカリタのドリッパーを使って1~2杯のコーヒーコーヒーを淹れる場合、101ドリッパーを使って淹れるのと、102ドリッパーを使って淹れるのとでは、使用する焙煎コーヒー粉の量が若干違って来ると年老いた珈琲豆焙煎屋は考えています。

ですから、1杯~2杯は101ドリッパー、3杯~4杯は102ドリッパーを使うのが良いと思っています。

☆熱いお湯とお湯の入ったポット

お湯の温度は、90度~95度くらい。

沸騰したお湯を別のポットに移しかえると、それくらいの湯温になると思います。

コーヒーを淹れる時は、注ぎ口が細口の方が満面無く均一に注ぐことができます。

☆コーヒーミル

コーヒーミルは、焙煎コーヒー豆を粉に粉砕する(挽く)器具です。

コーヒーを淹れる直前に、焙煎コーヒー豆をコーヒーミルで粉砕する(挽く)するのが、ハンドドリップ(ハンドクラフト・ブリューイング)で美味しいコーヒーを淹れるコツです。

家庭用なら、少しだけ価格が高くなりますが、臼歯式のコーヒーミルが適していると思います。

財政的に許されるなら、喫茶店などが使っているコーヒーミルを購入するのが良いと思います。

☆コーヒードリッパー

ペーパーフィルターをセットしてコーヒーを淹れる器具。

内側の長い溝は、ペーパーフィルターとドリッパーとの貼り付けを防ぎ、スムーズにコーヒーをサーバーに落としてくれます。

☆ペーパー・フィルター 

焙煎コーヒー粉からコーヒーを抽出してろ過する時に使うろ紙で、ドリッパーにセットします。

☆コーヒーサーバー

ドリッパーの下にセットして、ドリッパーから落ちて来るコーヒーを受けて貯める耐熱性の容器です。何杯分かのコーヒーを淹れるのに便利です。

www.ekawacoffee.work

 

淹れ方の手順

(1)ドリッパーにペーパーフィルターをセットします。

お湯でペーパーフィルターを湿らせて、紙のニオイを取り除いたり、ドリッパーにペーパーを引っ付き易くする方法もあると思いますが、エカワ珈琲店は、その方法を採用していません。

(2)そのドリッパーをサーバーの上にセットします。

下の写真のような感じで、ドリッパーをサーバーの上にセットします。

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(3)必要な量の焙煎コーヒー豆をミルを使って粉砕します。

コーヒーの粉の粗さですが、エカワ珈琲店は、『味の素の本だし』くらいの粗さ(粗挽き)のコーヒー粉を使っています。

臼歯式のミルでコーヒー豆を挽くのが最適だと思いますが、もし、プロペラ式のコーヒーミルを使っているのなら、コーヒー豆を挽く時間を短くする必要があります。

  

(4)必要な量のコーヒー粉をペーパーフィルターにセットします。

アメリカでの研究によると、1オンス(30ml)のコーヒーを淹れるのに、1.6~2.0gの挽きたてコーヒー豆を使うのがベターだとされています。(あくまでも、理論値です)

エカワ珈琲店の場合、下の表くらいの使用量を目安としています。

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(5)熱いお湯を注ぎます。

ゆっくりと、優しくお湯を注ぎます。

焙煎コーヒー粉にしみ込むのに十分な量のお湯を注ぎます。

フィルターの底の部分から、コーヒー抽出液が流れ落ちて来たところで、お湯を注ぐのを一度ストップします。

その後(30秒~1分くらい後)、コーヒー抽出液が流れ落ちなくなった時点で、お湯の投下を再開します。

エカワ珈琲店は、ドリッパーにセットしたコーヒー粉の真ん中付近に、ゆっくりと丁寧に湯を注いで行く注ぎ方を採用していますが、花が開くように円を描くように大雑把に湯を注ぐ方法もあると思います。

エカワ珈琲店は、使用するお湯の量やコーヒーを淹れる時間を目安にするのではなくて、サーバーに落ちてくるコーヒー抽出液の量を目安にしてコーヒーを淹れています。

www.ekawacoffee.work

 

【参考までに】

コーヒーを淹れるのに使う湯の量と、出来上がりのコーヒーの量(抽出量)は異なります。

ドリッパー内のお湯を完全にサーバーに落としてしまう場合、使用したコーヒー粉の1.5~2倍くらいの量のお湯が、コーヒーの粉やペーパーフィルターに残っていると考えています。

 

(6)出来上がったコーヒーを楽しんでください。

サーバーに落下したコーヒー量が、1杯なら120~150cc、2杯なら240~300cc、4杯なら500㏄になった時点で、サーバーの上からコーヒーの粉と湯の入っているドリッパーを分離します。

サーバー内のコーヒーをコーヒーカップに移し変えて、コーヒーの風味を楽しみます。

 

まとめ

コーヒー抽出の主なパラメーターは、①使用する焙煎コーヒー粉の量、②投下するお湯の量、③抽出に要する時間だと思います。

自分流に最適化した、この3つのパラメーターを決めておけば、ハンドドリップコーヒーの抽出作業が簡単になるはずだと思います。