和歌山市雑賀屋町のコーヒー豆自家焙煎店「エカワ珈琲店」は、ペーパーフィルター(紙フィルター)を使うハンドドリップで、毎日、何回かコーヒーを淹れています。
コーヒーを淹れるのに使っている道具は、ドリッパーとサーバーとコーヒースケールです。
ドリッパー(コーヒードリッパー)はペーパーフィルターをセットして、そこに自家焙煎コーヒー粉を入れて置く道具です。
ドリッパーは、サーバーの上部にセットします。
サーバー(コーヒーサーバー)は、ドリッパーから落ちてくるコーヒー(抽出液)を捕捉するガラス容器です。
エカワ珈琲店(店主は年老いた珈琲豆焙煎屋)は、カリタの500㏄サーバーと300㏄サーバーを使っているので、サーバーに目盛が付いています。
ハンドドリップコーヒーの淹れ方で、把握して置く必要のある変数(パラメーター)は、コーヒーを淹れるのに使う自家焙煎コーヒー豆の重量とコーヒー抽出液の量とドリッパーに注ぐお湯の量、それと抽出時間だと思っています。
自家焙煎コーヒー豆の重量(g)とコーヒー抽出液の量(㏄)の比率を、エカワ珈琲店は『コーヒー抽出比率』と表現しています。
最適な『コーヒー抽出比率』は、例えばアイスコーヒーかホットコーヒーかというように、コーヒーの作り方や淹れ方によって違って来ると思っています。
エカワ珈琲店の淹れ方は、「昔ながらの喫茶店のハンドドリップ」です。
最適な『コーヒー抽出比率』(黄金比率)は、コーヒー粉1に対して、コーヒー抽出量を15か16に決めています。(ブラックコーヒーの場合)
プワ・オーバーの淹れ方を採用すれば、その比率は少し変わってくると思っています。
ハンドドリップのコーヒー抽出方法にも、色々な方法(淹れ方)があると思っています。
エカワ珈琲店は、「昔ながらの喫茶店のハンドドリップで淹れるコーヒー抽出方法」を採用しているので、自家焙煎コーヒー豆の重量、コーヒー抽出液の量、抽出時間、それとドリッパーに注ぐお湯の重量の4つの変数に注目してコーヒーを淹れています。
4つの変数のうち、「自家焙煎コーヒー豆の重量」と「抽出時間」と「ドリッパーに注ぐお湯の重量」は、コーヒースケールで確認することができます。
もう一つの変数「コーヒー抽出液の量」は、サーバーの目盛りで確認できます。
「昔ながらの喫茶店のハンドドリップコーヒー抽出方法」の場合、コーヒー(抽出液)がサーバーの所定の目盛に到達した段階(抽出比率に基づいて計算した数値)で抽出を終了します。
抽出が終了すると同時に、ドリッパーに注いだお湯が相当量残っている状態で、ドリッパーをサーバーから分離します。
「コーヒー抽出比率」を決めておけば、「コーヒー抽出プロファイル」を作っておけば、「ドリッパーに注ぐお湯の重量」と「抽出時間」の2つの変数を確認しながらコーヒーを淹れて行くだけで、ブレの少ない安定した味わいのコーヒーが出来上がると思っています。
コーヒースケールは、ハンドドリップの初心者でも、コーヒーのプロやセミプロでも、全てのコーヒー愛好家にとって、安定した味わいのコーヒーを淹れるための必需品だと思っています。
エカワ珈琲店流、「コーヒースケール」の使い方です。
(1)自家焙煎コーヒー豆の重量を計量します。計量してから粉に挽きます。
(2)ドリッパーにペーパーフィルターをセットして、サーバーの上に置きます。
(3)粉を詰めたドリッパーとサーバーのセットを、コーヒースケールの上に置きます。
(4)コーヒースケールのスイッチをオンにします。デジタル数値はゼロになります。
(5)お湯を注ぎ始めたら、注ぐお湯の重量と時間の計測をスタートします。
(6)スケールで、注ぐお湯の重量と時間を確認しながらお湯を注ぎ続けます。
(7)サーバーで抽出液の量を確認して、抽出比率で計算した量に到達すれば抽出終了。
(8)時を移さず、お湯と粉の入っているドリッパーをサーバーから分離します。
エカワ珈琲店は、30年以上のハンドドリップコーヒー抽出経験を持っています。
感覚に依存してハンドドリップコーヒーを淹れる技術にも、自信を持っています。
しかし、感覚だけでは、どうしても「味のずれ」が生じます。
「コーヒーの抽出プロファイル」を作成して、コーヒースケールを使ってコーヒーを淹れても、その「味のずれ」は生じると思います。
感覚に依存してコーヒーを淹れる場合、コーヒーを淹れる人の体調などの要因が影響して来ます。
「コーヒーの抽出プロファイル」を作成して、コーヒースケールを使ってコーヒーを淹れる場合、体調などの要因に影響される度合いが少なくなると思います。
その分、「味のずれ」が少なくなると思っています。
アマゾンで「コーヒースケール」を検索すると、高機能で高価格のコーヒースケールから、コーヒーブランド(ハリオやカリタ)のコーヒースケール、2000円~4000円くらいで購入できるコーヒースケールと、色々なコーヒースケールがヒットします。
電源として、「充電式」と「電池」式があります。
「充電式」は高価で、「電池式」はお手頃価格になっているようです。
抽出液の透過速度を計測する機能やアプリと連携して抽出データを記録できる機能など、色々な付帯機能が付いているコーヒースケールは、購入価格が高くなります。
付帯機能が付いていれば付いているだけ、高性能のコーヒースケールだと思いますが、購入価格が相当に高くなります。
年老いた珈琲豆焙煎屋(エカワ珈琲店オーナー)のような高齢者が、その付帯機能を十分に使いこなせるとは思えません。
エカワ珈琲店は、カリタ社のコーヒースケールを使っていますが、カリタ社のコーヒースケールのような数千円のコーヒースケールであっても、付帯している機能の全てを活用しているわけではありません。
ハンドドリップの特徴は、感覚に依存してコーヒーを淹れることが出来るという事です。
感覚に依存して淹れるハンドドリップコーヒーでも、コーヒー抽出経験を積んで行けば、「味のずれ」が少なくなって行きます。
エカワ珈琲店は、コーヒースケールの機能として、『ドリッパーに注ぐお湯の重量』と『抽出時間』をコーヒーを淹れながら確認できればオッケーだと思っています。
計測精度に優れている、透過速度を計測できる、アプリと連携して抽出データを収集できる、などの性能が無くても、2千円くらいから数千円くらいで購入できるコーヒースケールの方が実用的だと思っています。
「カリタ」と「ハリオ」は、日本が誇るコーヒーグッズの世界的ブランドです。
どちらのブランドのコーヒースケールも、4000円くらいから数千円くらいで購入できます。
エカワ珈琲店は、コーヒーグッズ(ペーパーやドリッパー・サーバーなど)をカリタ社から仕入れているので、カリタ社のコーヒースケールを使っています。
「ハリオ」ブランドのファンには、コーヒースケール「V60シリーズ」がお勧めだと思います。価格も機能も、カリタのコーヒースケールと遜色が無いと思っています。
「カリタ」も「ハリオ」も、世界的人気を誇っているコーヒーグッズのブランドです。
ブランドにこだわらないのなら、2000円台から4000円くらいの間で購入できるコーヒースケールが売られています。
使った事が無いので、はっきりとは断言できませんが、ブランドもののコーヒースケールに機能・性能で劣っているようには思えません。