21世紀に入ってから、ニューヨークのコーヒー生豆相場は、投機的な乱高下を繰り返しています。
一昨年の秋(2013年)、生産価格を下回っていた相場価格が、去年の秋(2014年)には、何年ぶりかの高値になって、今年(2015年)に入ってからは下げ相場が続いています。
International Coffee Organization - What's Newの下記ページから引用。
今年(2015年)に入ってから、ニューヨーク商品取引所のコーヒー生豆相場は下落傾向にあるのですが、世界的なコーヒーブームを背景として、コーヒーの需要は増加傾向にあります。
コーヒーの需要が増加傾向にあるのに、ニューヨークのコーヒー生豆市場価格が下落傾向にある原因として、2つの要因が影響していると伝えられています。
1つは、ニューヨークのコーヒー生豆市場を経由しないスペシャリティーコーヒー豆の需要が増加していること。
もう一つは、1杯立てコーヒーメーカーを利用するワンカップコーヒー(カプセルコーヒー)が、北米の一般家庭に普及していて、その影響で北米市場でのコーヒー生豆需要が低迷していることだと報道されています。
コーヒーメーカーを使って一度に何杯も淹れるとロスがでるけれども、1杯ずつ淹れるワンカップコーヒー(カプセルコーヒー)の場合、全くロスがでないので効率的で、その効率の良さがニューヨークのコーヒー生豆市場価格に打撃を与えていると報じられています。
ニューヨークのコーヒー生豆市場ですが、これからも、色々な事柄が影響して投機的な乱高下を繰り返していくのかもしれません。
コーヒー生豆の生産者も消費者も、コーヒー生豆価格が不安定であるよりも、安定している方がありがたいわけですから、今後、コーヒー生豆市場の介在していないコーヒー生豆に依存する割合が高くなって行くのかもしれません。
追記/2021年12月29日
2021年は、コーヒー生豆価格高騰の1年間でした。
高騰の主たる原因は、コンテナが不足して、消費地に届くコーヒー生豆の数量が不足していて需要に追い付いていないからだと言われています。
何故、コンテナが不足しているのかと言うと、新型コロナウィルス感染症パンデミックが原因しています。