アメリカ発の飲食関係のサイトやブログを彷徨っていると、分子ガストロノミーという言葉に度々遭遇します。
で、分子ガストロノミーという言葉を調べていて、この本の存在を知りました。
現在のアメリカですが、高級レストランのシェフが創り出す最先端の料理を始め、クラフトビール、クラフトドーナツ、クラフトカクテルと、創造力を駆使した食べ物や飲み物に注目が集まっているようです。
生活に追われていない人たちの興味が、大量生産、大量消費から、少量生産、少量消費に移りつつあるのかもしれません。
クラフトフードやクラフトドリンクの世界では、分子ガストロノミーが注目されているのだと思います。
クラフトには、単なる手作りという意味だけでなくて、創造力を駆使して作り上げるという意味があるのかもしれません。
コーヒーの世界にもクラフトブームの影響が及んで来ていて、コーヒー関係のサイトやブログで「分子ガストロノミー」という言葉に遭遇することもあります。

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考えて見れば、コーヒー豆を焙煎するに際して、分子ガストロノミー的な思考方法を採用することが、エカワ珈琲店にもあります。
例えば、シナモンローストと呼ばれている浅煎りの焙煎コーヒー豆は、コーヒー豆そのままの酸味を持っていて飲用に耐えられないレベルのコーヒーなのだと思います。
で、どうすれば飲用に耐えられるようになるのだろうかと考えたことがあります。
シナモンローストの色をした焙煎コーヒー豆でも、色がそれほど変化しないような環境下で長時間コーヒー豆を焙煎していたならば、酸と二酸化炭素の放出量が多くなるわけですから、比較的に飲みやすいフルーティーなコーヒーを造れる焙煎コーヒー豆になるかもしれないと考えたことがあります。
短時間で焙煎したときよりも穏やかな酸味のコーヒーを淹れることができたのですが、エカワ珈琲店の好みの味にはなりませんでした。
やはり、エカワ珈琲店で販売する焙煎コーヒー豆は、中煎りか、それよりもちょっとだけ深く焙煎した焙煎コーヒー豆が適しているのだと思います。