クロップ(Crop)という英語を辞書で調べると、基本的には、作物、農産物などを意味しているようです。
ですから、コーヒーに関係してクロップ(Crop)という言葉が使われていれば、農作物としてのコーヒー生豆、あるいは、コーヒー生豆の収穫年を意味する言葉として使われているに違いないと、エカワ珈琲店の店主である年老いた珈琲豆焙煎屋は解釈しています。
コーヒー年度は、10月1日から、翌年の9月末日までとされていて、収穫された時期によって呼び方が違って行きます。
例えば、収穫した時期が早い順番に、あるいは日にちの経過とともに、ニュークロップ、カレントクロップ、パーストクロップ、オールドクロップと呼び名が変わって行きます。
ニュークロップは、収穫したての新しいコーヒー生豆(最近収穫されたコーヒー生豆)で、コーヒーの精製処理が終了していて、焙煎加工に利用可能なコーヒー生豆。当年度産のコーヒー生豆です。
カレントクロップも収穫したての新しいコーヒー生豆(最近収穫されたコーヒー生豆)ですが、カレントクロップ=ニュークロップではなくて、ニュークロップ>カレントクロップだと解釈しています。ですから、カレントクロップは、ニュークロップよりも少しだけ新しくないコーヒー生豆と理解しています。
その前の年に収穫されたコーヒー豆(前年度産のコーヒー生豆)を、パーストクロップと呼んでいます。
パーストクロップよりも以前に収穫されたコーヒー生豆を、オールドクロップと呼んでいると理解しています。
例えば、2014年に収穫されたコーヒー生豆は、2014年/2015年産のコーヒー生豆として出荷されています。
それ以前に収穫されたコーヒー生豆は、オールドクロップ(old crop)、パーストクロップ(past crop)と呼ばれています。
パーストクロップは前年度産のコーヒー生豆ですが、オールドクロップの場合、前年度の前年である2年前に収穫精製したコーヒー生豆も、数年前に収穫精製したコーヒー生豆も、ともにオールドクロップと呼ばれています。
ちなみに、オールドクロップは、コーヒー生豆を長期間保存する目的で保存されていたのでは無くて、出荷待ちの状態で長期間保存されていたコーヒー生豆です。
ですから、用心深く丁寧に保存されていなかった可能性もあります。
コーヒー生豆の保存期間が長くなると、酸味などのコーヒーの風味成分の量も相対的に低下して行く可能性があります。
また、浸透性の悪い焙煎コーヒー豆の原因となったり、風味成分が分解していたり臭気を吸収していたりすることもあります。
そのような理由から、オールドクロップよりもニュークロップやカレントクロップの方が価値が高いと考えられているようです。