年老いた珈琲豆焙煎屋のブログ

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年老いた珈琲豆焙煎屋の体験的コーヒー豆自家焙煎論

コーヒーベルトと呼ばれている地域に位置している熱帯地域の国々で栽培・収穫・精製処理されたコーヒー生豆は、消費国に輸出されて、あるいはp生産国内で、焙煎という熱加工処理を施されて焙煎コーヒー豆という商品となります。

ご存知だと思いますが、焙煎したコーヒー豆には2種類の商品マーケットが存在しています。

それは、レギュラーコーヒーと自家焙煎コーヒー豆(クラフトコーヒー)の消費市場です。

 

(※)「1990年のコーヒー市場はレギュラーコーヒーだけ、2022年のコーヒー市場にはレギュラーコーヒーとクラフトコーヒーがある」の記事を参考にして頂けます。

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【目次】

 

(1)コーヒー豆の焙煎

コーヒー豆の焙煎は、コーヒー生豆を高熱に曝して、コーヒー豆を膨らませて、コーヒー独特の風味を作り出す作業です。

コーヒー豆焙煎中に発生する物理的変化や化学的変化は、あの素晴らしいコーヒーの香味を創り出すための重要な変換プロセスだと筆者(年老いた珈琲豆焙煎屋)は思っています。

 

(2)コーヒー豆焙煎のプロセス

一般的に、焙煎機のドラムの中にコーヒー豆を放り込んで、20数分間~30数分間、200度くらいの温度で熱して、ドラム内に放り込んだコーヒー豆に無数の化学反応や物理的反応を発生させて、商品となる焙煎コーヒー豆を焙煎します。

コーヒー豆の焙煎は、コーヒー生豆の持つ約300の前駆成分を、コーヒー生豆を200度くらいの高熱に曝すことで約1000のコーヒー成分に変化させる作業だと考えています。

 

(3)初めチョロチョロ、中パッパ、パチパチなったら徐々にチョロチョロ 

「初めチョロチョロ」でコーヒー豆を蒸らして(ゆっくりと熱して行って)、「中パッパ」で水分を放出させて、化学反応が進行し易いようにコーヒー豆を膨らませます。

「パチパチ鳴ったら徐々にチョロチョロ」です。

焙煎中のコーヒー豆からパチパチと聞こえてくる音は、コーヒー豆焙煎屋さんの間では「ハゼ」と呼ばれている現象で、コーヒー豆焙煎プロセスの一つの目安となる現象です。

このハゼ音が聞こえてくれば、コーヒーの味を作り出してコントロールする段階になります。

参考までにですが、コーヒーの香味をコントロールするのに便利な目安として、2010年代に登場して来たのが「上昇率(RoR)」という無次元数(単位の無い数)です。

 

(※)コーヒー豆の焙煎とROR(上昇率、Rate of Rise)

 

(4)煎り止めと煎り加減

パチパチ鳴ったら、加熱を徐々に弱めて行きます。

そして、任意の煎り加減になったところで、加熱を止めて焙煎機の釜(ドラム)から自家焙煎コーヒー豆を取り出して冷却します。

任意の煎り加減は、自家焙煎コーヒー豆の色やパチパチという音が聞こえて来てから以後の焙煎時間と焙煎温度、あるいは、パチパチという音が聞こえなくなってから以後の焙煎時間と焙煎温度などで決めています。(ほとんど、経験に基づく勘で決めています)

 

(5)焙煎=科学反応を利用して香りや風味を作り出す作業

コーヒー豆の焙煎は、科学反応を利用してコーヒー独特の香りや風味を作り出す作業だと理解しています。

コーヒー独特の香りや風味を作り出すには、コーヒー豆焙煎中に発生する化学反応を調整・制御(コントロール)する必要があると考えています。

その化学反応をコントロールするのに、コーヒー豆焙煎中の物理的変化を利用しています。

 

このエントリー記事は、年老いた珈琲豆焙煎屋が、キンドルでセルフ出版している電子書籍『田舎の小さなコーヒー豆自家焙煎店のおやじが、コーヒー豆の焙煎について語ります』に収録している「年老いた珈琲豆焙煎屋のコーヒー豆の自家焙煎体験談」の章の内容を短くまとめて作成しています。

原文に興味があれば、電子書籍を購入して頂ければ幸いです。

 

(※)「目次」など、詳しい説明は、『田舎の小さなコーヒー豆自家焙煎店のおやじがコーヒー豆の自家焙煎について語ります』でご覧になって頂けます。