年老いた珈琲豆焙煎屋のブログ

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日本の地方都市の片隅から、RTDコーヒーのグローバルな消費市場を観察する

脱サラして自家焙煎コーヒー豆小売ビジネスに参入した30年近く前、世界的規模でコーヒービジネスに注目が集まる時代がやって来るとは想像も出来なかったわけです。

日本でも、アメリカやヨーロッパのように、家庭で焙煎したコーヒー豆を購入してコーヒーを淹れるようになるはずだと考えて、家庭向けに自家焙煎コーヒー豆を小売りするビジネスに参入したわけですから・・・。

www.ekawacoffee.work

 

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30年前(1990年前後)、北米大陸でスターバックスコーヒーが快進撃を続けていました。2000年代に入いると、スペシャルティーコーヒーが勢いを増して来て、サードウェーブコーヒー(コーヒー第3の波)が台頭して来ます。

もちろん、2000年代に入っても、スターバックスコーヒーの成長は続きます。

 

そして、2000年代半ば頃から、コーヒービジネスが世界的規模で拡大して行くようになります。スペシャリティーコーヒー、コールドブリューコーヒー、ドラフトコーヒー、RTDコーヒーと、消費者を引き付けるイノベーションが発生して、コーヒービジネスは世界的規模で成長して行きます。

 

2010年代半ば頃から、RTD/Ready-to-drinkコーヒー(参考1)と呼ばれるペットボトル詰めや瓶詰のすぐ飲めるコーヒーが、北米大陸やヨーロッパで急成長しています。

ネスレに代表されるコーヒー第1の波、スターバックスコーヒーに代表されるコーヒー第2の波、スタンプタウンコーヒーやブルーボトルコーヒーなどが先頭を走るコーヒー第3の波と、どのコーヒーの波に属するコーヒー企業(ブランド)も、RTD(Ready-to-drink)コーヒーの分野に進出しています。(コーヒーの波/参考2)

   

日本では、1970年代から存在していたRTDコーヒー(すぐ飲める缶コーヒー)ですが、スターバックスコーヒーの成功に続いて、サードウェーブコーヒーが注目され始めて、コーヒー消費のイノベーションが急速に拡大していた2000年代半ば頃、欧米にRTDコーヒーの消費市場がほとんど存在していなかったようです。

 

2010年代に入って、冷たいコーヒーが注目されるようになって、RTDコーヒーが欧米の若い人たちに徐々に受け入れられて行って、その後、ドラフトコーヒーや飲みやすくアレンジされた冷たいコーヒードリンクが登場して来て、2010年代の中頃からは消費が急成長しているようです。

今後、フレーバーを添加したRTDコーヒーやミルク・甘味でアレンジしたRTDコーヒー、機能性を強調するRTDコーヒーなど、様々なRTDコーヒーが続々と登場してくるだろうと予測されています。

 

日本では、花王から機能性を強調するRTDコーヒーが発売されていて、サントリーが売り出しているクラフトボスは驚異的に売れ続けていると一部で報道されています。

欧米で人気のRTDコーヒーは、スターバックスコーヒーやピーツコーヒー、スタンプタウンコーヒー、マックカフェなど喫茶店チェーンブランドが中心のようですが、日本では、今のところ、飲料企業ブランドが強いようです。

 

欧米でも日本でも、RTDコーヒーの主たる消費者は、比較的に年齢の若い世代が多いようですが、年齢を重ねるにつれて好みが変化して行くのがコーヒードリンクの特性です。

RTDコーヒーだけでなくてコーヒービジネス全般に該当する事柄だと思いますが、成長を続けるには、その変化に対応して行く必要があるのは確かだと思います。

 

参考or関連記事

(参考1) 

購入してすぐに飲めるコーヒーをRTDコーヒーと呼んでいるのだと思います。

(参考2)

コーヒーの波についての理解が不十分だと思いますが、現時点ではこの程度の理解度しか持っていません。