年老いた珈琲豆焙煎屋のブログ

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アイスコーヒーとコールドブリューコーヒーは兄弟姉妹ですが、双子ではありません

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コールドブリューコーヒーの需要ですが、2010年代の中頃から急速な増加傾向を示しているようです。

何故、コールドブリューコーヒーの需要が急増しているのか、「The New RULE of COFFEE」のRule21、Iced coffee and cold brew are sisters, not twins. を参考にさせて頂きながら、年老いた珈琲豆焙煎屋流で考えてみました。

The New Rules of Coffee: A Modern Guide for Everyone

The New Rules of Coffee: A Modern Guide for Everyone

 

 

コールドブリューコーヒーとアイスコーヒーは姉妹(or兄弟)だと思いますが、双子の姉妹(or兄弟)ではありません。

冷たい水に焙煎コーヒーの顆粒を浸漬させて作るのがコールドブリューコーヒーで、氷の中にお湯で淹れたコーヒーを落として作るのがアイスコーヒーです。(参考記事1)

醸造方法が異なるので、当然、出来上がったコーヒーの香味(or風味)も異なってきます。

濃いめのホットコーヒーを淹れて、その濃いめのホットコーヒーを氷で急冷して作るのがアイスコーヒーです。この方法で淹れる冷たいコーヒーは、フルーツのような爽やかな酸味を感じます。(参考記事2)

冷たい水に焙煎コーヒーの顆粒を16~48時間浸漬させて、冷たい水と焙煎コーヒーの顆粒の懸濁液(スラリー)をろ過して作る冷たいコーヒーがコールドブリューコーヒーです。酸味の少ないフルーツの甘味を持つコーヒーが出来上がります。

 

コールドブリューコーヒーの需要が急速に増えています。

2010年代に入ってから、毎年・毎年、コールドブリューコーヒーの需要が増え続けています。

北米大陸では、2015年にスターバックスコーヒーが、2016年にダンキンドーナツが、コールドブリューコーヒーをメニューに導入しています。(参考記事3)

その後も、数多の独立系喫茶店や喫茶店チェーンの店舗で、コールドブリューコーヒーのメニュー導入が続いています。また、コールドブリューコーヒーで作るアレンジコーヒーも、続々と登場しています。

 

コールドブリューコーヒーを新しい飲料カテゴリーだと見る投資家が多いようです。

北米大陸では、コールドブリューコーヒーが、新しい飲料カテゴリーとして流行りつつあるようです。

高級バーラウンジでは、ギネスビールを押しのけて、窒素を挿入したコールドブリューコーヒーを注いだコップが並んでいるという話も伝わってきます。

コールドブリューコーヒーのRTDコーヒーが、食料品店やコンビニエンスストアーの商品棚に並んでいるようです。

 

コールドブリューコーヒーはハイエンド(高級or高価)なドリンクですが・・・。

今のところ、手間と時間を費やして醸造するコールドブリューコーヒーは、外食店で注文して飲む高級ドリンクで、価格が高いという問題点が、若い人以外の世代への普及を妨げている可能性もあります。

今後、喫茶店チェーン間の競争が激化して価格水準が下がって行くことが予想されます。そうなると、価格に抵抗を覚えていた消費者も、コールドブリューコーヒーを頻繁に飲むようになるかもしれません。

 

コールドブリューコーヒーは、家の外で楽しむ(飲む)コーヒーだと考えています。

コールドブリューコーヒーが、目覚めのコーヒーの座をホットコーヒーから奪ってしまうことは、有り得ないことだと考えています。

流行りですから、家庭でコールドブリューコーヒーを試してみることがあるかもしれませんが、大多数の消費者は、コールドブリューコーヒーを外食店舗やRTDコーヒーなど、家の外で楽しむ方向に向かって行くのだと思います。

家庭でホットコーヒーを飲んでいる消費者が、家の外でクリームや甘味をアレンジしたコーヒードリンクを楽しむのと同じような消費形態になって行くだろうと予測しています。

 

コールドブリューのブラックコーヒーは喉越しスッキリ飲みやすい。

コールドブリューコーヒーは、ブラックコーヒーで味わうのに十分な風味を持っているようです。(参考記事4)

コールドブリューコーヒーの価値は、その風味にあるのかもしれません。もっと美味しいコーヒーを飲みたいとする欲望が、コールドブリューコーヒーの価値を作っている可能性があるのかもしれません。

北米大陸では、 スペシャリティーコーヒーで作ったコールドブリューコーヒーを、ブラックコーヒーで味わう人が多い傾向にあるそうですから・・・。

 

これからのコールドブリューコーヒー。

コールドブリューコーヒーの需要は急成長しています。しかし、大半のコーヒー消費者は、コールドブリューコーヒー以外のコーヒーを飲んでいます。

今後も、コールドブリューコーヒーの需要は増えて行くだろうと考えていますが、今までのコーヒーに取って代わることは無いと考えます。

それよりも、他の冷たいドリンクからコールドブリューコーヒーに切り替える消費者が多くなると考えています。

コールドブリューコーヒーは、 他の冷たいドリンク類と価格的に対抗できるようになれば、他の冷たいドリンク類からのチェンジが発生する可能性が高いと考えています。

 

参考記事and関連記事

(参考記事1)

アイスコーヒーとコールドブリューコーヒーを比較すると、醸造方法や香味、美味しく飲める期間などで幾つかの相違点が存在しています。

(参考記事2)

あくまでも、年老いた珈琲豆焙煎屋のアイスコーヒーの作り方です。

(参考記事3)

アメリカのコーヒー業界、喫茶・レストラン業界では、コールドブリューコーヒーor窒素ガスを使ってビールのように泡立つアイスコーヒーがブームになっているようです。

(参考記事4)

冷水で成分抽出するので、冷水に溶け難いカフェインや渋味などの抽出量が抑えられて、なめらかな口当たりのコーヒーが出来上がると言われています。

(関係記事)

あまり関係が無いかもしれませんが、年老いた珈琲豆焙煎屋のひねくれた見解です。もしよろしければ・・・。