東証1部上場の大手コーヒー豆焙煎会社が、2020年12月21日、約100人の希望退職者を募集すると発表しています。
新型コロナウィルス感染症禍の影響で、多くの飲食店や旅館・ホテルが売り上げを減らしていて、業務向け販売の依存度が高いコーヒー豆焙煎会社も、そのあおりを受けて売上を減らしているようです。
2020年は、新型コロナウィルス感染症禍の影響で、コーヒーの家庭消費量が増えているという調査報告をよく見かけます。
コーヒーの家庭消費で最も伸びているのは、インスタントコーヒーや1杯用コーヒーバッグやコーヒーポッドなど、待たずに簡単に淹れられるタイプのコーヒー製品だという話が聞こえてきます。
コーヒーを家庭で飲む消費者の平均的な購入ポイントは、一番目に製品価格、2番目に製品の味となっているそうですから、スーパーマーケットや生協などへの流通ルートを確保しているコーヒー企業は、新型コロナウィルス感染症禍でも業績好調で推移しているようです。
年老いた珈琲豆焙煎屋夫婦は、和歌山市でエカワ珈琲店という屋号の零細生業パパママ経営の自家焙煎コーヒー豆小売専門店を営んでいます。
そのエカワ珈琲店の場合、新型コロナウィルス感染症禍によるダメージから、夏場以降、完全に回復しています。
ですから、巷のコーヒー豆自家焙煎店の場合、新型コロナウィルス感染症禍によるダメージから、ほぼ完全に回復していると感じています。
しかし、新型コロナウィルス感染症禍以前の状態にほぼ回復しているだけで、販売量や売上が以前を上回っているわけではありません。
新型コロナウィルス感染症禍の影響で、焙煎コーヒー豆の家庭内消費が増えているわけですから、販売が好調に推移している事業者もいるはずです。
その事業者の一つ、カルディーコーヒーファームを全国展開しているキャメル珈琲が、北海道に新しくコーヒー豆焙煎工場を新設するというニュースが、2020年12月25日に発表されています。廃校跡地を利用して、今後10年間で33億円を投資するそうです。
2020年12月、「アフターコロナは、オフィスで高級コーヒーを」というweb記事も目にしました。
リモートワーク、テレワークが多くなって、職場の人影がまばらになって、オフィスコーヒーサービスの売上も相当に落ち込んだようです。
その人影がまばらになった職場で、高級なスペシャリティーコーヒーを味わってみてはどうかということで、オフィスコーヒーサービスでスペシャリティーコーヒーを供給するオフィスコーヒーサービス企業が現れたそうです。
しかし、年老いた珈琲豆焙煎屋は、スペシャリティーコーヒーは、雰囲気のある喫茶店でバリスタが淹れてくれるコーヒーだと思い込んでいるので、オフィスコーヒーサービスにはスペシャリティーコーヒーは似合わない考えます。
それよりも、アフターコロナの時代になって、オフィスで飲むコーヒー自体、相当に変わってしまうような気がしています。