【珈琲物語】年老いた珈琲豆焙煎屋の珈琲物語

年老いた珈琲豆焙煎屋は、連れ合いと2人だけで零細生業パパママ規模のコーヒー豆自家焙煎店を和歌山市で営んでいます。その店の屋号は「エカワ珈琲店」です。そのエカワ珈琲店が発信しているコーヒーストリーを楽しんで頂けたら幸いです

日本式アイスコーヒーの淹れ方、欧米ではflash brew coffee(フラッシュ・ブリュー・コーヒー)と呼ばれている。

冷たいコーヒー(アイスコーヒー)が、世界中で人気を博しています。

1970年代、1980年代と、日本の喫茶店の全盛期には、暑い時期になると飛ぶようにアイスコーヒー(冷コー、冷たいコーヒー)が売れていました。

1970年代は作り置きしたアイスコーヒー(冷たいコーヒー)が一般的でしたが、珈琲専門店全盛の1980年代になると、ロックアイスを入れたサーバーやカップに淹れたてのホットコーヒーを流し込んで瞬間冷却して作るアイスコーヒーが一般的になっていました。

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アイスコーヒー(冷たいコーヒー)の歴史については、ロングセラーを続けている石脇智広さんの著作『コーヒーこつの科学』に次ぎのような記述があります。

アイスコーヒーの普及は、1900年代の初め、アメリカで夏場のコーヒー消費量を落とさないために大々的に宣伝されたことがきっかけだったようです。

映画「ローマの休日」でグレゴリー・ベックさん演じる新聞記者が「コールドコーヒー」とオーダーするシーンが印象的でした。

日本では大正時代頃に飲まれるようになったようです。

 

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日本式アイスコーヒーの淹れ方が世界中に広がっている

2000年代の後半、サードウェーブコーヒーという概念が登場して来て、サードウェーブコーヒー系の喫茶店で、「日本式アイスコーヒーの淹れ方」が採用されるようになりました。

それが、ロックアイスを入れたサーバーやカップに淹れたてのホットコーヒーを流し込んで瞬間冷却して作るアイスコーヒーの淹れ方でした。

その「日本式アイスコーヒーの淹れ方」は、英語圏では flash brew coffee(フラッシュ・ブリュー・コーヒー)と呼んでいるようです。

2010年代は、cold brew coffee (コールドブリューコーヒー、浸漬式の水出しコーヒー)に押され気味でしたが、2020年代になって、再び、日本式アイスコーヒーの淹れ方(フラッシュ・ブリュー・コーヒー)が見直されて来ているようです。

 

日本式アイスコーヒー(フラッシュ・ブリュー・コーヒー)の作り方

フラッシュブリューコーヒー(日本式アイスコーヒー)は、カリタやハリオのドリッパーを使って、粉砕した氷(ロックアイス)が入っているサーバーやカップに淹れたてのホットコーヒーを注いで(流し込んで)作るアイスコーヒーです。

通常よりも濃いコーヒー(一般的なホットコーヒーの2倍くらいの濃さのホットコーヒー)を淹れて、それを氷の上に直接落として急冷しつつ薄める方法です、至ってシンプルなアイスコーヒーの作り方です。

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代表的な作り方、アイスコーヒー1杯分

(1)少し強く焙煎した深煎りの焙煎コーヒー豆約15gを、中挽き(少し細目)に粉砕してドリップ抽出します。

(2)お湯はゆっくりと注いで、ホットコーヒーの半分くらいの抽出量とする。濃いめのホットコーヒーを淹れます。

(3)グラスに氷をたっぷり入れて水を切ります。

(4)抽出した濃いめのホットコーヒーをグラスに注いで(流し込んで)、マドラーで攪拌すると出来上がりです。

 

日本式アイスコーヒー(フラッシュ・ブリュー・コーヒー)の基礎知識

(1)熱いコーヒー(濃いめに淹れたホットコーヒー)と氷の重量比率は、60対40~65対35くらいが適当だと思います。

(2)ドリップ抽出の場合、最初の半分くらいの抽出段階で大半の可溶性化合物を抽出して、後はコーヒーの香味バランスを整えるための注湯作業となります。ですから、濃いめに抽出したホットコーヒーの成分濃度は、平均的なホットコーヒーの成分濃度よりも高くなっています。

(3)1杯分の日本式アイスコーヒーに使う焙煎コーヒー豆の重量は、1杯分のホットコーヒーを淹れるのに使う焙煎コーヒー豆の重量と同じくらいです。

(4)焙煎コーヒー豆の挽き具合は、ホットコーヒーを淹れるよりも少ないお湯を使って濃いめのホットコーヒーを淹れるわけですから、通常のホットコーヒーを淹れる時よりも細かく挽きます。(細かく挽くと、お湯と粉の接触面積が大きくなるとともに、お湯の保持時間も長くなります。

(5)熱いコーヒーは、蒸らし(コーヒーブルーム)の時間を十分に確保して、ホットコーヒーを淹れる時よりも心持ちゆっくりとお湯を注ぎます。2分~3分かけて目安の抽出量になるように、ゆっくりと焙煎コーヒー粉層にお湯を注ぎます。

 

日本式アイスコーヒー(フラッシュ・ブリュー・コーヒー)の特徴

(1)香味の調整が簡単。

濃い目に淹れたホットコーヒーと氷の重量割合を変更してみたり、濃い目に淹れるホットコーヒーの濃さを変更するなどして、アイスコーヒーを好みの香味に調整する作業を簡単に行えます。

(2)香りを楽しむアイスコーヒー

コールドブリューコーヒー(浸漬式の水出しアイスコーヒー)は滑らかな口当たりが特徴ですが、日本式アイスコーヒー(フラッシュ・ブリュー・コーヒー)は、香り・風味の良いコーヒーが特徴です。

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(3)熱いコーヒーの温度と冷却するための氷の量

熱いコーヒー(ホットコーヒー)の温度が低いと、コーヒーを冷却するための氷をそれほど必要としません。熱いコーヒー(ホットコーヒー)の温度によって、必要な氷の量が変化します。

(4)コールドブリューコーヒーと比べて費用対効果が良い

コールドブリューコーヒー(浸漬式の水出しコーヒー)を作るには12時間~24時間必要ですが、日本式アイスコーヒー(フラッシュ・ブリュー・コーヒー)は短時間で作れて効率的ですから、費用対効果はコールドブリューのアイスコーヒーよりも高くなります。

(5)家庭で作るアイスコーヒーに向いている

本格的なコールドブリューコーヒー(浸漬式の水出しアイスコーヒー)を作るには、それなりの設備が必要です。

しかし、日本式アイスコーヒー(フラッシュ・ブリュー・コーヒー)を作るのにそれなりの設備は必要ありません。

店でプロが淹れる日本式アイスコーヒー(フラッシュ・ブリュー・コーヒー)も、家庭で淹れる日本式アイスコーヒー(フラッシュ・ブリュー・コーヒー)も、作り方の流れは基本的に一緒です。