年老いた珈琲豆焙煎屋のブログ

コーヒー情報記事を専門にエントリーしているブログです。年老いた珈琲豆焙煎屋の稼ぎ頭のブログです。

アイスコーヒーは香りの飲み物

アイスコーヒーは苦味を堪能する飲み物ではなくて、香りを楽しむ飲み物だと考えています。

コーヒーのコクを感じさせる甘味と香りが最大化して、苦味と酸味をできるだけ押えた焙煎コーヒー豆を使ってアイスコーヒーを淹れたとき、経験から、最も美味しいアイスコーヒーが出来上がると考えています。

f:id:ekawa:20210502131425j:plain

 アイスコーヒーの造り方ですが、大雑把に2つの方法があると考えます。

「急冷する方法」と「造り置きする方法」です。

「急冷する方法」が、最も香りの良いアイスコーヒーを淹れる方法だと思いますが、「作り置きする方法」でアイスコーヒーを淹れても、紙パックやペットボトルで流通しているアイスコーヒー飲料と比べると、数段香りが良くて美味しいアイスコーヒーを楽しむことができると思います。

www.ekawacoffee.work

 

f:id:ekawa:20180413182856p:plain 

 

(A)急冷する方法

氷を入れたカップに、濃い目に淹れたコーヒーを注ぐ方法。

反対に、濃い目に淹れたコーヒーに氷を入れると、コーヒーは白濁してしまいますから注意してください。

www.ekawacoffee.work

 

(B)造り置きする方法

ホットコーヒーを造るときと同じ要領でコーヒーを淹れて、冷却は自然に冷ます方法を採用します。

出来立ては少し薄く感じるかもしれませんが、時間が経過していくと、徐々に濃く感じるようになります。

時間の経過とともに酸が多くなるので、最初のうちは苦味と相互作用してまろやかなアイスコーヒーになるのですが、淹れてから24時間以上経過すると嫌味な味が目立ち始めます。

 

セブンイレブンやファミリーマートなどで売られているコンビニコーヒーは、(A)の方法でアイスコーヒーを淹れています。

ですから、喫茶店や飲食店も(A)の方法でアイスコーヒーを淹れる必要があると思っています。

そうでなければ、商品としての価値で、味も香りも値段もコンビニに負けてしまいます。

 

造り置きしたアイスコーヒーを使う場合でも、自然保存しているコーヒーなら、淹れてから2~3時間以内のコーヒー、冷蔵庫で保存しているなら淹れてから半日以内のコーヒーに限定すべきだと思います。

ただし、鮮度の良い自家焙煎コーヒー豆を使うという前提がありますが。

淹れたコーヒーは時間の経過とともに、必ず劣化します。

劣化を遅らせる方法として、食品添加剤の添加や砂糖を混ぜる方法が知られていますが、劣化スピードがゆるやかになるだけのことで、必ず劣化は進行します。

また、温かいところで保存(自然保存)しておくよりも、冷たいところで保存(冷蔵庫保存)しておくほうが劣化スピードが遅くなります。

 

喫茶店の全盛時代、引っ切り無しにお客さんが来店する喫茶店では、アイスコーヒーを造り置きしていたのですが、劣化スピードを遅くするための添加剤として砂糖と塩をアイスコーヒーに添加して冷蔵庫で保存していました。

それでも、1日(24時間)~1日半(36時間)くらいの造り置きが限度だと考えています。

造り置きするアイスコーヒーの劣化の代表的な原因は、時間の経過とともに酸度が上昇することです。詳しくは、下記記事で・・・

ekawa.hatenadiary.jp

 

【PR】年老いた珈琲豆焙煎屋がキンドルでセルフ出版している電子書籍を3冊紹介します。