アメリカでは、コールドブリューコーヒー(浸漬式の水出しコーヒー)が人気を博していて、2010年代の初め頃と終わり頃を比較すると、その需要が3倍以上になっていて、窒素ガスを利用してビールのように泡立たせるニトロコーヒー(orドラフトコーヒー)の人気が、その需要を後押ししていると言われていました。
さすがに、アフターコロナの2020年は、その需要も低迷していたようですが。
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コールドブリューコーヒーの特徴
コールドブリューコーヒーはミルクとの相性が抜群だということですから、コールドブリューコーヒーと乳製品との組み合わせで、色々なコーヒーメニューを作り出すことが出来ると言われています。
コーヒーの酸味成分ですが、熱いお湯には溶けやすくて、冷たい水には溶け難いと言われています。ですから、冷水で淹れるコールドブリューコーヒーは、嫌な酸味を感じさせない口当たりの良いコーヒーになるとされています。
コールドブリューコーヒーの長所
アメリカで流行しているコールドブリューコーヒーの淹れ方は、冷たい水とコーヒー粉を約12時間接触させておく浸漬法による淹れ方ですから、甘味成分の抽出量が多くなってコク(ボディー)のあるコーヒーが出来上がるのだろうと推測しています。
また、熱いお湯で淹れたコーヒーは、温度の変化や時間の経過に伴って風味が変化して行くわけですが、冷水を使って淹れるコールドブリューコーヒーは、温度の変化は関係なくて(もともと冷たいわけですから・・・)、もともと冷たい分だけ時間の経過に伴う風味の変化はゆっくりとしているので、淹れたコーヒー(コーヒー液)の安定性が高くて保存に適しているとも言われています。
酸味成分が少ない
酸味成分の抽出量が少ないので酸味成分に起因するコーヒー液の劣化はほとんど無いわけですが、その酸味成分の抽出量が少ないということが、コールドブリューコーヒーの欠点ともなっているという意見もあります。
スペシャリティーコーヒーと呼ばれるコーヒー豆には高地産のコーヒー豆が多くて、高地で栽培されるコーヒー豆は、そのクリーンでフルーティーな酸味(明るい酸味)ゆえに高付加価値が付いているわけですから・・・。
コールドブリューコーヒーの欠点
コールドブリューコーヒーの製造では、焙煎コーヒー豆粉砕物(顆粒)を12時間も冷水の中に浸しておくわけですから、その間、空気と触れ続ける環境にあるとすれば、コーヒー成分の酸化が進行するのは避けられないと思います。
また、コーヒー粉を約12時間冷水と接触させて淹れる方法ですから、焙煎してから日にちが経過している(古い)焙煎コーヒー豆を使うとコーヒー成分の抽出量が少なくなったり、抽出されるコーヒー成分に偏りが発生したりするはずですが、これは、欠点では無いのかもしれません。
「新鮮な焙煎コーヒー豆」を使えばよいわけですから・・・。そして、「新鮮な焙煎コーヒー豆を使う」というのは、もう常識になりつつあるわけですから。