喫茶店の定番メニュー「モーニングサービス」が、昭和の喫茶店全盛時代ほどではありませんが、人気を盛り返しています。
朝の時間帯にコーヒーを注文して、希望すれば、コーヒー1杯の値段でゆで卵とトーストが付いてくるのが、コメダ珈琲店に代表される喫茶店チェーンのモーニングサービスです。
コメダ珈琲店は、コーヒー1杯の値段(470円~)でゆで卵とトーストが付いて来て、500円くらいのサラダプレートを追加注文すると1000円くらいになるようです。
高倉町珈琲店は、コーヒー1杯の値段(470円~)でゆで卵とトーストが付いて来て、それ以外なら、コーヒー1杯の値段に200円~400円くらいプラスアルファーで朝食を楽しむことができるようです。
おそらく、他の喫茶店チェーンも、それくらいの価格で朝食を楽しむことができるのだと思います。
個人経営や独立系の喫茶店ですが、1980年代の中頃、その店舗数が最大となって、その後、2020年の現在に至るまで、毎年・毎年、店舗数の減少が続いています。
1980年の中頃以後、喫茶店需要の減少が始まったのではなくて、喫茶店需要の消費先が、ファミリーレストランやファーストフードレストラン、それにオフィスコーヒーサービスに移って行ったのだと考えています。
2010年代に入ってからの喫茶店チェーンの隆盛は、ファミリーレストランやファーストフードレストランに対する喫茶店の反撃だと解釈しています。
食事メニュー主体のレストランでは、コーヒーは食事に附属するサービス商品です。しかし、例えファミリーレストランのような店構えの喫茶店であっても、〇〇珈琲店の看板をあげているわけですから、主力商品はコーヒーです。
当然、ファミリーレストランなどよりも〇〇珈琲店の方が、粗利益率が高くなるはずです。そして、ファミリーレストランよりも〇〇珈琲店の方が繁盛しているようです。
社会全体の高齢化と、それに伴う核家族世帯の増加が、喫茶店のモーニングサービス需要を増やしているのかもしれません。
今後、ファミリーレストランやファーストフードレストランも、コーヒーの威力に注目するようになって行くのだと思います。そして、その延長として、モーニングサービスにも注目するはずです。
個人経営や独立系のレストランなども、コーヒーとモーニングサービスという商品の威力を見直す時が来るはずです。
個人経営や独立系の喫茶店も、もう一度、コーヒーとモーニングサービスという商品の威力について研究して置く必要があると思っています。
ちなみに、年老いた珈琲豆焙煎屋夫婦が営んでいる珈琲屋は、喫茶店ではなくて自家焙煎コーヒー豆小売専門店ですが、喫茶店やレストランにも焙煎コーヒー豆を買ってもらっているので、販売している自家焙煎コーヒー豆のテイスティングと朝食を兼ねて、特製の(写真のような)コーヒーモーニングを食べています。
もし、我が家の近くで、私たちの店で仕入れた自家焙煎コーヒー豆で淹れたコーヒーとモーニングサービスを食べさせてくれる喫茶店があれば、1週間に1度~2度は外で朝食を食べることができるのですが、残念ながら、そのような喫茶店はありません。
北米大陸のカナダで営業している個人経営のある人気レストランは、 朝の7時頃から昼過ぎの3時頃まで営業していて、地元の食材にこだわった料理を提供して、お客さんでにぎわっているという話のインターネットニュースを2年ほど前に読みました。
その記事を読んで、高齢化・核家族化が進む日本でも、もしかしたら、朝食需要と昼食需要をターゲットとするレストランがあれば、人気店になるかも・・・と思ったのを覚えています。
ちなみに、このレストランですが、コーヒーには相当にこだわっているようで、地元の小さなコーヒー豆自家焙煎店から焙煎コーヒー豆を仕入れているとのことでした。