年老いた珈琲豆焙煎屋のブログ

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コーヒー生豆相場高騰、ほとんどのコーヒー豆焙煎会社が焙煎コーヒー豆価格値上げに踏み切ると思います

日本国内では、家庭用レギュラーコーヒー製品の見上げ発表が相次いでいます。

値上げの主な理由には、コーヒー生豆相場の高騰や円安や海外での需要増加による調達コスト上昇などが挙げられています。

それに加えて、7月下旬に世界最大のコーヒー豆(生豆)生産国ブラジルで霜害が発生したと報じられていますが、こちらのについては、今回の値上げ要因には考慮されていないと思っています。

 

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2021年7月8日付けのニュースリリースでUCC上島珈琲が、2021年9月1日から、家庭向けレギュラーコーヒー製品価格を値上げすると発表しています。

家庭用レギュラーコーヒー製品の店頭小売価格は、この値上げによって2割くらい値上がりする可能性があるとの事です。

味の素AGFは、2021年8月3日、スーパーなどの店頭やインターネットで販売されている家庭用レギュラーコーヒー製品の卸売価格を2021年10月1日納品分から値上げすると発表しています。

こちらも、店頭小売価格は2割くらい値上がりすると予想されています。

 

キーコーヒーも、2021年8月6日、来る2021年10月1日から、レギュラーコーヒー製品の納入価格を値上げすると発表しました。

家庭用では「プレミアムステージ」など主力レギュラーコーヒー製品の小売店での実質店頭価格が20%程度上昇する見込みとのことです。

キーコーヒーやUCC上島珈琲は、業務用レギュラーコーヒー豆の直接販売(業務卸販売)の事業費率が大きいわけですが、こちらの方も順次値上げして行くと発表しています。

 

キーコーヒーやUCC上島珈琲、味の素AGFのような大手珈琲会社から中堅の珈琲会社、それに、猿田彦珈琲や丸山珈琲のようなコーヒー文化の最先端を走っている珈琲屋さんまで、ほとんどの珈琲屋さん・珈琲会社が値上げを実施しようとしています。

 

一般的なレギュラーコーヒー豆製品の値上げについては、末端小売価格で約2割の値上げですが、スペシャリティーコーヒー豆を使う自家焙煎コーヒー豆の場合、もともと販売価格が高いわけですから、販売価格の値上げは至難の業だと思います。

2010年代に急成長したコーヒー専門店猿田彦珈琲(東京都渋谷区)は、代表的なブレンドコーヒー「猿田彦フレンチ」100gを、これまでの870円から900円に値上げ、スペシャリティーコーヒーで知られている丸山珈琲(長野県軽井沢町)は、売れ筋の5銘柄を価格据え置きのまま内容量を20%減らす値上げに踏み切ったと報じられています。

 

www.ekawacoffee.work

私事ですが、年老いた珈琲豆焙煎屋夫婦が営んでいるエカワ珈琲店は、2021年6月1日に販売している自家焙煎コーヒー豆の価格を値上げしています。

値上げの目的は、付加価値を大きくして経営状態を改善する事でした。

エカワ珈琲店は、常連のお客さんに支えられている昔ながら零細生業パパママ店ですから、自家焙煎コーヒー豆の値上げには、1か月~2か月くらいの準備期間が必要です。

2021年6月の値上げについては、2021年3月頃から準備していました。

 

そんなこんなで、コーヒー生豆相場の高騰・円安や海外での需要増加による調達コスト上昇などは全く考慮していません。

それに、エカワ珈琲店のような小さなコーヒー豆自家焙煎店の場合、コーヒー生豆価格高騰の影響が出て来るは2021年10月以降と、半年くらいのズレが発生します。

値上げの目的が何であれ2021年6月に値上げしたばかりですから、2021年中の再値上げは、ちょっと無理だと考えています。

ちょっとだけ付加価値の高い高級な自家焙煎コーヒー豆を売る店に変身しようとの試みですが、少なくとも数か月間は先延ばしになりそうです。