アラビカ種は、アビシニア(エチオピア)が原産地で、古くから対岸のアラビア半島南部で栽培されていたコーヒーノキが、世界各地に移植されて、栽培地域が広がって行ったと考えられています。
世界で生産されるコーヒー生豆の60%くらいが、アラビカ種のコーヒー生豆だと言われています。
樹の高さは5~6メートル、葉は10~15センチメートルぐらいで、葉の表面は濃緑色です。
栽培には、気温15度~25度、標高500~2000mの傾斜地が適しています。
アラビカ種は、他の品種と比較して、香味が最も優れています。
しかし、高温に弱くて、病虫害にも弱いという欠点があります。
アラビカ種の主な品種
アラビカ種の代表的な栽培品種は、以下の栽培品種です。
(1)ティピカ種
1700年頃、オランダが、インド産のコーヒーノキをインドネシアのジャワ島に移植して、栽培に成功しました。そのコーヒーノキを先祖とする品種群。
ほとんどのアラビカ種のコーヒーノキは、ティピカ種のコーヒーノキに由来すると言われています。
(2)ブルボン種
ブルボン島(現在はレユニオン島)のコーヒーノキが、ブラジルに移植されてできた品種群。ブラジル・サントスの名前で有名。
(3)アマレーロ
果実が黄色に熟する品種です。
(4)カトゥラ
1915年にブラジルのミナスジェライス州で発見されたブルボン種の突然変異種。
標高700メートル以上の高地での栽培に適し、直射日光やさび病に強い品種です。
(5)ムンドノーボ
ブルボンとスマトラを交配させて改良した品種で、プラジルを代表する多収穫の品種ですが、樹高が伸びすぎるという欠点があります
(6)カトゥアイ
ムンド・ノーボの樹高を抑えるために、ムンドノーボをカトゥラと交配させて品種改良した品種です。
(7)マラコジペ
ブラジルのバイア州マラコジペで1870年に発見された、アラビカ種の突然変異種。
樹高、葉、果実ともに大きく、種子の大きさは、アラビカ種の中で最大。
(8)カティモール
耐病性のあるティモール(アラビカ)とカトゥラを、人工的に交配させたさび病耐性の強いハイブリット(混血)。
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「アラビカ種」については、年老いた珈琲豆焙煎屋(エカワ珈琲店の店主)がキンドルでセルフ出版している電子書籍「エカワ珈琲店版、コーヒーの基礎知識」にも、この記事よりも少し詳しい記載を収録しています。
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