地方都市の自家焙煎コーヒー豆店は儲けられない

大都市と地方都市とでは商売のあり方が相当に異なっているので、大都市に立地する自家焙煎コーヒー豆店のことはわかりませんが、地方都市に立地する自家焙煎コーヒー豆店は儲けられない商売だと思います。

今後、少しは儲けられる商売へと変化して行くだろうと考えていますが、今までは間違いなく儲けられない商売だったと、30年間の自家焙煎コーヒー豆小売専門店経験を持つ年老いた珈琲豆焙煎屋は考えています。

 

f:id:ekawa:20191119203732j:plain 

自家焙煎コーヒー豆の生産能力

零細生業パパママ店規模のコーヒー豆自家焙煎店は、大きくて5kgくらいのコーヒー豆を焙煎できる生産用小型コーヒー豆焙煎機を使っています。

コーヒー豆焙煎機の購入価格は新車1台分くらいで、数kgのコーヒー豆を焙煎するのに30分くらいを費やします。

焙煎機を冷ます時間も必要ですから、2時間で3回くらい約12kgくらいのコーヒー豆焙煎量になります。1度に6回くらいの連続焙煎が限度ですから、1日に焙煎できるコーヒー豆焙煎量は最大で24kgくらいです。

大手・中堅ロースターのオートメーション化された工場には、数十kg~100数十kgのコーヒー豆を30分以内(速ければ10分くらい)に焙煎できる大型コーヒー豆焙煎機が稼働しています。

大手・中堅ロースターと比べればもちろん、10kg~30kg容量のコーヒー豆焙煎機を使っている中規模・小規模の地域を基盤とする珈琲ロースターと比べても、その焙煎コーヒー豆生産能力は劣っています。

  

自家焙煎コーヒー豆の販売価格

零細生業パパママ店規模のコーヒー豆自家焙煎店と大手・中堅・中規模コーヒーロースターとでは、焙煎コーヒー豆の生産能力に雲泥の差があります。ですから、焙煎コーヒー豆の価格競争をすれば、零細生業パパママ店規模のコーヒー豆自家焙煎店に勝ち目はありません。

実際は、小型生産用コーヒー豆焙煎機を駆使して焙煎するコーヒー豆は、手作りの自家焙煎コーヒー豆で、大型コーヒー豆生産用焙煎機で大量に焙煎したコーヒー豆とは、全く異なった製品(or商品)です。しかし、それを理解してもらえなければ、零細生業パパママ店規模のコーヒー豆自家焙煎店の焙煎コーヒー豆価格は相当に割高な商品と感じるかもしれません。

零細生業パパママ店規模のコーヒー豆自家焙煎店が自家焙煎しているコーヒー豆は、少量生産・少量販売向けの商品ですから、どうしても販売価格は相当に高くなります。そうでなければ、採算が取れません。

 

地方都市では価格の高い自家焙煎コーヒー豆は売れない

東京などの都会では、少々自家焙煎コーヒー豆の価格が高くても売れているようです。しかし、地方都市で価格の高い自家焙煎コーヒー豆はなかなか売れません。

都会では、自家焙煎コーヒー豆を特別な焙煎コーヒー豆だと認識してくれる消費者が多くて、地方都市では少ないのがその理由だと考えています。 

地方都市で零細パパママ規模のコーヒー豆自家焙煎店が生きて行くには、地方都市でも売れる価格で自家焙煎コーヒー豆を売る必要があります。

少量生産・少量消費向けの特別な自家焙煎コーヒー豆を、大量生産・大量消費向けの焙煎コーヒー豆より少しだけ高いくらいの価格設定で販売することになります。そうすると、儲けられなくなります。まかり間違えば、赤字になることもあります。

丁寧に時間を費やして手作業で焙煎したコーヒー豆と、自動化された工場で大量に焙煎されるコーヒー豆とは、全く違った焙煎コーヒー豆だと地域のコーヒー消費者に認識してもらう必要があるのですが、なかなか・・・。

  

自家焙煎コーヒー豆店は儲からない

5kgくらいのコーヒー豆を焙煎できる生産用小型コーヒー豆焙煎機を使って、頑張ってコーヒー豆を自家焙煎したとしても、1か月に300kg~300数十kgくらいが限度です。

もちろん、夫婦2人で商売を営んでの話です。1人では、その半分くらいが限度だと思います。コーヒー豆焙煎量がそれ以上となると、販売の仕事がおろそかになります。

地方都市で1か月に300kgの自家焙煎コーヒー豆を売るには、1kgの価格は4000円くらいまでに設定しなければ、なかなか捌けません。

1kg4000円で1か月に300kgの自家焙煎コーヒー豆を売れば、売上は120万円ですが、所得は4分の1より少し多い30万円とちょっとくらい、年収で約400万円くらいにしかなりません。

1か月・300kgのコーヒー豆焙煎量となると、夫婦2人で相当に忙しく働く必要があるのですが、それでも年収400万円くらいで、それを2人で割れば年収は200万円くらいになります。

 

セミリタイア的な働き方をしたいなら

夫婦2人で忙しく働いても正規社員1人の平均所得に及ばないわけですから、地方都市の自家焙煎コーヒー豆店経営は儲からない商売です。

お金儲けだけを考えれば、選択してはいけない職業だと思います。しかし、夫婦2人で営む自家焙煎コーヒー豆店は気楽な商売です。

それに贅沢をしなければ何んとか食べて行けますから、珈琲が好きでセミリタイア的な働き方を希望する人には向いているような気がします。

筆者(年老いた珈琲豆焙煎屋)は、40歳を目前にして脱サラ、一時、商売拡張を考えたこともありますが挫折して、その後20数年間に渡ってセミリタイア的に働きながら気楽に暮らしてきました。

 

関連ストーリー

www.ekawacoffee.work

珈琲ビジネスはブランドが闊歩しているビジネスです。お布施の原理とブランドの原理ですが、何んとなく似ているように思います。

www.ekawacoffee.work

21世紀に入ってからは、このブログ記事のような仕事を20年近く続けています。

www.ekawacoffee.work

何んとなく何んとなくセミリタイア的な働き方をして来た結果、いつのまにか月間100kgほどしか焙煎コーヒー豆を売り捌けない自家焙煎コーヒー豆小売専門店になっていました。

www.ekawacoffee.work

68歳になっていますが、まだまだ働けるわけですから、もう少し珈琲商売に熱中しようかと考えています。店舗販売も頑張るつもりですが、アマゾンでの販売も頑張りたいと考えています。