アティトラン地区で生産されるコーヒー豆は、湖を取り囲むように火山性土壌で育っていて、自然が保護されている環境下で自然な農法で栽培されるのが特徴となっています。パチュージ農園は、そのアティトラン地区にある農園です。
(※)2024年4月1日現在、パチュージ農園のコーヒー豆を原料に使った自家焙煎コーヒー豆は販売していません。
今、エカワ珈琲店で販売しているグァテマラコーヒーは、メディナ農園のコーヒー豆を原料に使っています。
コーヒー生豆の品質は、どちらの農園の豆も高品質で遜色がありません。仕入れ価格も、ほとんど変わりません。
しかし、コーヒー生豆を詰めている袋が、パチュージ農園は60kg袋でメディナ農園は30kg袋です。
古希3の年老いた珈琲豆焙煎屋の体力では、60kgのコーヒー豆袋を取り扱うよりも30kgのコーヒー豆袋を取り扱う方がダメージが少なくなります。
そのような理由で、グァテマラコーヒーは、メディナ農園のコーヒー豆を仕入れています。
パチュージ農園の紹介
輸入元(兼松株式会社)の説明によると、パチュージ農園は、アティトゥラン火山とトリマン火山にはさまれたアティトゥラン湖周辺に位置する森に囲まれた農園で、標高が高くて湖に近いので昼夜の寒暖差が大きくて、それに加えて火山灰土壌に恵まれているので、コーヒーノキの栽培に絶好の環境を備えた農園だと紹介されています。
ちなみに、アティトゥラン湖周辺は霧の発生が多いので、現地の言葉で「霧を生む」という意味を持つパチュージという言葉を農園名に使っているとのことです。
パチュージ農園の特徴
パチュージ農園は環境保全に積極的に取り組んでいて、自然環境保護団体(Rainforest Alliance/レインフォレストアライアンス)の認証を受けています。
農園面積の4分の3が自然保護区になっているので豊かな自然が広がっていて、コーヒーノキの栽培も有機肥料中心になっていて、その栽培環境が、柑橘類のような甘味と酸味をコーヒー豆に与えてくれているとも考えられます。
ちなみに、パチュージ農園は、標高1300m~1600mの場所に立地しているとのことです。
Qグレーダーのカップ評価
Qグレーダーのカップ評価は、オレンジ、カモミール、スパイシーでありながら、酸味があって、アフターテイスト(後口)のキレもよい。
まろやかな甘さに、程よい酸、ややアフターに渋みがあるので、中深煎り以上で甘さを強調する使い方が良いのではないかとなっています。
生豆買い付け担当者のコメント
兼松㈱の買い付け担当者は、以下のようなコメントをしています。
昼夜の寒暖差は非常に激しく、日中は半袖で過ごせますが、夜になると暖炉にダウンが必要になるほど冷え込みます。
農園内の3/4は自然保護区となっており、豊かな自然が広がります。
耕作地が少ないため、もっと栽培地を広げれば、と弊員は思ってしまうのですが、
この自然保護区が良質なコーヒー豆を作り出すとのこと。品質を見ていると「なるほど」と言わざる負えません。
焙煎と味わい
エカワ珈琲店は、この中程度の酸味を持つパチュージ農園産のコーヒー豆を、中煎りのやや深めの煎り具合に仕上げています。
微かな甘味と穏やかな酸味、それと後味の心地良さを感じるコーヒーが出来上がると思います。
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