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コーヒーがアルツハイマー病やパーキンソン病に対する予防効果があるかもしれないという話題

1日数杯のコーヒー消費は、糖尿病や心臓血管疾患のリスクを下げる(予防効果がある)とするハーバード大学の研究報告はよく知られていて、小生などは、糖尿病予防も兼ねて毎日数杯のコーヒーを飲むことにしています。

昨年(2018年)の11月、カナダ・トロントの研究者たちが、深く(強く)煎った焙煎コーヒー豆を使って淹れるコーヒーには、アルツハイマー病やパーキンソン病に対する予防効果があるとする研究報告を発表して、そのニュースが話題になっていました。

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最初の症例報告者アロイス・アルツハイマー(wikipediaより)

 

コーヒー消費量とアルツハイマー病やパーキンソン病の発症に相関関係があるとする研究報告で、フェニルインダンがコーヒー豆焙煎の過程で生成して、焙煎が深く(強く)なるほど生成量が増えるので、深煎りの焙煎コーヒー豆を使って淹れたコーヒーほど予防効果が高くなるとのことです。

ただし、あくまでも予防効果(orリスク低減効果)があるというだけで、治療効果があるわけでは無いとのことですが。

 

アルツハイマー病とパーキンソン病はアミロイドβタンパク質の異常で生じる病気とされています。

コーヒー豆を焙煎する工程で生成して来る苦味成分のフェニルインダンには、アルツハイマー病やパーキンソン病につながるアミロイドβというタンパク質が脳にたまるのを防ぐ働きがあるので、脳の病気になるリスクが少なくなるとする研究報告のようです。

コーヒー消費が、アルツハイマー病やパーキンソン病という脳の疾患に予防効果を発揮してくれるのなら、ロートルな珈琲豆焙煎屋には吉報です。

 

アルツハイマー病やパーキンソン病に対する予防効果を持つとされるコーヒーの苦味成分フェニルインダンは、日本の珈琲屋がビニルカテコールオリゴマーと呼んでいる物質で、コーヒーの苦味を代表する2つの苦味成分の片方です。

ちなみに、もう片方は、クロロゲン酸ラクトンと呼ばれている苦味成分です。2つの苦味成分ともに、コーヒー生豆に含まれているクロロゲン酸類の焙煎によって作られます。

 

軽く(浅く)焙煎したコーヒー豆の苦味はクロロゲン酸ラクトン、強く(深く)焙煎したコーヒー豆の苦味はビニルカテコールオリゴマー(フェニルインダン)、その真ん中あたりに焙煎したコーヒー豆の苦味は、クロロゲン酸ラクトンとビニルカテコールオリゴマー(フェニルインダン)の両方で構成されているとエカワ珈琲店は考えています。そして、ビニルカテコールオリゴマー(フェニルインダン)は、コーヒーの風味をコントロールするのに大変重宝な苦味成分だと考えています。

ちなみに、コーヒー豆を深く焙煎すればするほどフェニルインダン(ビニルカテコールオリゴマー)が増えて行くとする意見もありますが、エカワ珈琲店は、ある一定の範囲を超えてコーヒー豆を深く焙煎すると、焙煎の進行に応じて量を減らして行くと考えています。

 

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