年老いた珈琲豆焙煎屋の珈琲物語

年老いた珈琲豆焙煎屋は、連れ合いと2人だけで零細生業パパママ規模のコーヒー豆自家焙煎店を和歌山市で営んでいます。その店の屋号は「エカワ珈琲店」です。そのエカワ珈琲店が発信しているコーヒーストリーを楽しんで頂けたら幸いです

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コーヒーの抽出101 | コーヒーを淹れるのに知っておきたい事柄のすべて

コーヒー豆(生豆)の生産、コーヒー豆の焙煎、コーヒーの淹れ方、コーヒーの飲み方の種類などなど、コーヒーについて多くを知らなくても、誰もが、美味しいコーヒーを味わった時の心地よい食感を知っていると思います。

街の喫茶店・カフェで、あるいは職場やコンビニエンスストアーと、コーヒーを街で飲んでいて家でコーヒーを淹れたことが無くても、日ごろ、美味しいコーヒーを味わっているのですから、ちょっとだけコーヒーについての知識を仕入れて、ちょっとだけコーヒーの淹れ方を学習すれば、誰もが美味しいコーヒーを淹れられると信じています。

 

この記事は、「美味しいコーヒー」を科学で説明するだけで無くて、「美味しいコーヒー」を作るための方法にも考えを巡らせているつもりです。

「美味しいコーヒー」作りの旅の案内人になることができれば幸いです。

 

クイックナビゲーション

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コーヒーとは、コーヒーはどこからやって来たのか

コーヒー関係者以外の人が知っている焙煎したコーヒー豆は、熱帯地域で栽培されているコーヒーノキになる赤い果実の種子を原料として、コーヒー消費地で焙煎(加熱加工)した焙煎コーヒー豆(あるいは、レギュラーコーヒー)という製品です。

コーヒー生豆は乾燥させて保存できますが、焙煎したコーヒー豆は保存しておくと劣化して行きます。

 

焙煎コーヒー豆 | レギュラーコーヒー | 自家焙煎コーヒー豆

スーパーマーケットや焙煎コーヒー豆の小売専門店、コーヒー豆自家焙煎店を見て回ると、様様なオプションの焙煎コーヒー豆製品と出会います。

「浅煎り・中煎り・中深煎り・深煎り」、豆の姿形のままの製品、粉に挽いている製品、シナモンやチョコレートなどのフレーバーを添加しているフレーバーコーヒーなどなど。

自家焙煎コーヒー豆などは、豆の姿形のままで販売していて希望すれば粉に挽いてくれます。

 

コーヒー生豆について

専門的に、商業焙煎で使われるコーヒー豆(生豆)は、アラビカ種とロブスタ種です。

アラビカ種は風味が良くてロブスタ種は風味が劣るので、価格的には、アラビカ種の方が高くなります。

コーヒーノキは、赤道を挟んだ南北回帰線の範囲内(コーヒー業界ではコーヒーベルトと呼んでいます)で栽培されています。

コーヒーノキが、コーヒーベルトのどのような場所で栽培されているかで、コーヒー豆の持つ風味・品質に影響が出てきます。

 

焙煎について

熱帯地域で生産されたコーヒー豆は輸出されて、コーヒー消費地で焙煎されます。

コーヒー豆焙煎機は、常にコーヒー豆を回転させながら加熱空気を使って、コーヒー豆を均等に煎って行きます。

青みを持つコーヒー豆が熱を吸収して、薄茶色、茶色、こげ茶色・・・と、時間の経過とともにコーヒー豆の色が変化して行きます。

コーヒー豆の色が変化すれば、風味・香りも変わって行きます。

 

焙煎の煎り具合

コーヒー豆の煎り具合は、大きく「浅煎り」・「中煎り」・「中深煎り」・「深煎り」の各段階に分類できます。

「浅煎り」の焙煎コーヒー豆は、比較的に短い時間で焙煎を終了しているので、コーヒー豆(生豆)が元々持っている風味が残っています。

しかし、高品質のコーヒー豆(生豆)を原料に使って焙煎する必要があります。一般的に、酸の強いコーヒーが出来上がります。

「中煎り」は、香りと酸味のバランスが良くて、酸味が少なくなっていて微かな甘味も感じられるコーヒーが出来上がります。

「中深煎り」は、苦味・酸味・甘味のバランスが取れていて、ほろ苦さとキレの良い酸味、そして、果糖の甘味を堪能できる煎り具合です。

「深煎り」は、ほぼ黒くなった焙煎コーヒー豆で、コーヒーオイルが焙煎コーヒー豆の表面を覆っています。コーヒー豆(生豆)が元々持っていた風味は、焙煎によって作り変えられていて、スモーキーな味のするコーヒーが出来上がります。

 

ブレンドコーヒー

アラビカ種かロブスタ種か、あるいは、コーヒーベルトのどの地域でどのような環境で栽培されたかで、そのコーヒー豆の持つ風味・品質が変わります。

その風味・品質の違うコーヒー豆を混ぜ合わせる(ブレンドする)ことで、バランスの良い風味を持つコーヒーを作り出すことができる焙煎コーヒー豆ブレンドが出来上がります。

ブレンドコーヒーの作り方には、コーヒー生豆の段階でブレンドして焙煎する方法と、焙煎したコーヒー豆をいくつかブレンドする方法があります。

 

焙煎コーヒー豆の挽き方

美味しいコーヒーを淹れるには、焙煎した日から1か月以内の焙煎コーヒー豆を使って、挽きたての焙煎コーヒー粉でコーヒーを淹れるという条件をクリアーする必要があると思います。そのためには、焙煎コーヒー豆を豆の姿形のままで購入する必要があります。

美味しいコーヒーを淹れるには、コーヒーミル(コーヒーグラインダー)に投資する必要があります。

できるだけ粉のサイズが揃うコーヒーミル(コーヒーグラインダー)が理想ですが、その理想に近づけば近づくほど、コーヒーミル(コーヒーグラインダー)が高価になります。

コーヒーの淹れ方の種類によって、焙煎コーヒー粉の粉砕サイズが異なります。

焙煎コーヒー粉と水やお湯との接触時間が長ければ、焙煎コーヒー粉の粉砕サイズを大きくする必要があります。

例えば、流行りの水出しコーヒーは焙煎コーヒー豆を粗く粉砕する必要がありますが、エスプレッソコーヒーは細かく粉砕する必要があります。

ドリップコーヒーなら、その真ん中あたりの挽き具合(粉砕具合)になります。

 

焙煎コーヒー豆の量と使用する水の量の比率

コーヒーを淹れるのに使う焙煎コーヒー豆の量と水の量の比率は、美味しいコーヒーを淹れるための重要な要素となっています。

焙煎コーヒー豆1gに水17㏄が、焙煎コーヒー豆の量と使用する水の量の基本的な比率です。

この1対17のルールを基準にして、より濃いコーヒーが好きなら焙煎コーヒー豆の使用量を増やし、より薄いコーヒーが好きなら焙煎コーヒー豆の使用量を減らします。

というように、好みに合わせて調整することができます。

また、短時間でコーヒーを淹れる時には1対17の比率を縮めて、時間をかけてコーヒーを淹れる時には1対17の比率を広げます。

1対17のルールも、コーヒーの淹れ方による焙煎コーヒー粉と水の接触時間の長い短いによって縮んだり伸びたりします。

例えば、フレンチプレスでコーヒーを淹れる時には、焙煎コーヒ豆と水の比率を1対14にするのが最適というように。

 

コーヒーを淹れるのに使う水

「コーヒーを淹れるのに使う水が美味しいと、その水で淹れたコーヒーも美味しくなる」と言われています。

その通りだと思いますが、コーヒーを淹れるのに使う水の化学についても、相当に気を配る必要があると思います。

カルシウム・マグネシウム・ナトリウム・鉄・マンガン・カリウムなどのミネラル成分を多く含んでいる水(硬水)を使うと、焙煎コーヒー粉の成分に反応して苦味などの風味成分が多く抽出されます。

ミネラル成分が多く含んでいる水を使ってコーヒーメーカーでコーヒーを淹れると、コーヒーメーカーはすぐに汚れてしまいます。

www.ekawacoffee.work

ミネラル成分が少ない軟水を使うと、焙煎コーヒー粉からの風味成分抽出量が少なくなります。

コーヒーを淹れるのに使う水ですが、「軟水が適している」・「硬水が適している」と様々な見解がありますが、ペーパーフィルターを使って手作業でコーヒーを淹れるのに慣れている年老いた珈琲豆焙煎屋は「軟水が適している」と考えています。

ゆっくりと時間を費やして、お湯を抽出ろ過容器にセットしている焙煎コーヒー粉に注いでいく淹れ方をしているわけですから。

ちなみに、コーヒーを淹れるのに使う水ですが、硬水・軟水に関わらず、透明で清潔で臭気の無い水でなければなりません。

 

コーヒー抽出(醸造)のメカニズム

焙煎コーヒー粉に含まれている香味成分(味や香りの成分)は、お湯と接触するとお湯へと移動して行きます。

お湯の温度が高いほど、香味がお湯に移動するスピードが速くなります。

焙煎コーヒー粉に含まれている多様な成分の中から、有効で良好な成分を引き出して嫌みな成分を引き出さないのが、コーヒー抽出のコツだと言われています。

コーヒーの抽出で重要なのは、焙煎コーヒー豆の煎り具合、挽き方、コーヒーを淹れるのに使うお湯の温度、焙煎コーヒー豆の分量です。

 

コーヒー抽出の原理 | 透過法と浸漬(シンシ)法

コーヒーの淹れ方として色々な方法が知られていますが、その抽出原理は、透過法と浸漬法の2つの方法(原理)に分けることができると言われています。

透過法は、焙煎コーヒー粉層にお湯を貫流させてコーヒー成分を抽出する方法で、焙煎コーヒー粉にお湯を注いでろ過するコーヒーの淹れ方です。

浸漬法は、焙煎コーヒー粉をお湯に浸しておいて、一定時間が経過してから焙煎コーヒー粉と液体を分離する方法で、お湯に焙煎コーヒー粉を浸漬させてコーヒー成分を抽出する方法です。

どちらの抽出原理にも、長所と短所があると思いますが、年老いた珈琲豆焙煎屋は、透過法で淹れたコーヒーが好きです。 

 

コーヒーを淹れる器具

(1)コーヒーメーカー(透過法)

紙フィルターにセットした焙煎コーヒー粉層に電気で沸かしたお湯がゆっくりと滴下すると、お湯は焙煎コーヒー粉層を透過して(通って)行って紙フィルターでろ過されて、コーヒー成分を抽出したお湯がポットに溜まります。ドリップ式のコーヒー抽出マシーンです。

(2)ペーパードリップ(透過法)

ロトに紙フィルターをセットして、そこに焙煎コーヒー粉を入れますな。

手動でお湯をゆっくりと注ぎます。注いだお湯は焙煎コーヒー粉層を通って(透過して)、紙フィルターでろ過され、コーヒー成分を抽出したお湯がロトの下のサーバーに落ちて来て溜まります。

「蒸らし」が完了してからの焙煎コーヒー粉層は、ろ過層(ケーク)の役割も兼務しています。

(3)ネルドリップ(透過法)

昭和の喫茶店は、布(ネル)フィルターを使ってコーヒーを淹れていました。

布(ネル)フィルターは、ペーパードリップよりも繊維が相当に緩く(粗く)なっていて、コーヒーオイルが抽出されやすいので口当たりの滑らかなボディー感のあるコーヒーが出来上がります。 

ペーパードリップとネルドリップは、焙煎コーヒー粉層を湿らせる「蒸らし」を行います。そして、「蒸らし」後の焙煎コーヒー粉層はろ過層(ケーク)の役割も担っています。

(4)サイフォン(浸漬法)

科学の実験をしているような、絵になるコーヒーの淹れ方です。

上下2つのガラス容器で構成されていて、下のガラス容器に水を入れて上のガラス容器に焙煎コーヒー粉を入れて下のガラス容器を加熱すると、熱せられたお湯が蒸気圧で上のガラス容器に移動して行って焙煎コーヒー粉と混ざり合ってコーヒー成分をお湯に取込ます。

その後、加熱をやめると、上の容器の、お湯と焙煎コーヒー粉が混ざり合っている溶液が、ろ過フィルターで焙煎コーヒー粉が分離されて、コーヒー成分がお湯に溶けた溶液だけが下のガラス容器に落ちて来ます。

(5)フレンチプレス(浸漬法)

フランスで発明されたフレンチプレスコーヒーメーカーを使って、粗く挽いた焙煎コーヒー粉を数分間お湯に浸してコーヒーを淹れる方法。

浸漬した後、メッシュスクリーンで焙煎コーヒー粉残り粕とコーヒー浸出液を分離します。

フレンチプレスコーヒーメーカーは、ろ過装置を持っている蓋つきのコーヒーポットで、メッシュスクリーンでろ過するので紙フィルターなどを使うろ過よりも、コーヒーにより多くのコーヒーオイルが残っています。

そのため、砂糖やミルクとの相性が良くなります。

(6)エスプレッソ(透過法)

「深煎り」の焙煎コーヒー豆を非常に細かく挽いた焙煎コーヒー粉に、高温の水蒸気で圧力をかけて短時間で少量の濃厚なコーヒーを淹れる抽出方法です。

「9気圧・90度・30秒」がエスプレッソコーヒー醸造の基本と言われていて、エスプレッソコーヒーマシーンを使って淹れます。

高温・高圧のお湯(水蒸気)が、非常に細かく挽いた焙煎コーヒー粉の内部に浸透して、強引にコーヒーの成分をお湯の中に抽出すると言われています。

エスプレッソコーヒーは、表面がクレマと呼ばれる細かい泡で覆われています。このクレマは、主としてタンパク質や多糖類からできていると言われています。