20代・30代の次世代を担う現役世代は、60代以上の世代と比べると、街で(家の外で)コーヒーを飲む傾向が強いようです。
かつて、街で飲むコーヒーと言えば、昔ながらの喫茶店で飲むコーヒーを意味していました。
そして、昔ながらの喫茶店で飲むコーヒーは、ホットコーヒーorアイスコーヒーという昔ながらの単純なカテゴリーのコーヒーでした。
時代の先端を行く喫茶店や喫茶店チェーンのメニューをながめると、数多くのコーヒーバリュエーションが存在しています。
数あるコーヒーメニューの中の1つがホットコーヒーであり、アイスコーヒーです。
【目次】
- グルメコーヒー、スペシャリティーコーヒー
- 若い次世代コーヒー消費者のコーヒー消費傾向
- コーヒーをブランドで選択する
- オフィスコーヒーの新しい傾向
- 変化するコーヒー消費市場への対応
- 簡単便利で淹れたてのコーヒー
- オフィスコーヒーと次世代コーヒー消費者
- 焙煎コーヒー豆供給事業者の新しいチャンス
グルメコーヒー、スペシャリティーコーヒー
20代・30代の現役世代(次世代の消費者)は、昔ながらの喫茶店で提供されるホットコーヒーやアイスコーヒー(ブレンドされた伝統的なコーヒー)では無くて、グルメコーヒーorグルメコーヒードリンク、あるいはスペシャリティーコーヒーorスペシャリティーコーヒードリンクに興味を持っていて、少しくらい価格が高くてもそちらを選択する傾向があるようです。
コーヒーの抽出方法も、ドリップ抽出だけでなくて、エスプレッソコーヒーやフレンチ
プレスを使って淹れたコーヒーにも興味を持っています。
若い次世代コーヒー消費者のコーヒー消費傾向
昔ながらのブラックコーヒーだけでなくて、ホワイトコーヒーと呼ばれるミルクを使った甘味系のコーヒーや、エスプレッソベースのアレンジコーヒー、最近では、ドラフトコーヒー(窒素コーヒー)にも興味を示し始めているようです。
プレミアムコーヒーにはコストがかかりますが、次世代の消費者はそのコストを負担する意思を持っているようです。
次世代の消費者がコーヒーを消費する基準ですが、60代以上の世代と比べると根本的に変化して来ているように感じられます。
次世代の消費者は、ブランドでコーヒーを消費する傾向があるように感じています。
コーヒー消費を価格ではなくてブランドとの関係で判断する傾向が強いようです。
ブランドの哲学(コンセプト)、ブランドとの関係性、ブランドの存在感をコーヒー消費の基準にしているように思われます。
次世代の消費者たちは、コーヒー飲料の経験に新しい視点をもたらして、新しいコーヒー供給者にチャンスを提供しているのだと思います。
コーヒーをブランドで選択する
20代・30代の次世代消費者の半分以上、40代・50代の働き盛り世代でも半分近くが、主として街でコーヒーを楽しむ傾向が高いようです。
60歳代・70歳代になると、家庭でコーヒーを楽しむ傾向が高くなります。
若い世代には、コーヒーは自己表現の一つになっています。
それが、コーヒーをブランドで選択する理由だと思います。
個性化は、若い世代の消費者にとっての最重要課題になっているように感じられます。
オフィスコーヒーの新しい傾向
オフィスコーヒーにも、オフィスカルチャーに合わせたコーヒー消費が導入されつつあります。
例えば、ネスカフェアンバサダーのようなカプセルコーヒーや、挽きたて淹れたてコーヒー用マシーンをレンタルするオフィスコーヒーサービスなど・・・。
次世代の消費者は洗練された消費者です。
検索すればコーヒーを学べるわけですから、コーヒーを学習している洗練された消費者です。
情報が簡単に手に入るわけですから、市場で出回っているコーヒードリンクについてはよく知っています。
変化するコーヒー消費市場への対応
コーヒー消費市場は変化しています。
そして、コーヒー事業者は、その変化するコーヒー消費市場に対応して行かなければ生き残ることができません。
次世代消費者への対応が、その成否を決めると年老いた珈琲豆焙煎屋は考えています。
そして、次世代のコーヒー消費者に対応する最大の手段が、スマートフォンの利用かもしれません。
消費者にとって関心のある情報やサービスの提供は、必須事項となりつつあるのだと思います。
簡単便利で淹れたてのコーヒー
ネスレのカプセルコーヒー販売方法のようなサブスクリプションサービスも、コーヒー消費者に新しい体験と選択肢を提供するサービスで、今後、普及して行くコーヒー消費へのアプローチの一つなのかもしれません。
コーヒーを飲む人の5人に1人くらいが、レディーメイドコーヒー、新鮮なコーヒーに興味を持っているという推測もあります。
オフィスコーヒーと次世代コーヒー消費者
オフィスで働いている人たちの半分~3分の2くらいの人たちは、オフィスコーヒーを利用しています。
このオフィスコーヒーについても、次世代コーヒー消費者の影響力を無視できません。
グルメコーヒー嗜好、スペシャリティーコーヒー嗜好、新鮮なコーヒー嗜好の波が、オフィスコーヒーの世界にも訪れつつあるようです。
焙煎コーヒー豆供給事業者の新しいチャンス
大手・中堅の珈琲豆焙煎事業者、中小のロースターと呼ばれる珈琲豆焙煎事業者だけで無くて、零細生業のコーヒー豆自家焙煎店にとっても、新しいチャンスの訪れなのかもしれません。
若い次世代消費者たちは、新しいコーヒー醸造技術や新しいコーヒー商品に敏感に反応します。
そして、新しい技術や商品が登場すれば、彼らは、コーヒーに使うお金を増やして行くのだと思います。