商売を営んでいても、商品やサービスを購入してくれるお客さんが存在しなければ、商売を継続することができません。需要が無ければ、商売を続けることなど不可能です。
そして、商品やサービスが売れなければ、ようするに仕事がなければ、店舗・事業所を構えていても、何の役にも立ちません。俗に言う、仕事の無い職場です。
お客さんが存在しなくても、無理やり仕事を作ることができるかもしれません。
しかし、商品・サービスとお金の交換を伴わない仕事で忙しく働いても、そのような事を長期間続けることなど不可能です。(大企業のアンテナショップなら可能かもしれませんが)
収益がなければ再生産ができないわけですから、営業を持続することができなくなってしまいます。
エカワ珈琲店は、『お客さんの存在しない状態、仕事のない状態』を、以前に何年間か経験したことがあります。
普通、そのような状態になれば、廃業するか、転業するしか道がありません。
でも、運の良いことに、時代が大きく変わろうとしていた時期でした。
インターネット・ウェブという新しい技術が登場していて、その新しい技術環境を利用して、新しい市場・新しい仕事を開拓することで、廃業も転業も、どちらも必要なくなってしまいました。
20世紀の時代、特に第2次世界大戦以後の昭和の時代、貧困状態を脱出する一番の方法は、一生懸命働くことでした。
零細な個人商店などは、朝の早くから夜の遅くまで、働いて働いて働くことで、相当な収入を手にしていたわけです。
その時代、働く意思があれば、人並か人並以上のお金を稼ぐことができました。お客さんが存在していたわけです。
少しレベルの落ちる商品やサービスであっても、そのような商品やサービスで満足してくれるお客さんも存在していました。
現在(2010年代)はというと、状況は全く違ってしまっています。
競争が厳しくなってしまって、相当な努力をしなければ、お客さんを満足させられない時代になっています。
働く意思と体力だけでなくて、知力・努力も総動員しなければ、生き残れない時代になっているみたいです。
商売を持続させるには、常に新しい知識・情報に接触して、それを自分のものにする、そして、少しずつでも時代に合わせて変わっていく必要があるのだと、もう何年も前から考えています。
だから、細々とですが、前期高齢者の仲間入りをした65歳のおじさんが営む零細生業店が生き残れているのかもしれません。