エカワ珈琲店のブログ by 年老いた珈琲豆焙煎屋

エカワ珈琲店の珈琲情報専門ブログ

自家焙煎コーヒー豆の鮮度と自家焙煎コーヒー豆の熟成

微生物が悪さをするから、食品の腐敗が始まると考えています。

焙煎コーヒー豆は、栄養成分が非常に少なくて、含まれている水分も少なく水分活性も低いので、微生物が悪さしようとしても、なかなか悪さが出来ない状態になっていると思っています。

しかし、悪さがし難いだけで、微生物が全く悪さをしないわけでは無いと思っています。

 

微生物の悪さを防ぐ保存方法を採用しないで焙煎コーヒー豆を放置して置くと、焙煎日から2か月も経過すると、微生物による悪さが目立つようになって来ると思っています。

微生物による悪さが目立つようになると言っても、その焙煎コーヒー豆が腐敗しているわけではなくて、腐敗に近づいているという事だと思っています。

焙煎日から4週間以内の焙煎コーヒー豆を使って淹れたコーヒーと、焙煎日から2か月くらい経過した焙煎コーヒー豆を使って淹れたコーヒーを飲み比べた時の味の違いは、それが原因していると思っています。

 

焙煎直後の自家焙煎コーヒー豆は、多量の二酸化炭素ガスが詰め込まれていて容量オーバーの状態になっていると思っています。

焙煎日から1週間くらいで、二酸化炭素ガスの容量オーバー状態がある程度解消されると思っていますが、焙煎コーヒー豆には、まだまだ多くの二酸化炭素ガスが残存していると思っています。

この焙煎コーヒー豆に残存している二酸化炭素ガスも、日にちの経過と共に焙煎コーヒー豆から放出されて行って、焙煎日から1か月もすると、ほとんど焙煎コーヒー豆に残っていない状態になっていると思っています。

 

焙煎コーヒー豆内の二酸化炭素ガスは、コーヒーの香り・風味の成分を空気による酸化から守る役割を演じていると思っています。

しかし、容量オーバーの状態で焙煎コーヒー豆内に存在している二酸化炭素ガスは、コーヒー成分抽出の邪魔もしていると思っています。

焙煎コーヒー豆を1週間くらい寝かせておくと、容量オーバー部分の二酸化炭素ガスの大部分が放出されているので、コーヒー成分の抽出が二酸化炭素ガスに邪魔されることが無くなって、コーヒー成分の抽出がスムーズに進行するようになると思っています。

 

それに加えて、焙煎コーヒー豆内に残存している二酸化炭素ガスが、コーヒーの心地よさを阻害する成分の抽出を邪魔するので、心地よい香り・風味を持つコーヒーが出来上がると思っています。

焙煎したコーヒー豆を数日間寝かせることを、焙煎コーヒー豆のエイジング(熟成)と呼んでいます。

エカワ珈琲店(店主は年老いた珈琲豆焙煎屋)は、焙煎コーヒー豆を1週間くらい寝かせておくと、容量オーバー部分の二酸化炭素ガスの大部分が放出されているので、コーヒー成分の抽出が二酸化炭素ガスに邪魔されることが無くなって、コーヒー成分の抽出がスムーズに進行するようになると思っています。

 

コーヒーの味覚で重要なのは、酸味と苦味と甘みだと年老いた珈琲豆焙煎屋(エカワ珈琲店の店主)は考えています。

焙煎コーヒー豆に含まれているコーヒー成分の変化は、焙煎が終了してからも続いている思っています。

焙煎コーヒー豆に含まれている酸の成分ですが、焙煎日から3週間くらいは、コーヒー愛好家なら知覚できるレベルの変化を続けていると思っています。

そして、最初の1週間くらいは、その変化レベルが高いと感じています。

この現象も、焙煎コーヒー豆の味覚に影響を与えている熟成だと思っています。

 

コーヒー豆に含まれている成分の中で、コーヒーの味覚に最も影響を与えているのがクロロゲン酸というポリフェノール成分だと思っています。

ワインにも、焙煎コーヒー豆に含まれている量よりも少ないと思いますが、クロロゲン酸(ポリフェノール成分)が含まれています。

ワインの味には、熟成(エイジング)が欠かせ無いと言われています。

それと同じような効果を、焙煎コーヒー豆の熟成(エイジング)がコーヒーの味にもたらしてくれていると思っています。

 

焙煎コーヒー豆の鮮度に大きな影響を与えているのが、焙煎コーヒー豆成分の酸化、特にコーヒーオイルとポリフェノール成分(クロロゲン酸に関係する成分)の酸化プロセスだと考えています。

例えば、リンゴの皮を剥いて放置して置くと、時間が経過すれば茶色く褐変して来て、その褐変が濃くなって行きます。

この時間の経過と共に茶色く変色して、その色が濃くなって行くのが、酸化のプロセスだと思っています。

 

焙煎コーヒー豆の酸化プロセスには、焙煎コーヒー豆の「熟成のプロセス」と「焙煎コーヒー豆の劣化」のプロセスがあると思っています。

どちらのプロセスも、焙煎コーヒー豆の鮮度変化が関係している化学的なプロセスだと思っています。

 

焙煎終了後、焙煎コーヒー豆の姿形のままで風通しの良い冷暗所で保管して置くとします。

焙煎日から1週間くらいまでは未熟な状態で、1週間~2週間くらいが熟成のピークとなって、1か月が経過すると新鮮では無くなっていて、2か月も経過すれば相当に劣化している古いコーヒー(腐敗しかかっているコーヒー)になると考えています。

焙煎コーヒー豆を挽いて粉にすると、鮮度変化のスピードがものすごく速くなります。

 

エカワ珈琲店は、基本的に焙煎日から1週間以内の自家焙煎コーヒー豆を、店頭及び通信販売で直接お客さんに販売しています。(流通経路が短くて、流通日数も短い)

8日から18日くらい経過している自家焙煎コーヒー豆は、アウトレット価格(割引価格)で販売していて、19日以上経過した自家焙煎コーヒー豆は「匂い袋・香り袋」の材料に使って処分しています。

エカワ珈琲店は、自家焙煎コーヒー豆販売の流通経路をできるだけ短くして、できるだけ鮮度の良い自家焙煎コーヒー豆を「コーヒーを愛好する」消費者の方々にお届けしているつもりです。

 

 

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