年老いた珈琲豆焙煎屋のブログ

コーヒー情報記事を専門にエントリーしているブログです。年老いた珈琲豆焙煎屋の稼ぎ頭のブログです。

レギュラーコーヒーとクラフトコーヒー(自家焙煎コーヒー豆)、価格と利益率の上限値を考えてみました

年老いた珈琲豆焙煎屋は、和歌山市雑賀屋町で連れ合いと二人だけで暮らしています。

近所(半径1㎞以内)に食品スーパーは営業していなくて、連れ合いは自動車運転免許を取得していないので、1週間に一度は連れ合いに付き合って食品スーパーに買い出しに行っています。

去年の秋あたりから、食品スーパーで買い物をするたびに食品価格が値上がりしているのを実感しています。

もちろん、食品スーパーで売っているレギュラーコーヒー(焙煎したコーヒー豆)の価格も例外では無いようです。

この2年~3年、コーヒー生豆価格の上昇が続いていて、それがレギュラーコーヒー(工場で大量生産して広域流通している焙煎コーヒー豆)の価格上昇に影響しているのが容易に推察できます。

もちろん、流通範囲が限られているクラフトコーヒー(自家焙煎コーヒー豆)の価格も、相も変わらず上昇を続けています。

 

【参考】コーヒー消費市場には、レギュラーコーヒー消費市場とクラフトコーヒー(自家焙煎コーヒー豆)消費市場があると考えています。

www.ekawacoffee.work

 

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焙煎コーヒー豆の製造コスト

何しろ、焙煎コーヒー豆の製造コストに占めるコーヒー生豆調達価格の割合が大きいわけですから、コーヒー生豆価格の上昇が続けば、焙煎コーヒー豆の価格が上昇するのは自然の成り行きだと年老いた珈琲豆焙煎屋は考えています。

2022年の12月くらいから、コーヒー生豆の商品市場価格が下がったり上がったりしていますが、コーヒー調達価格が高止まりするのは確実だと推測しています。

それに加えて、2023年は、コーヒー生豆調達価格以外の焙煎コーヒー豆製造コストの上昇も予想されるので、レギュラーコーヒーもクラフトコーヒー(自家焙煎コーヒー豆)も、さらなる値上げが実施される事になる可能性が大きいと考えています。

そこで気になるのは、焙煎コーヒー豆(レギュラーコーヒーとクラフトコーヒー)の価格上昇に対して、コーヒー消費者はどのように反応するだろうかと言うことです。

 

自家焙煎コーヒー豆の値上げとその影響

年老いた珈琲豆焙煎屋は、連れ合いと二人だけで零細生業じじばば商売のコーヒー豆自家焙煎店「エカワ珈琲店」を営んでいます。

1杯のコーヒーもテイクアウト専門で売っていますが、売上のほぼ100%を自家焙煎コーヒー豆の小売販売で得ています。

この2年~3年、エカワ珈琲店は、自家焙煎コーヒー豆小売価格の小幅値上げを何回かに分けて実施して来た結果、3年くらい前と比べると数十%以上の値上げとなっています。

その影響です。

自家焙煎コーヒー豆販売量は20数%くらい減少しましたが、売上はそれほど減少しているわけでは無くて、利益率が良くなっているので利益は確実に増えています。

零細生業じじばば商売で、事業規模の拡大などは考えていなくて、最低限食べて行けるだけ稼げれば良いわけですから、販売量・売上を増やす商売よりも、販売量・売上が少しくらい減少してもある程度の利益率・利益を確保できる商売の方が心地よいと感じています。(体力的に楽です)

 

レギュラーコーヒーの値上げとその影響

街中の小さなコーヒー豆自家焙煎店「エカワ珈琲店」は、少量焙煎で流通範囲が限定されているクラフトコーヒー(自家焙煎コーヒー豆)を商っています。

自家焙煎コーヒー豆(クラフトコーヒー)の値上げについては、エカワ珈琲店で起こった、あるいは起こっている出来事が、おそらく標準的な出来事だろうと思っています。

一方、食品スーパーなどの流通店舗で売られている、工場で大量生産して広域流通しているレギュラーコーヒーについてです。

こちらについても、一昨年・昨年と、大手珈琲会社はレギュラーコーヒーの出荷価格を値上げしましたが、その値上げによって大幅に販売量を減らしたと言う話は聞こえてきません。

販売量を増やしたという話も聞こえて来ませんが、利益が増えて収支が改善したという話は聞こえてきます。

 

2023年の焙煎コーヒー豆消費市場

2023年1月・2月のコーヒー生豆市場価格は、2022年の市場価格を下回っていましたが、10年前の市場価格と比べると大幅に上昇しています。

コーヒー生豆市場価格が少しくらい下がったとしても、コーヒー生豆の生産・出荷・流通に関係する全てのコストが上昇しているわけですから、2023年も、コーヒー生豆調達価格の上昇は続くだろうと想像しています。

それにコーヒー生豆市場価格が上昇すれば、話し合いによって価格を決めているスペシャルティーコーヒー生豆価格も必然的に上昇するはずです。

ということで、年老いた珈琲豆焙煎屋は、2023年も、レギュラーコーヒーやクラフトコーヒー(自家焙煎コーヒー豆)の値上げがあると推測しています。

 

コーヒー消費者が値上げを認めている

コーヒー生豆仕入れ価格やその他の焙煎コーヒー豆生産に関係するコスト上昇分の価格転嫁ですが、現段階(2023年4月)では、コーヒー消費者がそれを容認していると考えています。

賃金や収入が上昇する限りにおいて、コーヒー消費者の消費行動が変化する事は無いと楽観的に考えています。

しかし、賃金や収入の上昇が滞れば、コーヒー消費者の消費行動が変化するのは避けられ無いとも考えています。

その時、一番苦戦するのは、低価格で売られている知名度の低いコーヒーブランドのレギュラーコーヒーだと思っています。

大手コーヒーブランドのレギュラーコーヒーについては、ある程度の影響は受けると思いますが、知名度の低いコーヒーブランドほどの影響は受けないと推測しています。

大量生産して広域流通しているレギュラーコーヒーについては、製造コストに占めるコーヒー生豆調達価格の割合が高ので、輸入品であるコーヒー生豆価格の上昇がもろに収益に影響して来ると考えています。

 

自家焙煎コーヒー豆は贅沢品

自家焙煎コーヒー豆(クラフトコーヒー)は、嗜好食品(嗜好飲料)でぜいたく品です。

自家焙煎コーヒー豆(クラフトコーヒー)を消費するのは、コーヒー愛好家の人たちですから、好みの自家焙煎コーヒー豆(クラフトコーヒー)に高い価格を支払い続けてくれる可能性は高いと考えていますが、その高い価格にも上限値が存在していると年老いた珈琲豆焙煎屋は考えています。

コーヒー愛好家は、ある程度の値上げは認めてくれると思いますが、あまりにも購入価格が高くなりすぎると値上げを認めてくれない可能性があると考えているわけです。

値上げを認めてくれないというよりも、購入量・購入回数を控えるようになるかもしれないと考えています。

 

2010年以降のエカワ珈琲店

エカワ珈琲店は、コーヒー豆自家焙煎店商売で33年の歴史を持っていて、その歴史の大半は、自家焙煎コーヒー豆を低価格で販売する商売をしていました。

2013年頃からだったと思います、自家焙煎コーヒー豆(クラフトコーヒー)を低価格で販売(利益率の低い商売を)していては、いつまでたっても資金繰りや日々の暮らしに苦しむだけだと悟ることができて、少しずつ自家焙煎コーヒー豆販売価格を値上げして来ました。

しかし、2010年代、スペシャルティーコーヒー生豆調達価格は上昇を続けていたので、少しずつの値上げでは、利益率はほとんど改善する事は無くて、お金に追われる日々が続きました。

2020年代になって、相当に思い切った値上げを実施した結果、ようやくにして利益率がある程度改善されて、毎月の資金繰りや日々の暮らしが楽になって来ています。

もう少し毎月の資金繰りと日々の暮らしを楽にしたいので、もう少し自家焙煎コーヒー豆価格を値上げして、もう少し利益率を上昇させたいのですが、自家焙煎コーヒー豆(クラフトコーヒー)と言ってもコーヒー消費者が認めてくれる販売価格(利益率)の上限値が存在していると考えています。

それが、どれくらいなのか、考え続けている年老いた珈琲豆焙煎屋の今日この頃です。

 

【参考】エカワ珈琲店は、2021年・2022年と2年連続で自家焙煎コーヒー豆価格を値上げしています。

www.ekawacoffee.work

 

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