年老いた珈琲豆焙煎屋のブログ

コーヒー情報記事を専門にエントリーしているブログです。年老いた珈琲豆焙煎屋の稼ぎ頭のブログです。

自家焙煎コーヒー豆100gの価格、2005年頃と現在(2021年~2022年)と

今(2022年)もサイトが存続しているかどうか定かでありませんが、2000年代、珈琲愛好家の間でダントツの人気を誇っていたのが、「自家焙煎珈琲店めぐり」というサイトです。

1990年代、珈琲愛好家が個人で立ち上げたサイトで、2010年代の終わりころまではサイトが存在していたのを確認しています。(時々、訪問していました)

コーヒー豆自家焙煎店を訪問して、自腹で自家焙煎コーヒー豆を100g購入して、1杯のコーヒーを売っていればそれを注文して、サイトはHTML言語を使って制作・更新するというように、丁寧に取材して時間を費やして制作している素晴らしいサイト、それが「自家焙煎珈琲店めぐり」というサイトです。

 

 

「コーヒー豆自家焙煎店めぐり」とエカワ珈琲店

コーヒー豆自家焙煎店の経営者たちは、「自家焙煎珈琲店めぐり」の取材が入るのを心待ちにしていました。

年老いた珈琲豆焙煎屋夫婦が二人だけで営んでいるコーヒー豆自家焙煎店「エカワ珈琲店」も心待ちにしていたコーヒー豆自家焙煎店の一つで、2000年代の中頃と2010年代の初め頃の二度、「自家焙煎珈琲店めぐり」の管理人さんが訪れてくれたのを記憶しています。

年老いた珈琲豆焙煎屋も、「自家焙煎珈琲店めぐり」のようなサイトを立ち上げたいと2010年前後の頃から思っているのですが、全国のコーヒー豆自家焙煎店を実地に訪問取材するのは無理ですから、夢のまた夢の物語です。

 

2005年頃の自家焙煎コーヒー豆の価格

2000年代の中頃、「自家焙煎珈琲店めぐり」に、コーヒー豆自家焙煎店と呼ばれているミニロースター(ナノロースター)の自家焙煎コーヒー豆販売価格を比較した表(表題は「豆の価格分布」)が掲載されていました。

全国のナノロースター(ミニロースター)の自家焙煎コーヒー豆100gの価格を比較したデータで、「自家焙煎珈琲店めぐり」の取材方法・取材力を考えれば、ものすごく信頼性の高いデータでした。 

そのデータによると、自家焙煎コーヒー豆100gの最低価格は、400円という店がいちばん多くて、次ぎに450円、500円と続いていました。

 

2005年頃の東京23区と関西の自家焙煎コーヒー豆価格

東京23区だけなら、400円の店が最も多くて、次ぎに450円、550円と続いていて、大半のお店が、400円から550円の間で最低価格を設定していました。

一方、関西で最も多いのが、最低価格300円のお店でした。

次いで400円、250円と続いていて、大半のお店が、250円から400円の間に最低価格帯がありました。

 

2005年頃のエカワ珈琲店の自家焙煎コーヒー豆価格

ちなみに、2005年当時のエカワ珈琲店ですが、自家焙煎コーヒー豆100gの最低価格を250円から300円に値上げしたばかりでした。

このエカワ珈琲店の最低価格ですが、2005年当時、関西圏での普通の価格でしたが、全国的な視点から見れば、かなり安い価格だったわけです。

しかし、自家焙煎コーヒー豆100gの最低価格を250円から300円に値上げすることで、お客さんの数が半減してしまいました。

 

2005年頃、関西の自家焙煎コーヒー豆価格が安かった理由

東京と比べて関西の自家焙煎コーヒー豆小売価格が安く設定されているのは、何故なのだろうかと考えてみました。

関西経済の地盤沈下も原因していると思いますが、それだけではないと思います。

関西は、もともと低価格大量販売の発祥の地です。

エカワ珈琲店がコーヒー豆の自家焙煎小売業を始めた30何年か前、関西各地には、低価格を武器に、自家焙煎コーヒー豆を大量に販売する店が何店舗かありました。

新たに、この商売に参入するに当たっては、当然、それらの店を参考にします。

その結果として、同じような形態の自家焙煎コーヒー豆小売店が増えていきます。

低価格で自家焙煎コーヒー豆を大量に販売する店が増えてくると、焙煎したコーヒー豆を購入しやすくなりますから、家庭や事業所に焙煎したコーヒー豆が急速に普及します。

そうなると、コーヒーの香味に対するお客さんの要求も、厳しくなってきます。

コーヒー豆焙煎技術は、どうしても、ある程度の経験を必要とする技術です。

理論的に理解していたとしても、それだけでは上手くコーヒー豆を自家焙煎することができません。

コーヒー豆自家焙煎店商売に新たに参入する店は、最初から既存の店と同じレベルの焙煎コーヒー豆を販売することなど不可能ですから、既存の店より高い価格で自家焙煎コーヒー豆を販売しても売れるはずがありません。

ですから、我がエカワ珈琲店を含めて、価格設定を低く抑えたコーヒー豆自家焙煎店だけが生き残った結果、関西圏の自家焙煎コーヒー豆最低小売価格が、全国平均よりも安くなっていると勝手に解釈しています。

 

2021年、カフェランテの「お買い得焙煎コーヒー豆」

カフェランテは、焙煎したコーヒー豆と輸入食品を専門に取り扱っているイオン系列の店舗で、毎月数種類の焙煎コーヒー豆銘柄を「お買い得焙煎コーヒー豆」に指定して割引販売しています。

去年(2021年)のデータですが、2021年2月の「お買い得焙煎コーヒー豆」は、コロンビアフレンチ、コモドドラゴン、ブルーマウンテンNO1ブレンド、トロピカルマウンテンの4種類となっています。

カフェランテは200g単位で販売していて、「お買い得焙煎コーヒー豆」はカフェランテの通常販売小売価格よりも10%割引した価格で販売しているということです。

f:id:ekawa:20210206212426p:plain

 

トロピカルマウンテン

「お買い得焙煎コーヒー豆」として販売されるカフェランテのトロピカルマウンテンは、200gで930円(税込)で100g当たり465円です。

トロピカルマウンテンは、スペシャリティーコーヒーを専門に取り扱っている総合商社兼松の登録商標で、エカワ珈琲店も仕入れていて、煎りたて新鮮なトロピカルマウンテンの自家焙煎コーヒー豆を100g600円(2022年の価格)で小売販売しています。

200g×3銘柄で3000円のセット商品で購入して頂ければ、今(2022年11月)なら100g当たり500円になりますが、先々月(2022年9月)までなら100g当たり450円でしたから、「お買い得焙煎コーヒー豆」として販売されるカフェランテのトロピカルマウンテンよりも安い価格で売っていました。

 

京都の出町輸入食品

年老いた珈琲豆焙煎屋ですが、最近(2022年)、年齢(71歳)のせいか、喫茶店から自家焙煎コーヒー豆小売専門店に衣替えした20数年から30年くらい前のことを度々思い出します。

当時、参考にさせて頂いていた自家焙煎コーヒー豆小売店の一つが、京都の出町輸入食品です。

イオン系の焙煎コーヒー豆小売店カフェランテやキャメル珈琲が全国展開としているカルディーコーヒーファームの焙煎コーヒー豆店舗販売手法は、京都の出町輸入食品の販売手法とよく似ています。

ということは、エカワ珈琲店のライバルは、もしかしたらイオン系の焙煎コーヒー豆小売店カフェランテやキャメル珈琲が全国展開としているカルディーコーヒーファームなのかもしれません。

www.ekawacoffee.work

 

エカワ珈琲店のライバル

エカワ珈琲店が商いをしている和歌山市には、カフェランテが1店舗、カルディーコーヒーファームが2店舗出店しています。

おそらく、どの店舗も、月間1トン~2トンの焙煎コーヒー豆を売り捌いているわけですから、その1%だけでも各店舗からエカワ珈琲店に分けて頂けたら、年老いた珈琲豆焙煎屋夫婦は楽しい商売が出来るのですが。

 

2022年、スーパーマーケットの焙煎コーヒー豆価格

エカワ珈琲店の周辺1㎞の範囲には、スーパーマーケットが営業していません。(2022年11月現在)

ですから、年老いた珈琲豆焙煎屋夫婦は、1週間に1度は品揃えの豊富なある程度の規模を持つスーパーマーケットに出かけてまとめ買いをします。

ある程度の規模のスーパーマーケットですから、スターバックスコーヒーブランドや丸山珈琲店ブランド、UCCの上島珈琲店ブランドなど、有名ブランドの焙煎コーヒー豆が商品棚に並んでいて、大体100g・600円以上(消費税込み)の価格で売られています。

www.ekawacoffee.work

 

2022年秋、エカワ珈琲店は自家焙煎コーヒー豆を値上げしたのですが

エカワ珈琲店は、先月に思い切って自家焙煎コーヒー豆100g当たり50円の値上げを実施して、最低店頭販売価格100g・500円にしています。

エカワ珈琲店の自家焙煎コーヒー豆ですが、スーパーマーケットで売られている焙煎コーヒー豆に対して、煎りたて新鮮・少量生産の自家焙煎スペシャリティーコーヒー豆という品質競争力にプラスして価格競争力も保持しているようです。

www.ekawacoffee.work