日本のコーヒー産業ですが、アフターコロナ以前は、コーヒー豆(生豆)輸入量が増加していて、コーヒー消費金額も増えていたわけですから、活況を呈していたのだと思います。
年老いた珈琲豆焙煎屋夫婦が営むエカワ珈琲店は、その恩恵に欲していなかったわけですが・・・。いや、もしかしたら、30年間に渡って零細生業パパママ経営の自家焙煎コーヒー豆小売商売を細々と営めているわけですから、その恩恵に欲していたのかもしれません。
【目次】
- コーヒー消費量の増加よりもコーヒー消費金額の増加に期待する
- コーヒー産業の成長はコーヒー消費金額の増加に依存している
- コーヒー産業成長の原動力
- 家庭で飲むコーヒーのプレミアム化は難しい
- コーヒーは主観的な飲み物だから
- サードウェーブコーヒー的なものの浸透は
- プレミアムコーヒーの再定義
コーヒー消費量の増加よりもコーヒー消費金額の増加に期待する
日本の人口は減少局面に入っていて、人口における年齢構成でも高齢化が進行しています。ということは、日本のコーヒー産業ですが、コーヒー消費量の増加に期待するのでは無くて、コーヒー消費金額の増加に期待するマーケティングに変わって行くと年老いた珈琲豆焙煎屋は想像しています。
コーヒー消費量を増やす目的のマーケティングから、コーヒー消費金額を増やす目的のマーケティングに移行しなければならないと考えています。
年老いた珈琲豆焙煎屋は69歳ですが、まだまだ商売を続けて行きたいという気持ちを持っているので・・・。
コーヒー産業の成長はコーヒー消費金額の増加に依存している
コーヒー消費量世界一の国は、ブラジルだと言われています。しかし、コーヒー消費金額が世界一多い国は米国です。
米国のコーヒー消費量は横ばいから減少傾向にあると言われていますが、コーヒー消費金額は増加を続けているようです。
高齢化は進行中ですが人口は増加している米国で、そのような現象が見られるのなら、高齢化と人口減少が同時に進行している日本ですから、もう少し時が経過すれば、コーヒー消費量の横ばい・減少の傾向が現れて来るはずです。
米国では、コーヒー消費金額に占めるプレミアムコーヒー(値段が高いコーヒー)の割合が増えているとのことですから、日本でも、今後、その方向に進んで行く可能性が高いと年老いた珈琲豆焙煎屋は推測しています。
コーヒー産業成長の原動力
コーヒー消費のプレミアム化(高級化)は、日本のコーヒー産業が、これから成長して行くための原動力になって行くのだと思います。
日本のコーヒー産業は、プレミアムコーヒーへの依存度を高くすることで、今後の成長が可能になると年老いた珈琲豆焙煎屋は想像しています。
今後、日本のコーヒー産業が成長して行くには、家庭で飲むコーヒーも、街で飲むコーヒーも、職場で飲むコーヒーも、プレミアムコーヒーに移行して行くしか無いと考えています。
家庭で飲むコーヒーのプレミアム化は難しい
街で飲むコーヒーについては、今後、スピードを速めてプレミアム化が進行して行くと、アフターコロナ以前は考えていました。
アフターコロナになって、街で飲むコーヒー消費が減少していて、コーヒーの家庭消費は増えているので、コーヒーのプレミム化は一休みしています。
新型コロナウィルス感染症禍が収まると、街で飲むコーヒーは回復を始めると思いますが、それに反比例してコーヒーの家庭消費が減少して行くとは想像できません。
ですから、家庭で飲むコーヒーや職場で飲むコーヒーのプレミアム化が進行して行かなければ、コーヒー消費金額が大幅に増加して行くのは難しいだろうと年老いた珈琲豆焙煎屋は考えています。
新型コロナウィルス感染症禍が収まると、街で飲むコーヒーのプレミアム化は回復進行して行くと予想できますが、家庭で飲むコーヒーや職場で飲むコーヒーのプレミアム化が簡単に進行するとは思えません。
コーヒーは主観的な飲み物だから
コーヒーは嗜好品で主観的な飲み物です。コーヒーは豊富な風味を持っていて、それぞれに個性を持つ幾多のコーヒーが存在しています。そして、その好みは個々人で異なっているわけです。
ある人には好まれる風味であっても、別の人には好まれない風味かもしれません。
軽い煎り具合のフルーティーでまろやかな味わいを持つシングルオリジンコーヒーを購入したとして、深めにローストしたコーヒーを好む人は、そのシングルオリジンコーヒーを弱い味のコーヒーだと感じるはずです。
そうすれば、そのシングルオリジンコーヒーは、値段がものすごく高いのに美味しく無いコーヒーということになってしまいます。
サードウェーブコーヒー的なものの浸透は
コーヒー消費の先端部分で棲息しているコーヒー消費者は、丁寧に生産された品質の高いとされている プレミアムコーヒーを購入したいと考えていても、シングルオリジンやコーヒー豆(生豆)が特徴として持っている風味・香りにあまり興味を持っていないコーヒー消費者もいます。
サードウェーブコーヒー的なプレミアムコーヒーは、今後、コーヒー消費者の間に徐々に浸透して行くと思いますが、急速に浸透して行くとは考えられません。
年老いた珈琲豆焙煎屋には、昔ながらのコクや風味を持つコーヒーを好む消費者が居なくなるという風景は想像できません。
サードウェーブコーヒー的なプレミアムコーヒーが、コーヒー消費をほぼ独占するとは想像できないわけです。
プレミアムコーヒーの再定義
サードウェーブコーヒー的なプレミアムコーヒーの登場は、丁寧に生産された品質の高いとされるコーヒーを好む消費者を生み出したわけですが、丁寧に生産された品質の高いとされるコーヒーを飲みたいけれども、より簡単に便利に飲みたいというコーヒー消費者も生み出したはずです。
年老いた珈琲豆焙煎屋の独断と偏見に基づく予測ですが、今後、その時その時で、プレミアムコーヒーの再定義が繰り返されて行くような気がします。そして、様々なタイプのプレミアムコーヒーが登場して来るのだろうと想像しています。