コーヒー生豆は、石油に次いで貿易金額が多い第一次産品だと理解しています。
主に南北回帰線の内側に位置する国々で生産されていて、その多くがヨーロッパや北米、それに日本や中国・韓国・台湾など、北半球の国々に輸出されているとも理解しています。
エカワ珈琲店は、零細生業商売をしているコーヒー豆自家焙煎店です。
当然、自家焙煎コーヒー豆(クラフトコーヒー)の原料には、スペシャルティーコーヒー生豆を使っています。
2010年代、商品市場で取引されるタイプの一般的なコーヒー生豆の価格は比較的に落ち着いていましたが、スペシャルティーコーヒー生豆の価格は上昇を続けていました。
2010年代の日本は、「失われた30年」の時代でしたから、デフレ経済から脱却しようと四苦八苦していた時代です。
しかし、コーヒーの世界に限定すると、2010年代の中頃には、デフレが終了していたと思っています。
2020年代に入ってからは、商品市場で取引されているタイプの一般的なコーヒー生豆取引価格の上昇が続いています。
去年(2024年)の上昇スピードはすさまじくて、12月のコーヒ生豆相場取引価格は、1月の相場取引価格の約2倍という有様です。
相場取引価格が高騰している理由として、天候不順による収穫量の減少や投機資金の流入、需要の増加が原因だと報じられています。
エカワ珈琲店は、供給が需要を満たしていないのが最大の原因で、コーヒーの世界はインフレの真っただ中にあると思っています。
ですから、今の相場上昇スピードが落ち着いても、コーヒー生豆価格の大幅下落は有り得なくて高値で安定すると思っています。
一般的なコーヒー生豆取引価格が高値で安定すれば、スペシャルティーコーヒー生豆の取引価格も高値安定になるだろうと思っています。
エカワ珈琲店は零細生業家族経営のコーヒー豆自家焙煎店で、その仕事・商売の形態は「家内制手工業」です。
エカワ珈琲店に限らず、日本の小さなコーヒー豆自家焙煎店のほとんどは、「家内制手工業」だと思っています。
「家内制手工業」は価格に対する柔軟性を持っていないので、原料のコーヒー生豆価格上昇に対応する選択肢は、自家焙煎コーヒー豆(クラフトコーヒー)の「値上げ(販売価格への転嫁)」しかありません。
「値上げ」しなければ、商売が続けられなくなると思っています。
ということで、エカワ珈琲店は、2025年3月3日から、自家焙煎コーヒー豆(クラフトコーヒー)の販売価格を値上げさせてもらいました。
100グラム当たり100円くらい値上げしたかったのですが、その勇気が無いので、100グラム当たり50円のささやかな値上げになっていますが。
キンドルで販売中のコーヒー関係の電子書籍も、250円から300円に販売価格を順次値上げして行くつもりです。(2025年3月7日に書いた文章です)