精製・乾燥処理したコーヒー生豆は、石のように堅くなっています。それが、熱加工処理すると、風味と香りを持つ脆い焙煎コーヒー豆に変わります。
熱加工処理した焙煎コーヒー豆は、個々人の嗜好が優先される感覚的評価によって、色・香り・味などが評価されています。
ちなみに、年老いた珈琲豆焙煎屋は、コーヒー生豆は食品原料で、焙煎コーヒー豆は、食品を熱加工処理することによって得られる加工食品だと考えることにしています。
そして、家庭や外食店舗・オフィスでは、その加工食品を食材に使ってコーヒーを淹れています。
コーヒー豆の焙煎では、食品原料のコーヒー豆の焦げ付きや粘着による熱加工処理装置(焙煎機)の汚れは少ないと思いますが、それでも油脂分による汚れが発生します。
コーヒー豆焙煎の場合、それほどコーヒー豆の取り扱いは難しいとは思いませんが、それでも少しは、取り扱いのノウハウが必要だと年老いた珈琲豆焙煎屋は考えています。
食品の熱加工処理装置の条件として、次の5つの条件が必要だとされています。
(1)経済的、(2)汚れが着きにくい、(3)調節や制御が簡単、(4)点検が簡単、(5)分解掃除が簡単。
当然、この条件は、コーヒー豆の焙煎機にも当てはまると思います。
食品原料の物性と熱加工処理装置のトラブルについては、次の3点が考えられます。
(1)食品原料の軟化や粘着、(2)エキス分の浸出、(3)成分の蒸発
年老いた珈琲豆焙煎屋のコーヒー豆焙煎作業では、「食品原料の軟化や粘着」と「エキス分の浸出」は、ほぼ関係です。
コーヒー豆の焙煎で用心しなければならないのは、「成分の蒸発」に起因する運転終了後の熱加工処理装置内での自然発火だと考えています。
ということで、年老いた珈琲豆焙煎屋は、コーヒー豆の焙煎作業を午前中に実施しています。
一般的に、コーヒー豆焙煎機も含めて熱加工処理装置は、「対流」、「熱伝導」、「放射(輻射)」の3つの伝熱システムの組み合わせで、コーヒー豆などの食品原料を加熱しています。
食品原料の熱加工処理時に利用する雰囲気として、一般的に、「空気」、「水蒸気」、「油」などが知られています。
年老いた珈琲豆焙煎屋は、都市ガスを熱源に使っている直火式の生産用小型コーヒー豆焙煎機を使っています。雰囲気のほとんどが空気ですが、少し水蒸気が混じっています。
この記事は、note にエントリーしている有料記事(100円)『コーヒー豆焙煎(熱加工処理)の基礎知識』の第3章に収録している記事のダイジェスト版です。
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note にエントリーしている『コーヒー豆焙煎(熱加工処理)の基礎知識』には、以下の3つのブログ記事を移転収録しています。
第1章、ドライングサイクル(Drying Cycle)=コーヒー豆焙煎の「蒸らし」
第2章、シュリンケージ/Shrinkage
第3章、コーヒー豆焙煎(熱加工処理)の基礎知識