日本人の愛する飲み物の一つ、それはコーヒーだと思います。日本中で、毎日大量のコーヒーが消費されています。
日本人が毎日消費している1杯のコーヒーの原料は、日本で焙煎されている焙煎コーヒー豆ですが、その焙煎コーヒー豆の原料となるコーヒー豆(生豆)は、ブラジル、コロンビア、エチオピア、インドネシアなどなど、赤道を中心とした南北回帰線の範囲に領土を持つ国々から輸入されています。
その輸入されているコーヒー豆(生豆)の中で、コーヒー発祥の地エチオピアで栽培生産されているモカコーヒーは、独特な地位を占めているコーヒー豆です。
そして、そのエチオピア・モカコーヒーの中でも、イルガチェフェ地方で水洗式コーヒー豆精製方法で生産しているコーヒー豆(生豆)は、世界で最も人気のあるコーヒーの一つです。
その軽やかなボディーと風味、それとフルーティーな香りを楽しんでください。
- イルガチェフェ(Yirgacheffe)コーヒーの歴史
- 水洗式のコーヒー豆精製方法と自然乾燥式のコーヒー豆精製方法
- 自然乾燥式のコーヒー豆精製方法
- 水洗式のコーヒー豆精製方法
- イルガチェフェ(Yirgacheffe)コーヒーの焙煎
- 淹れ方
イルガチェフェ(Yirgacheffe)コーヒーの歴史
コーヒーは、西暦850年、エチオピアのアビシニア高原でが発見されたと言われています。
カルディーという名のヤギ飼い人が、赤い木の実を食べてヤギが騒いでいるの見たのが切っ掛けでコーヒーを発見したという伝説が知られています。
エチオピアのシダマ(シダモ)州に位置するイルガチェフェ(Yirgacheffe)地方は、エチオピア南部の小さな地域です。
この地域は、コーヒーの栽培に適した土壌と様々な植物がたくさん存在していて、熱帯地域で標高も高く、乾季と雨季が適度にある理想的な気候なので、農薬を散布しなくてもコーヒーノキは自然に育ち、素晴らしい品質のコーヒー果実を収穫できると言われています。
そして、そのコーヒー果実から、フルーティーな香りの漂うオーガニックのコーヒー豆が生産されています。
エチオピアは、世界第5位のコーヒー豆生産国で、アフリカで最も多くのコーヒー豆を生産していて、1500万人のエチオピア国民がコーヒーに関係する仕事で収入を得ていると言われています。
水洗式のコーヒー豆精製方法と自然乾燥式のコーヒー豆精製方法
エチオピア・モカコーヒーの大半は、自然乾燥式の精製方法で生産されているコーヒー豆ですが、イルガチェフェ(Yirgacheffe)地方で生産されるコーヒー豆には、水洗式の精製方法で生産されるコーヒー豆が多いと言われています。
自然乾燥式のコーヒー豆精製方法
収穫したコーヒー果実からコーヒー豆を取り出して、太陽の下で乾燥させるコーヒー豆精製方法(生産方法)で、エチオピア・モカコーヒーの伝統的で一般的なコーヒー豆精製方法です。
自然乾燥式のコーヒー豆精製方法で生産したコーヒー豆は、濃厚な果実やワインのような風味を持っているとされています。
モカコーヒー特有のモカフレーバーは、自然乾燥式のコーヒー豆精製方法で生産されるコーヒー豆だけが持っています。
水洗式のコーヒー豆精製方法
エチオピアで初めて水洗式コーヒー豆精製方法が採用されたのは1970年代で、イルガチェフェ地方に最初の水洗式コーヒー豆精製処理場が作られたと言われています。
自然乾燥式のコーヒー豆精製方法と違って、コーヒー果実から取り出したコーヒー豆は、水を使って果実から取り出したコーヒー豆を徹底的に洗浄します。
巨大な水槽(水を満たしたタンク)に漬けられていたコーヒー豆を、水槽から取り出して、2日~3日アフリカンベッドで日光乾燥させます。
この日光乾燥で、コーヒー豆全体が均一に乾燥させられます。
果実から取り出したコーヒー豆を水で洗浄することで、あの独特のモカフレーバー(一種の発酵臭)が取り除かれて、柑橘系のフルーティーな香りを持つ軽快なボディーを作り出すコーヒー豆が生産されると考えられています。
イルガチェフェ(Yirgacheffe)の大半は、この水洗式のコーヒー豆精製方法で生産されています。
イルガチェフェ(Yirgacheffe)コーヒーの焙煎
イルガチェフェ・ウォッシュドコーヒー(水洗式)は、透き通った綺麗な香味を持っています。
年老いた珈琲豆焙煎屋は、このイルガチェフェ・ウォッシュドをやや強く(中深煎り)しっかりと焙煎しています。
そのように焙煎することで、酸味を柔らかくして単糖の甘味を引き出しているつもりです。
イルガチェフェ・ナチュラルコーヒー(自然乾燥式)は、独特のモカフレーバーを持っています。
イルガチェフェ・ウォッシュドよりも酸味が弱いので、やや強くよりも少しだけ弱く(中煎りのやや深め)焙煎しています。
淹れ方
イルガチェフェコーヒーは、冷水抽出でも熱水抽出でも、どちらでも美味しいコーヒーが出来上がると言われていますが、年老いた珈琲豆焙煎屋は、熱水を使ってハンドドリップでコーヒーを作る淹れ方を奨めます。
イルガチェフェ・コーヒーの特徴は、コーヒーオイルにより多くの素晴らしい風味が含まれていることにあると思っています。
紙フィルターを使って淹れるハンドドリップでも素晴らしい風味を持つコーヒーが出来上がりますが、布フィルターを使ってハンドドリップで淹れると、より素晴らしい風味のコーヒーが出来上がると思います。