
コーヒーの味は単なる「苦さ」だけでなく、酸味や甘味、渋みが複雑に絡み合って独特の風味を作り出しています。
中煎りと深煎りでは苦味の成分が異なり、最近の研究では苦味は強さだけでなく、後味の爽やかさも美味しさのポイントとされています。
甘味や酸味と組み合わさることで苦味は味を引き立て、コーヒーの味全体のバランスを整える重要な役割を果たしています。
(1)コーヒーの苦味は、何からできている
コーヒーの苦味には多くの成分が関わり、2000年代半ばにはクロロゲン酸ラクトンとフェニルインダンが主な苦味成分だと判明しています。
(2)カフェインとコーヒーの苦味の関係
コーヒーの苦味はカフェインだけでなく、焙煎や豆に含まれる他の成分も関係しており、苦味が味に深みを与えることがあります。
(3)クロロゲン酸とコーヒーの苦味
コーヒーの味に重要なクロロゲン酸は、生豆に多く含まれ、焙煎で色や香り、苦味を作り出します。
苦味の主成分はクロロゲン酸から変化したラクトン類で、コーヒー生豆に含まれている主なクロロゲン酸類は9種類です。
(4)コーヒーの「キレのある苦味」
中煎りコーヒーのスッキリした苦味は、焙煎で生成される「クロロゲン酸ラクトン」という成分によるもので、特に3−カフェオイルキナ酸ラクトンと4−カフェオイルキナ酸ラクトンが味に大きく影響しています。
(5)深煎りコーヒーの「ほろ苦さ」
深煎りコーヒーの苦味は、焙煎で生まれる「フェニルインダン類」という成分が主に作り出しており、適量ならほろ苦さとコクを生む重要な成分です。
(6)コーヒーメラノイジンって?
コーヒーメラノイジンは、焙煎時のメイラード反応で生成される褐色物質で、コーヒーの色や香ばしさ、味に大きく影響しています。
コーヒーメラノイジンには、糖のカラメル化も関与しています。
(7)焙煎とクロロゲン酸のヒミツ
コーヒーの苦味は単なる焦げではなく、焙煎で変化するクロロゲン酸由来の成分が主に関与しています。
浅煎りから深煎りで苦味成分の種類が変わり、カフェインレスコーヒーもコーヒーらしい苦味を持っています。
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- コーヒーの苦味って、実は奥が深い!


