1杯のコーヒーの持つ香りや風味は、コーヒー豆焙煎中に発生する化学反応によって作られています。
コーヒー豆焙煎中に発生する化学反応の大半は、コーヒー豆組織を形成している個々の細胞内で発生して、個々の細胞内で完結していると思っています。
ですから、コーヒー豆の細胞構造は、焙煎時の化学反応や物理変化に深く関わっていて、コーヒーの風味形成に重要な役割を演じていると思っています。
【1】コーヒー豆の基本構造
コーヒー豆は植物の種子で、主に「外皮」「銀皮」「胚乳」から構成されています。
特にコーヒー豆の焙煎に影響を与えるのは、胚乳部分の「細胞構造」です。
【2】細胞構造の特徴
胚乳は多数の細胞で構成されており、細胞壁がしっかりしています。
この細胞壁が、コーヒー豆焙煎時の熱伝導や水分の移動に大きく関わっています。
細胞内には糖類、アミノ酸、脂質などが含まれ、これらがコーヒー豆の焙煎中に化学反応を起こして香味成分になります。
【3】焙煎への影響
細胞構造が密で硬い豆ほど、熱が内部に届くのに時間がかかります。
ですから、焙煎時間や温度調整が重要になります。
水分の抜け方やガスの発生にも細胞構造が関係していて、焙煎後の膨らみやクラック(爆ぜる音)に影響をしてきます。
均一な細胞構造のコーヒー豆は、焙煎結果も安定しています。
【4】品種や精製方法との関係
アラビカ種とロブスタ種では細胞構造が異なり、焙煎特性も変わってきます。
ナチュラル精製とウォッシュド精製でも細胞の水分保持力が違い、焙煎時の反応に差が出ます。

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