年老いた珈琲豆焙煎屋のブログ | エカワ珈琲店

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オンラインで自家焙煎コーヒー豆を売る方法、オンラインロースタリービジネス論

電子商取引によるコーヒー商品の売上高は、毎年・毎年増え続けています。それも、相当なスピードで。

オンライン内に焙煎コーヒー豆を売る店を出店するのは、コーヒー豆自家焙煎店を含めて大中小零細コーヒーロースターには、必須事項となって来ています。

オンラインで自家焙煎コーヒー豆を売ることは、売上を増やして、新しいお客さんを捕まえるための優れた方法だと思います。

しかし、オンラインストアーを立ち上げて自家焙煎コーヒー豆をスムーズに売り捌くには、飛び越えなければならないハードルが幾つか存在しています。

そのハードルを上手く飛び越えられる運動神経に優れているコーヒーロースターがオンラインショッピングで成功出来て、エカワ珈琲店のように運動神経が相当に劣っているコーヒーロスターはオンラインショッピングで四苦八苦しているのが現状です。

 

★零細生業ジジババ店であるエカワ珈琲店の自己紹介を読んで頂けます。

 

【目次】

 

エカワ珈琲店の電子商取引

エカワ珈琲店は零細生業じじばば商売をしているコーヒー豆自家焙煎店ですが、20年くらい前(2002年頃)からオンラインを通じて自家焙煎コーヒー豆を売っています。

当時のエカワ珈琲店は、零細生業パパママ商売をしているコーヒー豆自家焙煎店でした。

最初は、自前のホームページを使ってメールで注文を頂いていました。

2005年頃からは、おちゃのこネットを使って自前のショッピングサイトを立ち上げています。

4年半くらい前(2018年の夏)からは、アマゾンマーケットプレイスにも出品しています。

エカワ珈琲店は20年に渡る自家焙煎コーヒー豆オンライン販売経験を持っていますが、その経験のほとんどは、自家焙煎コーヒー豆オンライン販売での失敗経験です。

ということで、この記事は、失敗経験に基づいて作成しています。

その点を考慮して、注意しながら読んで頂けたら幸いです。

 

実店舗を持っていなければ

オンラインストアーを作っても、誰もその存在を知らなければ、当然の事ですが、誰も自家焙煎コーヒー豆を買ってくれません。

お客さんが存在しなければ、安定した顧客基盤を持っていなければ商売が成り立ちません。

その点、実店舗で商売しているコーヒー豆自家焙煎店なら、そして、実店舗で安定した顧客基盤を確立しているなら、そのお客さんたちが自家焙煎コーヒー豆オンラインストアーの最初の顧客基盤を作ってくれます。

自家焙煎コーヒー豆オンラインビジネスを軌道に乗せて安定した顧客基盤を作るには、多額の宣伝資金が必要です。

しかし、小さなコーヒー豆自家焙煎店に多額の宣伝資金を用意する能力はありません。

実店舗の安定した顧客基盤に働きかけて、オンラインビジネスを年数を費やして地道に拡大して行くのが確実な販促方法だと、今(2022年)の年老いた珈琲豆焙煎屋は考えています。

 

オンラインストアー作成

コーヒー豆自家焙煎店には、楽天市場やアマゾンのような巨大なオンラインショッピングのプラットフォームは不向きで、「おちゃのこネット」などのクラウド型ショッピングサイト作成サービスでオンラインストアーを作るのが一番適していると、年老いた珈琲豆焙煎屋は思っています。(楽天市場やアマゾンで売りまくるだけの資金力が無いわけですから)

実店舗の商売では、魅力店な品揃え・品質の良い商品・心地よさを感じさせる店が繁盛しています。

オンラインストアーでも同じで、魅力的なコンテンツを持つショッピングサイトを作る必要があると思います。

 

オンラインストアーの宣伝

どのように魅力的な店舗であっても、その存在が知られていなければ商売が成り立ちません。オンラインショッピングストアーでも、それは同じだと思います。

オンラインショッピングサイトが完成したら、その存在を消費者に知ってもらう必要があります。

経験から、無料で出来る口コミ宣伝は、オンラインビジネスでは上手く機能しないと考えています。

オンラインストアーですから、オンライン媒体に広告宣伝費を投入する広告宣伝活動は必須だと思います。

 

電子商取引はオンラインブランディングから始まる

オンラインストアーで商品が売れる売れないは、オンラインストアーにブランドとしての力が備わっているか居ないかで決まると思います。

コーヒー豆自家焙煎店のブランド構築は、自分たちの価値観と、どのような商売をしたいかをコーヒー消費者に伝えることから始まると思っています。

ブランディングの目標は、コーヒー消費者に自分たちの自家焙煎コーヒー豆を識別してもうらう事だと思います。

例えば、「丁寧に生産されている品質の良いスペシャリティーコーヒー豆を原料に使って、丁寧に手作業で自家焙煎している煎りたて・新鮮な自家焙煎コーヒー豆」というような物語をコーヒー消費者に理解してもらうことだと思います。

 

モバイルを意識したオンラインストアー

クラウド型ショッピングサイト作成サービスを利用する際、モバイルデバイス(スマートフォンやタブレット)を意識して制作する必要があると思います。

オンラインストアーで買い物をするコーヒー消費者の大半は、スマートフォンやタブレットから商品を注文しています。

そのことを前提にして、オンラインストアーを構築・維持する必要があると思います。

 

常に新鮮な自家焙煎コーヒー豆を売る

喫茶店・カフェと自家焙煎コーヒー豆オンライン販売は、全く別の商売です。

カフェ・喫茶店は地元の消費者に対応していますが、オンラインストアーは全国の消費者に対応しているため、売上予測は非常に困難です。

年老いた珈琲豆焙煎屋は、「常に新鮮な自家焙煎コーヒー豆を焙煎して販売する」こと、少量生産・少量販売に徹すること、それが小さなコーヒー豆自家焙煎店の生きる残る最適手段だと思っています。

「常に新鮮な自家焙煎コーヒー豆を焙煎して販売する」には、自家焙煎コーヒー豆の在庫は1週間分くらいが適当だと思います。

そのためには、コーヒー消費者が購入する可能性の高い自家焙煎コーヒー豆の種類と量を把握して、需要を予測する能力を高める必要があると思っています。

 

供給の持続可能性、出荷、苦情処理

オンライン ストアを成功させる確率を高める1つの方法は、供給の面で持続可能であり続けることだと思っています。

コーヒー生豆調達先との信頼関係はもちろんの事、ある程度のコーヒー生豆在庫は確保しておく必要があると思います。

供給の持続性は、コーヒー消費者が評価するブランド体験の一つだと考えられているわけですから。

「常に新鮮な自家焙煎コーヒー豆を売る」には、出荷日の調整は避けて通れない事柄だと思います。

特に、零細生業家族経営のコーヒー豆自家焙煎店の場合、出荷日の調整は必要だと思います。即日出荷だと、ストレスがたまりすぎます。

実店舗での商売では、時々、わけのわからないクレームに遭遇することがありますが、オンラインストアーでは、その手のクレームに遭遇したことがありません。

20年間のオンライン商売歴で体験したのは、わけのわからないクレームでは無くて本物の苦情ばかりでした。

ほぼ100%が「商品が届かない」という苦情ですから、対応方法は商品の再発送となります。

クレーム・苦情に対する最終的な対抗手段は100%返金しか無いと思いますが、その経験は、20年間で一度もありません。

商売の規模が小さいという事もありますが、丁寧な仕事・商売をしているからだと自負しています。

 

自家焙煎コーヒー豆販売価格

コーヒー豆自家焙煎店のオンライン通販は、自家焙煎コーヒー豆の配達だと考えることにしています。

自家焙煎コーヒー豆を店舗で購入してもらう値段で配達していたのでは、配達に必要な経費分だけ儲けが少なくなってしまいます。

ほとんどのコーヒー豆自家焙煎店の店舗販売価格は、適正価格で設定しています。

ですから、店舗と同じ価格で配達経費を上乗せしないで配達すれば、適正な利潤を確保できなくなってしまって、下手をすれば赤字になってしまいます。

オンライン通販の自家焙煎コーヒー豆価格を店舗と同じ価格設定にするならば、最低限、送料・支払い手数料をお客様に負担してもらう必要があると思います。

オンライン注文の場合、梱包費用や出荷ラベルの作成などにも費用が掛かります。

その分のコストを考慮すれば、店舗販売価格よりもオンライン通販価格の方を高く設定する必要があると思います。

 

最後に

焙煎したコーヒー豆は、オンライン通販に適している食品です。

ですから、焙煎したコーヒー豆をオンライン通販で販売する事業者が増え続けていて、例え自家焙煎コーヒー豆であっても 競争が激化しています。

この競争に巻き込まれてしまったら、低価格高いコストという「底辺への競争」が待って居ます。

コーヒー豆自家焙煎店のオンラインストアーは、価格では無くて自店の自家焙煎コーヒー豆の優れたところを強調する商売に徹するべきだと思っています。

十分な時間と労力を費やして、あせらずにゆっくりとオンラインストアーを成長させるのが一番適正なオンラインロースタリービジネスだと、これまでの数々の失敗経験から、そのように考えています。

ちなみに、和歌山市のエカワ珈琲店は、「スペシャルティーコーヒー生豆を原料に使った煎りたて・新鮮な自家焙煎コーヒー豆」と、「30年前に購入した経験豊富な(使い慣れている)直火型ドラム式の小型コーヒー豆焙煎機での焙煎」を強調する商売をしているつもりです。

 

★年老いた珈琲豆焙煎屋が考えているデジタルコーヒーマーケティング論も読んで頂けたら幸いです。