世界最大のオンラインショッピングサイトと言えば、「アマゾン」です。
もちろん、「アマゾン」は、日本でも最大規模を誇っているオンラインショツピングサイトです。
ご存知だと思いますが、年老いた珈琲豆焙煎屋は、連れ合いと二人だけで零細生業パパママ商売(もしかしたら、零細生業ジジババ商売)のコーヒー豆自家焙煎店を、和歌山市という地方都市で営んでいます。
そのコーヒー豆自家焙煎店は、アマゾン・マーケットプレイスに加入して、アマゾンのオンラインショッピングサイトに自家焙煎コーヒー豆を出品しています。
クイックナビゲーション
アマゾンに出品して5年6か月
出品開始が2018年7月ですから、現時点(2023年12月)で5年6か月が経過しています。
その間、コーヒーの電子商取引について、色々と勉強させてもらいました。
アマゾンマーケットプレイスに出品しなければ、経験できない勉強です。
出品開始当時、アマゾンのオンラインショッピングサイトは、中小零細事業者の販売ルートを確保してくれるパートナーだと思っていました。
今もパートナーだと思っています。
しかし、2018年の出品開始当時の感覚と、今(2023年12月)の感覚とでは、相当な違いがあります。
アマゾンとコーヒーブランドの相性
アマゾンは、世界最大・日本最大のオンラインショッピングサイトです。
当然の事ですが、マスマーケット向けオンラインショッピングサイトとなっています。
大量生産されている工業製品の出品作業は簡単ですが、零細生業パパママ店が生産加工して販売する自家焙煎コーヒー豆の出品作業は、相当に面倒な作業が必要でした。
最近(2023年秋頃から)は、一度だけ「ノーブランド品」申請の手続きをしておくと、簡単な作業で出品できるようになっています。
アマゾンは、間違いなくコーヒー消費者の消費行動に大きな影響を与えていると思います。
アマゾンのショッピングカテゴリーで最も急成長しているのが、「飲み物と食べ物」で、コーヒーは人気のあるサブカテゴリーとなっているようです。
大手・中堅のコーヒーブランド、只今売り出し中のコーヒーブランド、売上の大半をオンライン取引に依存しているコーヒーブランドにとっては、無視できないコーヒー消費のマスマーケットだと思っています。
アマゾンがコーヒー消費市場を変えている
和歌山市のエカワ珈琲店がアマゾンマーケットプレイスに出店して、5年半の年月が経過しています。
そのアマゾンマーケットプレイス経験から、アマゾンはものすごく競争の激しいコーヒー消費市場だと考えています。
競争の激しいコーヒー消費市場ということは、コーヒー消費者にとっては使い心地の良いコーヒー消費市場だと言う事になります。
焙煎コーヒー豆の購入先を、焙煎コーヒー豆業務卸を得意とするロースターからアマゾンに変更する昔ながらの喫茶店や街のレストランが増えています。
それも、アマゾンの使い心地の良さが関係していると考えています。
焙煎コーヒー豆業務卸を得意とするロースターは、アマゾンに出品しているコーヒーブランドの焙煎コーヒー豆に、価格・利便性で対抗するのが難しくなって来ているような気がします。
それに加えて、昔ながらの喫茶店が購入するわけですから、品質も問題が無いと考えられます。(品質に問題があれば、即返品がアマゾンの常識ですから)
アマゾンプライムの会員なら、プライム商品をその日の午後1時まで購入すれば、即日出荷・送料無料で翌日には手元に届きます。
焙煎コーヒー豆は食品ですから、迅速な配達スピードは、焙煎コーヒー豆の鮮度・品質に関係して来ます。
アマゾンは規模の大きいコーヒーブランドに有利なコーヒー消費市場
アマゾンがコーヒー消費者にとってますます使い心地が良くなって行くと言うことは、成長を考えているコーヒーブランドにとっては、考えられないほど多くの販売機会を獲得できるコーヒー消費のマスマーケットを意味していると思っています。
それだけに、今後、ますます競争の激しいコーヒー消費のマスマーケットになって行くと推測できます。
アマゾンで自分たちのコーヒー商品をできるだけ多く販売しようと考えているコーヒーブランドなら、コーヒーカテゴリーの1ページ目に商品が登場する必要があります。
ようするに、アマゾンのオンラインショッピングサイト内で目立つ必要があるわけです。
そのためには、多額の販促費・広告宣伝費が必要です。
アマゾンは、規模の大きいコーヒーブランドには有利で、規模の小さいコーヒーブランドには不利なコーヒー消費市場だと、年老いた珈琲豆焙煎屋は思っています。
アマゾンと利便性の提供
しかし、多額の販促費・広告宣伝費を投入するだけでは、コーヒー商品は売れません。
そのコーヒー商品が、それなりの価値を持っていなければ誰も買ってくれません。
その価値の一つが、コーヒー消費者に対する利便性の提供だと思います。
アマゾンの物流配達システムを有効活用すれば、注文に迅速な対応ができます。
アマゾンの倉庫に保存しておけば、注文が入ると即座にアマゾンが出荷してくれます。
このシステムを利用すれば、コーヒー豆生産国でコーヒー豆を焙煎して、その焙煎コーヒー豆を消費地の倉庫に保存しておいて、注文があれば迅速に出荷することも可能になるかもしれません。
もちろん、賞味期限が焙煎日から4週間以内の自家焙煎コーヒー豆をアマゾンの倉庫に保管して置いて、アマゾンの物流配達システムを利用するのは無理です。
しかし、焙煎日を表示していない賞味期限が3か月~6か月の焙煎コーヒー豆なら、アマゾンの物流配達システムを利用できると思います。
新鮮さはコーヒー消費者の主要な優先事項ですから、より速い配達サービスは、消費地から離れた場所で焙煎しているコーヒーブランドに利益をもたらしてくれると思います。
コーヒー消費市場とアマゾン
アメリカのアマゾンは、独自のコーヒブランドを立ち上げていて、そのコーヒーブランドが売り上げを増やしているという話も聞こえてきます。
アメリカのアマゾンは、新鮮なコーヒー、目の肥えたコーヒー消費者に注目していて、より高価で、より高品質のコーヒーに焦点を移しているという話も聞こえてきます。
零細生業パパママ規模のコーヒー豆自家焙煎店「和歌山市のエカワ珈琲店」も、その方向に向かって焦点を移している真っ最中です。
アマゾンが新鮮なコーヒーに注目することで、スペシャリティーコーヒーに対するコーヒー消費者の意識を高めてくれて、コーヒー消費市場の未来を変えてくれるかもしれません。
アマゾンはプライム会員という購買意欲の高い顧客基盤を持っていて、コーヒーブランドの電子商取引に大きな影響力を発揮しているコーヒー消費市場です。
しかし、そこは競争の激しいコーヒー消費市場ですから、規模の大きいコーヒーブランドに有利で規模の小さなコーヒーブランドに不利な市場です。
アマゾンで目立つには、多額の販促費・広告宣伝費を投下する必要があるわけですから。
アマゾンとエカワ珈琲店
和歌山市のエカワ珈琲店は、零細生業パパママ規模の路地裏商売をしているコーヒー豆自家焙煎店ですから、アマゾンマーケットプレイスを有効活用するだけの能力・体力はありません。
アマゾンは表通り商売が中心のコーヒー消費市場ですから、当たり前と言えば当たり前の話だと思っています。
アマゾン・マーケットプレイスに出品を開始してから5年半、あれやこれやと色々試行錯誤しながらアマゾンでオンライン商売を続けて来ていますが、今(2023年12月)は、アマゾンマーケットプレイスをショッピングカートとして利用するだけになっています。
だけど、赤字になっているわけでは無くて、毎月約5000円の出店費用と1万円くらいの宣伝広告費を支払っても、少しだけ利益が出ています。
アマゾンと路地裏商売
基本的にアマゾンは、コーヒー消費のマスマーケットをターゲットとしている大手・中堅コーヒーブランドにとっては、利用価値の高いオンラインショッピングサイトだと思います。
しかし、零細生業パパママ規模のコーヒー豆自家焙煎店の路地裏商売にも、少しは役立ってくれていると思っています。
百貨店やショッピングセンター・ショッピングモールには、表通り商売の場所だけが存在していて、路地裏商売の場所は存在していません。
しかし、アマゾンのオンラインショッピングサイトには、少しだけだと思いますが、路地裏商売の場所も存在しているようです。