2020年、大手・中堅珈琲企業各社の家庭向けコーヒー商品は、大きく売上を伸ばしたと報じられています。
2021年の売上も、2020年とほぼ横ばいのようですが、2019年と比べれば大幅増加しているとも報じられています。
全日本コーヒー協会の調査によると、2020年のコーヒー消費量は43万719トンで、2019年と比べると約5%減少いるとのことです。
新型コロナウィルス感染症パンデミックの影響で、外食店・ホテル・オフィスなどでのコーヒー需要が大きく減少したのが影響しているようです。
しかし、家庭内でのコーヒー消費は増えていて、家庭内コーヒー消費者の嗜好に合わせた色とりどりのコーヒー製品が、流通店舗のコーヒー商品棚に並んでいます。
年老いた珈琲豆焙煎屋が連れ合いと2人だけで営んでいる小さなコーヒー豆自家焙煎店(屋号はエカワ珈琲店と言います)も、オフィス・外食(宿泊施設を含む)向け自家焙煎コーヒー豆業務卸は壊滅状態になってしまって、これを契機に自家焙煎コーヒー豆業務卸から全面撤退しました。
その結果、売上は減少したのですが、去年(2020年)の秋ごろから、少しずつ小売価格を値上げしていたので利益は増えています。
それほど働かなくても、利益を確保できるようになりました。(年金だけでは食べて行けない高齢者が、年金プラスアルファーを確保するのが目的の商売ですから)
その経験から、年老いた珈琲豆焙煎屋は、コーヒー業務卸への依存度が高い大手・中堅珈琲企業は、家庭用コーヒー市場の重要性を再認識していると想像しています。
新型コロナウィルス感染症パンデミック前と比べて家庭用コーヒー市場は拡大しているわけですから、そして、その市場は、おそらく、コーヒー業務卸市場よりも収益性の高い市場です。
そして、急拡大している市場ですから、消費者のニーズも多様化していて、その多様化しているニーズに対応した商品開発が行われています。
ということで、珈琲企業各社から発売される今年(2021年)の秋・冬コーヒー商品も、バラエティーに富んでいると報じられています。
UCC上島珈琲は、売れ筋の『UCCゴールドスペシャル』を、大容量サイズから中容量サイズに変更するとのことです。
変更の目的は、開封してから使い切るまでの期間を短くするためだとされています。
2021年秋、物流経費の高騰、コーヒー生豆仕入れ価格の高騰などの要因が重なって、それが固定化すると予想されることから、コーヒー業界では、レギュラーコーヒーの値上げが続いています。
UCC上島珈琲は、家庭用レギュラーコーヒーの出荷価格を9月1日から、キーコーヒーと味の素AGFは10月1日から値上げすると報じられています。
この値上げで、小売流通店舗の末端価格が約20%上昇する見込みとのことです。
新型コロナウィルス感染症の影響を受けているにも関わらず、世界的なコーヒー人気が続いていて、コーヒー消費者の嗜好の多様化が進んでいます。
その多様化に対応すべく、コーヒー業界では様々商品、様々な飲み方の開発が進んでいます。
その一つだと思いますが、「コーヒーと健康」をテーマとした商品が相次いで登場して来ています。