年老いた珈琲豆焙煎屋のブログ

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アメリカ喫茶店業界事情2005年、毎年10%成長、グルメコーヒー、スペシャルティーコーヒーの消費市場

10何年か前、2000年代後半に発表された、2005年頃のアメリカ喫茶店業界に関する資料を参考にして、年老いた珈琲豆焙煎屋の想像力を駆使して、その頃のアメリカ喫茶店業界の雰囲気を仮想体験してみました。

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2000年代中頃、アメリカのコーヒー業界は、活況を呈しています。

特に、グルメコーヒー市場・スペシャリティーコーヒー市場と呼ばれている部分で消費が伸びています。

これには、スターバックスコーヒーに代表されるシアトル系コーヒーチェーンのエスプレッソをベースとしたコーヒー飲料が、消費者の関心を集めている影響が大きいとする見方もあるようです。

 

アメリカのコーヒー消費金額に占めるスペシャルティーコーヒー消費金額の割合は、2004年で16%ですが、2000年の9%から倍近くの伸びを示しています。

ファーストフードチェーンの成長率は年2%ですが、コーヒーチェーン(喫茶店チェーン)の成長率は年10%を越えています。

アメリカのコーヒー消費の75%は家庭内消費となっていますが、アメリカの大人たちの66%は外出先でもコーヒー飲料を購入しています。

アメリカ・スペシャルティーコーヒー協会は、2003年末のアメリカの喫茶店数(コーヒーバー、コーヒーキオスク、コーヒーカートを含む)が1万7400店で、2000年よりも4%増加していて、グルメコーヒー、スペシャルティーコーヒーを扱う喫茶店市場の規模は、1999年の約75億ドルから、2003年には約90億ドルに増加していると報告しています。

 

店舗内に客席を用意している喫茶店数は、2003年時点で1万1250店舗となっていて、1店舗あたりの平均売上は年間55万ドルです。

18歳以上のアメリカ人の77%は、毎日、コーヒーを飲む習慣を持っているとする調査報告もあります。

マーケティング会社の調査によると、2004年までの過去5年間、毎年のようにグルメコーヒー、スペシャリルティーコーヒーの消費量が増加しています。

 

グルメコーヒー、スペシャルティーコーヒーを売る喫茶店が最初に人気を博したのはアメリカ西海岸ですが、今では、北アメリカ全体に、その人気が拡大しています。

なお、人口1万人に対して1店舗というのが、2005年時点での喫茶店の理想的な人口立地とされています。

喫茶店を利用するお客さんには、比較的に若い人が多いようです。また、所得の高い人、高学歴の人が多くて、マナーの良いお客さんが多いので、それが喫茶店の経営にはプラスに働いているようです。

 

コーヒーとあまり縁の無かった若い世代や、グルメコーヒー、スペシャルティーコーヒーにあまり関心を示さなかったシニア世代でも、近年、グルメコーヒー、スペシャリルティーコーヒーを飲む人が増えています。

グルメコーヒー、スペシャルティーコーヒーを好む人の平均年齢は、45歳前後だとされています。

グルメコーヒー、スペシャルティーコーヒーの消費ですが、家庭内消費も喫茶店での消費も増加傾向を示しているのは確実だと思います。

アメリカのコーヒー消費の60%は、朝の食事の時間に消費されているようです。

朝、コーヒーを飲む人が多いので、アメリカの喫茶店は朝早くから営業しています。

午前中に営業していない喫茶店は、コーヒー市場の40%しか利用していないことになるわけですから。

 

アメリカの喫茶店業界の動向です。

アメリカの喫茶店業界では、地域密着型の商売に徹することが、店への愛着やブランドイメージを向上させて売上を増やす最良の方法だとされています。

グルメコーヒー、スペシャルティーコーヒー、エスプレッソコーヒーが人気を博しているので、クィックサービスを売り物としているファーストフードのチェーン店でも、グルメコーヒー、スペシャルティーコーヒー、エスプレッソコーヒーの販売を始めているようです。

 

マクドナルドやバーガーキングは、グルメコーヒー、スペシャルティーコーヒー、エスプレッソコーヒーを取り扱う店舗数を急速に増やしています。

ファーストフードの店でグルメコーヒー、スペシャルティーコーヒーを注文するお客さんは増加しているようですが、まだまだ喫茶店の足元にも及んでいません。

空港・ホテル・喫茶店と、ワイヤレスでインターネットと接続できる場所が増えています。

これからの喫茶店は、コーヒーを飲む場所というだけでなくて、インターネットと接続している場所という機能も重要な経営要素になってくると予想されています。

また、喫茶店は、家族・友人・同僚たちとのコミュニティーの拠点としても、活用され出しています。

 

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