布フィルターを使ってコーヒーを淹れる淹れ方も、ペーパー(紙)フィルターを使ってコーヒーを淹れる淹れ方も、どちらも透過法というコーヒーの淹れ方です。
ちなみに、透過法とは、抽出→洗浄→濾過の醸造過程をたどる淹れ方で、その推進力として、布フィルターの場合、自然の重力を使っています。
布フィルターを使ってコーヒーを淹れる場合、焙煎日から2週間~3週間くらいの自家焙煎コーヒー豆を、やや粗目に粉砕して使用するのが最適だと年老いた珈琲豆焙煎屋は考えています。
【参考】サイフォンコーヒーとペーパードリップの昭和の喫茶店流の淹れ方
布フィルターは、使う前にお湯を通して固く絞っておきます。
そして、毛ぱざった方を外側にして、しわを伸ばして使うのが、昭和の喫茶店の布フィルターの使い方だったと、あやふやですが、年老いた珈琲豆焙煎屋は記憶しています。
布フィルターでコーヒーを淹れる時もですが、ドリップ式でコーヒーを淹れる時に使うお湯は、90度以上の熱湯を使います。
90度以上の熱湯を使うので、食中毒を引き起こすウィルスや菌にも強いコーヒーが出来上がると思います。
お湯を速く注ぐとコーヒーを淹れる速度が速くなりますが、あっさりタイプの薄いコーヒーが出来上がります。
反対に、ゆっくりと時間を費やしてコーヒーを淹れると、濃いコーヒーが出来上がります。
コーヒー1杯分だけを淹れるよりも、数杯分を一度に淹れる方が美味しいコーヒーが出来上がる確率が高くなります。
これも、年老いた珈琲豆焙煎屋のあやふやな記憶ですが、新しい布フィルターを使い始めるときには、焙煎コーヒー粉やその出し殻を入れたお湯を鍋に入れて、その鍋に新しい布フィルターを漬けて、10分~15分くらい煮たてていたような記憶があります。
新しい布フィルターに付着しているのりなどを取り去って、コーヒーの風味を馴染ませていたのだと思います。(当時の珈琲本は、そのように説明していたような気がします)
ということで、あやふやな記憶を頼りにして、昭和の喫茶店全盛時代の頃の布フィルターを使ったドリップ式コーヒーの淹れ方を説明させて頂きます。
4杯分のコーヒーを淹れる場合・・・
準備するのは、布フィルター(3~4人用)、細口のコーヒーポット、サーバー、自家焙煎コーヒー豆を粗挽きで粉砕した粉(大体40g)、お湯が大体500㏄(500g)です。
冒頭の写真の(1)~(6)までの手順を、簡単な文章で解説しているつもりです。
(1)布フィルターの袋に粗挽きに粉砕した自家焙煎コーヒー粉を杯数分(4杯分・40g)入れます。
粉の表面を平らになるようにならして(フィルターを振ってならします)、平らになった粉の表面の真ん中あたりを軽く指で押して小さなくぼみを目印に作っておきます。
(2)沸騰したお湯をポットに移すと95度くらいになると思います。
できれば細口ポットを使って、目印に作った小さな真ん中のくぼみから円を描くように、ゆっくりと満遍なくお湯を注ぎます。
自家焙煎コーヒー豆が新しい場合、小さな真ん中のくぼみの当たりにお湯を注げば、お湯は粉全体に広がって行きます。
(3)粉全体にお湯が行き渡ると、粉が膨らんできます。
そのまま10数秒~30秒くらい放置して蒸らします。
(4)蒸らしで十分にお湯を含んで盛り上がった粉の真ん中あたりに、小さな円を描くようにしてお湯を注いで行きます。
(5)泡の山がくぼんでしまわないように注意して、お湯を注いで行きます。
注ぐお湯の量は、徐々に増やして行きます。
(6)コーヒー浸出液の「しずく」の色ですが、黒褐色から薄い色に変わってきます。
コーヒー浸出液の「しずく」の色は、薄くなって行きます。
ある程度薄くなってきたら、お湯を注ぐのを中止して、布フィルターをサーバーをから離します。
もしくは、予定した杯数分のコーヒー浸出液がサーバーに落ちて来た段階で、お湯を注ぐのを中止して、布フィルターをサーバーから離します。
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【参考】布フィルターは、使った後の保管が大変です。