西宮のグレート珈琲

年老いた珈琲豆焙煎屋が脱サラを決行した1992年頃、自家焙煎コーヒー豆小売販売量日本一の店は、京都の出町輸入食品だと思っていました。

しかし、当時、柴田書店が毎月発行していた月刊喫茶店経営の1992年11月号を読んで、自家焙煎コーヒー豆小売販売量が月間15トンという珈琲豆焙煎屋さんが存在するのを知って驚いた思い出があります。

 

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グレート珈琲のホームページより引用

最初のコーヒー豆自家焙煎店ブーム

1980年代後半~1990年代前半、家庭消費・職場消費向けに自家焙煎コーヒー豆を小売する店が増え始めていました。これが、最初のコーヒー豆自家焙煎店ブームだと、年老いた珈琲豆焙煎屋は考えています。

脱サラして、1992年の春に、5㎏容量の小型生産用コーヒー豆焙煎機を導入して、本格的に自家焙煎コーヒー豆小売商売に取り組み始めていた頃、1か月に1度くらい訪問してくれる焙煎機メーカーの営業さんに、○○県のあの店が繁盛している、○○市のその店が繁盛しているという話を聞くのが楽しみでした。

岡山県で夫婦2人とパート1名で営んでいる自家焙煎コーヒー豆小売店は、月間自家焙煎コーヒー豆販売量が約1トン・月商は約300万円で、夫婦がそれぞれ毎月50万円の給料を受け取っても、店は毎月50万円の利益を出しているという話を聞いたりすると、ファイトが沸いて来たものです。

 

グレート珈琲の商売の主力

年老いた珈琲豆焙煎屋が西宮市のグレート珈琲を知ったのは、1か月に1度くらい訪問してくれる焙煎機メーカーの営業さんから聞いたのではなくて、柴田書店が発行していた月刊喫茶店経営の1992年11月号に掲載されていた記事を読んでです。

グレート珈琲の存在を知って、焙煎機メーカーの営業さんにグレート珈琲の話をすると、グレート珈琲の存在は知っていました。

その営業さん曰く、エカワさんの店とはレベルが違うので、あえてグレート珈琲さんの話はしなかったとのことでした。

焙煎機メーカーの営業さんは、グレート珈琲を訪問すると半日は店舗や焙煎室でブラブラしているそうです。もちろん、食事やおやつは店で用意してくれます。

ブラブラしながら店舗を観察していると、ひっきりなしにお客さんが来店しているとのことでしたが、商売の主力は宅配便で焙煎コーヒー豆を発送する通信販売ビジネスだと、焙煎機メーカーの営業さんが語っていたのを覚えています。

   

グーレート珈琲の歴史

店主の渡辺勝巳さんは、当時(1992年)45歳で、年老いた珈琲豆焙煎屋より3歳年上です。

福岡県豊前市で生まれ、高校卒業後、大阪の運送会社に就職。その後、神戸の小さな焙煎会社で働いて23歳で独立、大阪のミナミで焙煎屋を開業。次いで、西宮の苦楽園に移転、小さな店舗で奥さんと二人頑張って、喫茶店経営にも乗り出して、苦楽園に1店舗、芦屋に2店舗展開するようになります。

喫茶店経営は順調に推移したのてすが、焙煎コーヒー豆の業務卸は大手珈琲企業との競争に敗れて赤字が続きます。そこで、手持ち不動産を売却して借金を清算、残ったお金で北六甲の現店舗地を購入して移転、これが大成功を収めたと、月刊喫茶店経営(1992年11月号)の記事に書いてあったと記憶しています。

 

人生3万6000日

グレート珈琲さんの主力事業は焙煎コーヒー豆の宅配だと考えていますが、「人生3万6000日」の看板が立ててある北六甲の小売店舗も繁盛していて、1日中、ひっきりなしにお客さんが来店していたと、焙煎機メーカーの営業さんに聞いて、「うらやましい」と思ったものです。

グレート珈琲が営む 小売店舗繁盛の秘訣は、店主の渡辺さん曰く、「ダイエー(価格破壊)とグリコ(おまけ)商法のミックス」にあると月刊喫茶店経営(1992年11月号)の記事がレポートしています。

ちなみに、月刊喫茶店経営(1992年11月号)の記事によると、社員さんの年収は1000万円くらいだとも書いていたような気がします。

 

年老いた珈琲豆焙煎屋も・・・

年老いた珈琲豆焙煎屋の営むエカワ珈琲店も、1990年代後半から2000年代前半にかけて、グレート珈琲の物真似商売を試みて(店舗販売だけでしたが)、行列のできる自家焙煎コーヒー豆小売店の一歩手前までたどり着いたことがあります。しかし、資本力のある競合相手が現れて、「ダイエー(価格破壊)とグリコ(おまけ)」のミックス商法が通じなくなってしまって、売上・来店客数ともに急減しました。

 

現在(2020年1月)のグレート珈琲

現在(2020年1月)は、通信販売中心の商売を営んでいるようで、小売店舗の営業時間は午前9時~正午までの3時間となっています。相も変わらず、薄利多売路線を貫いていて、宅配で自家焙煎したコーヒー豆を売りまくっているようです。

30年前、目標としていた珈琲屋さんが、2020年の現在でも、昔ながらの商売を貫いて頑張っているのを知ると、何んとなくウキウキした心地よさを感じます。

www.great-coffee.jp

 

関連ストーリー

1980年代の後半になると、焙煎コーヒー豆の家庭用需要が拡大して、街にチラホラとですが、焙煎コーヒー豆の小売店が出店するようになっていました。

www.ekawacoffee.work

大阪天王寺の有本珈琲問屋さんは、自家焙煎コーヒー豆小売店の先駆者的な店だと思います。

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