プレスリリース・ニュースリリース配信サービスのPR TIMES に、2019年12月19日付けで掲載されている記事のタイトルが目に留まりました。
コーヒーのスタートアップが福利厚生に参戦!株式会社WORCが3000万円の資金調達を実施し、オフィス向けコーヒーサービス「WORC」本格スタート!!
スペシャルティコーヒー専門店 LIGHT UP COFFEEの代表取締役 川野優馬が新会社「株式会社WORC」を設立。この度、3000万円の資金調達を実施し、オフィスに淹れたてのコーヒーを日替わりで毎日お届けする福利厚生サービス「WORC」を本格始動しました。
【目次】
オフィスコーヒーサービスは美味しいビジネス
年老いた珈琲豆焙煎屋は、地方の中核都市・和歌山市で自家焙煎コーヒー豆小売専門店(エカワ珈琲店)を30年間営んでいます。
エカワ珈琲店の始まりは、オフィスに自家焙煎コーヒー豆を配達するビジネスからです。オフィスに自家焙煎コーヒー豆を配達することで、安定収入を得ていました。
1990年代の終わり頃から、オフィスコーヒーサービス市場の競争が激しくなって、零細生業パパママ規模のエカワ珈琲店は、オフィスコーヒーサービス市場から追い出されてしまいました。オフィスコーヒーサービスは、安定した売上を保証してくれる美味しいビジネスでした。
オフィスコーヒーサービス市場から追い出されて10数年以上経過している2019年の現在でも、もう一度、オフィスコーヒーサービス市場に参入できないものだろうかと、時々考えたりもします。
ですから、「コーヒーのスタートアップが福利厚生に参戦!株式会社WORCが3000万円の資金調達を実施し、オフィス向けコーヒーサービス「WORC」本格スタート!!」というようなタイトルの記事には興味津々となります。
新しいオフィスコーヒーサービスが始まる
ANRI4号投資事業有限責任組合(本社:東京都渋谷区、代表:佐俣アンリ)を引受先とした第三者割当増資を実施して3000万円の資金を調達、オフィスに淹れたてのコーヒーを日替わりで届ける新手のオフィスコーヒーサービス事業を本格的に始動するとのことです。
毎日、オフィスに淹れたてのコーヒーをポットに入れて配達するビジネスで、日替わりで毎日個性豊かなシングルオリジンコーヒー(コーヒー農園がはっきりしているスペシャリティーコーヒー)を楽しめる新手のオフィスコーヒーサービスのようです。
考えてみれば、ビジネス街の喫茶店の出前というコーヒー需要を奪って成長して行ったのがオフィスコーヒーサービス事業です。何故、コーヒーの出前がオフィスコーヒーサービスに取って代わられたのかと考えると、おそらく、出前コーヒーの品質と価格に問題があったのだと思います。
ですから、ポットに入れて配達するコーヒーの品質次第で、現在のオフィスコーヒーサービスからコーヒー需要を奪ってしまう可能性が高いと年老いた珈琲豆焙煎屋は考えています。
オフィスのコーヒーカルチャーが変化すれば
年老いた珈琲豆焙煎屋ですが、この新手のオフィスコーヒーサービスの成功を期待しています。WORCさんのオフィスコーヒーサービス事業が軌道の乗ってくれれば、ビジネス街の喫茶店のビジネス機会が急拡大する可能性があります。
1970年代、1980年代、ビジネス街の喫茶店は、売上の半分くらいを店舗周辺オフィスへのコーヒーの出前が占めていました。現在(2019年)、コーヒーの出前はほぼ皆無になっているはずです。
オフィスに淹れたてのコーヒーをポットに入れて配達するビジネスは、半世紀前のビジネス街の喫茶店を知っている年老いた珈琲豆焙煎屋から見れば、昔ながらの喫茶店全盛時代のコーヒー出前ビジネスの現在版です。
喫茶店のコーヒー出前ビジネスが隆盛を誇ったのは、大体25年間くらいでした。オフィスコーヒーサービスが、喫茶店の出前コーヒーを追い出してしまってから25年くらい経過しています。オフィスのコーヒーカルチャーですが、そろそろ変換点に到達している可能性もあります。
WORCさんのオフィスコーヒーサービス
WORCさんのオフィスコーヒーサービスですが、その売り物は自家焙煎したシングルオリジン焙煎コーヒー豆を使って淹れるコーヒーです。
セカンドウェーブコーヒー市場に属するスターバックスコーヒーやターリーズコーヒーのポットコーヒーサービスとよく似たサービスですが、自家焙煎した鮮度の良いシングルオリジン焙煎コーヒー豆を使ってコーヒーを淹れるわけですから、セカンドウェーブコーヒー市場では無くてサードウェーブコーヒー市場に属するポットコーヒーサービスだと年老いた珈琲豆焙煎屋は理解しています。そして、ある程度の確率でWORCさんのオフィスコーヒーサービスは成功するかもしれないと考えています。
喫茶店の出前コーヒーが壊滅した最大の原因は、コーヒーの品質だったと年老いた珈琲豆焙煎屋は考えています。ですから、オフィスコーヒーサービスよりもコーヒーの品質で優位に立てれば、コーヒーのポットサービスは有望なビジネスだと考えています。
セカンドウェーブコーヒー市場のコーヒーとサードウェーブコーヒー市場のコーヒーは、大量生産と少量生産という差異があるわけですから、セカンドウェーブコーヒーのポットコーヒーサービスもサードウェーブコーヒーのポットコーヒーサービスも、両方ともに成功する可能性が高いと考えています。
年老いた珈琲豆焙煎屋も
年老いた珈琲豆焙煎屋ですが、年金だけでは食べて行けないので零細生業パパママ商売を営んでいます。
普通なら、「食べて行くだけ、何んとか稼げれば」という気持ちになるわけですが、営んでいる珈琲商売は、今ブームの真っ最中です。そして、68歳の年老いた珈琲豆焙煎屋でも、少しだけならブームに乗っかれる可能性も出てきています。
年老いた珈琲豆焙煎屋夫婦が営むエカワ珈琲店も、自家焙煎したシングルオリジン焙煎コーヒー豆中心の小売商売を営んでいます。そして、店舗兼工場兼住居は、人口30数万人の地方中核都市・和歌山市の中心ビジネス街に立地しています。それに、喫茶店営業はしていませんが、営業許可は取得しています。
従来型の喫茶店を営むつもりはありませんが、店舗周辺のオフィスをターゲットにしてのポットコーヒーサービスや、そこで働く人たちをターゲットとする淹れたてコーヒー販売スポット的な喫茶店ビジネスに需要があるのなら、すぐにでも挑戦してみたいと考えている今日この頃です。もちろん、サードウェーブコーヒー的にですが・・・。