雪印が製造販売しているコーヒー入り乳飲料、通称「雪印コーヒー」が登場してから、去年(2017年)の11月で発売55年を迎えたそうです。それを記念して、雪印は、2017年4月から数々のキャンペーンイベント(雪印コーヒーイベントサイトで確認できます)を展開しています。
そのキャーンペーンイベントも最終段階に入った2月、3日間限定(2月16日~2月18日)で、東京都大田区南雪谷の銭湯・明神湯に「雪印コーヒーの湯」を登場させて銭湯好きの人たちの注目を集めました。(食品産業新聞社ニュースWEBより)
コーヒー入り乳飲料「雪印コーヒー」も、すぐ飲めるRTD(レディートゥドリンク)商品で、コンビニエンスストアーや食品スーパーのRTD(レディートゥドリンク)の商品スペースに陳列されて売られています。
すぐ飲めるRTD商品の中で、今、一番成長が期待されているのがRTDコーヒーで、「雪印コーヒー」は、その老舗ブランドです。
消費者の大半はRTDをブランドで選択しているわけですから、もちろん、RTDコーヒーについても同じ消費行動を採用するはずです。
飲料メーカーのRTDブランドは、 消費者にとってより身近なブランドとして存在しています。一方、業務卸中心の事業展開が得意のコーヒー企業ブランドは、消費者にとっての身近な存在ではありません。
そのような理由で、RTDコーヒーのブランド競争では、飲料メーカーのRTDブランドが一歩か二歩リードしているように感じられます。そして、この状況を変えるには、「スターバックスコーヒー」クラスの強力なコーヒー企業ブランドが必要だろうと考えています。
飲料メーカーブランドのRTDコーヒーが、コーヒー豆の焙煎を得意とするコーヒー企業が製造販売するRTDコーヒーよりも品質面で劣っているとは考えられません。同等か、もしかしたら同等以上の品質を維持している可能性もあります。
雪印コーヒーがヒットしていた1970年代・1980年代、雪印研究所の研究者たちが徹底的にコーヒーを研究していたという話は、ロートルなコーヒー豆自家焙煎店経営者の間では知られた話です。
アメリカで出版されていたコーヒー研究の専門書を、雪印研究所の研究者たちが翻訳出版、非売品だったわけですが、コーヒー豆自家焙煎の先達たちは、何とかその本を手に入れたいと、入手方法を探していたという話を聞いてことがあります。