コーヒー浸出液中には、ごく小さな分子やイオン、やや大きな高分子化合物(タンパク質や炭水化物など)、それよりも大きな懸濁粒子(コロイド粒子/油脂など)が、コーヒー成分として含まれています。
これらのコーヒー成分は、大きさだけでなくて物理・化学的性質も異なっていて、焙煎コーヒー粉層やお湯(水)やフィルターを透過するスピードに差があります。
ハンドドリップで淹れるコーヒーの場合、それらの違いを利用すれば、ある程度コーヒー浸出液の味覚や風味を調整・制御できるかもしれないと考えているのですが・・・。
また、透過法のうちハンドドリップ式の抽出でコーヒー成分が熱的変性する可能性が高いのは、焙煎コーヒー粉とお湯が接触する部分だけですから、水出しコーヒーは例外として、数多あるコーヒーの淹れ方の中では、コーヒー成分が熱的変性する可能性が少ないほうの淹れ方だと考えています。
ということで、エカワ珈琲店の独断と偏見に基づいてなのですが、ハンドドリップでのコーヒー醸造は、焙煎コーヒー粉に含まれている多数の芳香成分を保持して、コーヒー浸出液に移動させるのに最も適したコーヒーの淹れ方だと考えています。
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