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シェイク・オマールの珈琲発見伝説

よく知られているコーヒー発見伝説には、アラビア半島でコーヒーが発見されたとするシェイク・オマールの珈琲発見伝説と、コーヒーノキの故郷と言われているエチオピアでコーヒーが発見されたとするカルディーと山羊の珈琲発見伝説があります。

で、シェイク・オマールの珈琲発見伝説についてです。

簡単に解説すれば、シェイク・オマールはモカのイスラム僧で、コーヒーを発見した栄誉によって聖守護者として崇められるという伝説が、シェイク・オマールの珈琲発見伝説です。

 

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シェイク・オマールの珈琲発見伝説は、幾つかの型の物語に大別できるそうですが、一番知られているのが、パリの国立図書館が所蔵しているアブダルカディールの写本を基にした物語だと考えられています。

 

師のアル・ジャージリーと弟子のシェイク・オマールがメッカ巡礼の旅をしている途中、アラビア半島のイエメンで師のアル・ジャージリーが亡くなって、師のアル・ジャージリーの遺言でモカの町に行きます。

モカの町の住民は伝染病に苦しんでいて、それを見たシェイク・オマールは多くの人々を治療します。

モカの王様の娘も治療して快癒させたのですが、その褒美に王様の娘を妻に迎えたいと要求したので、激怒したモカの王様に、モカの町から追放されてしまいます。

 

追放されたシェイク・オマールが、食べるものを探してイエメンの山中を彷徨っていて、偶然にコーヒーノキに成る赤い果実を見つけます。

その赤い果実を食べて飢えをしのいでいたのですが、ある時、これも偶然に、赤い果実を煮立てて飲むようになります。

これが、コーヒー飲用の始まりだとする伝説がシェイク・オマールの珈琲発見伝説です。

 

この珈琲発見物語には、続きがあります。

このコーヒーが万病に効果を発揮するということで、モカの町が再び伝染病に襲われたときに、コーヒーをモカの住民に飲ませて病気を快癒させます。

この出来事以後、シェイク・オマールは、聖守護者として崇められるようになったという物語が続きます。

 

この記事とよく似た内容の記事をnote に投稿している『珈琲発見伝説とコーヒー栽培の歴史』中に収録しています。

有料で読んで頂くタイプの記事ですが、ご覧いただければ幸いです。

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