「初めチョロチョロ、中パッパ・・・」が、小型生産用コーヒー豆焙煎機を駆使するコーヒー豆焙煎の基本操作だとエカワ珈琲店は考えています。
「初めチョロチョロ」の工程が「蒸らし」と呼ばれている工程で、ドイツ製の高級小型コーヒー豆焙煎機にダンパーが附属していなかった時代、コーヒー豆の焙煎に「蒸らし」は必要無いので、「蒸らし」に利用するダンパーも必要としないという趣旨に読み取れる記事が、「珈琲と文化」という季刊雑誌に掲載されていたのを記憶しています。
その記事を読んだのは2000年代の中頃で、相当な違和感があったのを覚えていますが、「蒸らし」の必要性について理論的に説明する知識は持ち合わせていませんでした。
現在(2017年)なら、ある程度というレベルなのですが、「蒸らし」の必要性について理論的に説明することができます。
焙煎中に発生する化学的変化も物理的変化も、その変化の速さは、その変化の原因の大きさに比例するはずです。
「蒸らし」は、物理量(熱伝導)の移動現象の速さにも、コーヒー豆焙煎中に発生する化学反応の速さにも関係して来るはずですから、小型生産用コーヒー豆焙煎機を駆使してコーヒー豆焙煎中に発生する化学的変化と物理的変化を制御するのには必要不可欠な焙煎操作だと考えています。