年老いた珈琲豆焙煎屋、がサードウェーブコーヒー(コーヒー第3の波)という言葉を初めて知ったのは、日経MJの特集記事(2010年7月30日の特集記事)を読んだ時でした。
当時、アメリカでサードウェーブコーヒー系コーヒー会社の活躍が話題になっていたのだと思います。
その特集記事で紹介されていたのは、スタンプタウンコーヒーとインテリジェンシアコーヒーでした。
その記事を目にして、当時(2010年の夏)、Wikipediaで「サードウェーブコーヒー」を調べると、上記の2社に「カウンターカルチャーコーヒー」をプラスしてサードウェーブーヒーのビッグスリーと紹介されていました。
その後、「ブルーボトルコーヒー」がすごい勢いで台頭して来て、サードウェーブコーヒー(コーヒー第3の波)のトップランナーの仲間入りをしています。
現在(2017年秋)、サードウェーブコーヒーのトップランナー4社のうち、カウンターカルチャーコーヒーを除く3社は、大手コーヒー企業の傘下に入っていますが独立したコーヒー会社として活躍しています。
カウンターカルチャーコーヒーは、ノースカロナイナ州ダーラムで1995年に創業したコーヒー会社で、サードウェーブコーヒーのトップランナーの中で唯一、投資ファンドの資本を導入していないコーヒー会社です。
大量生産・大量消費とは一線を画する事業展開をしていて、小バッチ(少量生産)の煎りたて新鮮な焙煎コーヒー豆を喫茶店・レストラン・ホテル・食料品店に供給しているようです。
ピーツコーヒーの傘下に入っているスタンプタウンコーヒーは、オレゴン州ポートランドで1999年に創業したコーヒー会社です。
サードウェーブコーヒーの代名詞と言えば「煎りたて、新鮮、少量生産」なのだと思うのですが、2000年代のスンプタウンコーヒーは、シングルオリジンと呼ばれる「煎りたて、新鮮、小バッチ(少量生産)の焙煎コーヒー豆」をホテルやレストラン、喫茶店に卸売りする事業で成長して行ったのだと思います。
イリノイ州シカゴで1995年に創業したインテリジェンシアコーヒーも、喫茶店・レストラン・ホテルにスペシャリティーコーヒーを供給することで成長して行ったコーヒー会社です。
2015年の秋、ドイツ資本の巨大コーヒー企業グループの傘下に入っているピーツコーヒーが、インテリジェンシアコーヒー株式の過半数を取得しています。
ブルーボトルコーヒーは、日本での滞在経験を持つ音楽家ジェームス・フリーマンが2000年に創業したコーヒー会社です。
フリーマンは、焙煎後48時間(2日)以内の煎りたて新鮮な焙煎コーヒー豆だけを販売するという、至極簡単なマーケティング戦略で成功を手にしたと伝えられています。
サードウェーブコーヒーのトップランナーたちの中では、ただ1社、自前の喫茶店経営中心の事業展開をしているコーヒー会社なのだと思います。
2017年9月、世界最大のコーヒー企業ネスレが過半数の株式を取得しています。