年老いた珈琲豆焙煎屋は、妻と2人だけで零細生業パパママ規模の自家焙煎コーヒー豆小売店を営んでいます。和歌山市という地方都市に店があって、屋号はエカワ珈琲店です。
大体30年くらい前、1992年4月に購入した富士珈機製の直火式ドラム焙煎機を使ってコーヒー豆を焙煎していて、その経験豊富なコーヒー豆焙煎機は、今なお元気に働いてくれています。
【参考】焙煎プロファイルとローストカーブについて記述した記事を、下のリンク先ページにエントリーしています。
2020年は修理で40万円くらいかけて、2021年はオーバーホールで数万円かけて、2022年は修理で20万円くらい使っています。
今年からは、1年に1度はオーバーホールをすることにしたので、毎年、少なくとも数万円の維持費は必要になります
最大で5kgのコーヒー豆を焙煎可能な小型業務用コーヒー豆焙煎機ですが、エカワ珈琲店は、毎回(毎バッチ)4kgのコーヒー豆(生豆)を焙煎しています。
出来上がりは、重量が約15%くらい目減りしているので、3.4キログラムくらいになっています。
エカワ珈琲店のスタッフは、パパとママの2人だけで、今年(2021年)の秋には、パパは70歳、ママは61歳になるわけですから、2人とも高齢です。若かりし頃のようには働けません。
自家焙煎コーヒー豆小売商売の仕事は、夫婦2人で交代しながらこなしています。
コーヒー豆の焙煎作業も、もちろん、2人で交代しながら焙煎作業をこなしています。
何故、地方都市で昔ながらの自家焙煎コーヒー豆小売商売を営んでいる零細生業パパママ店が、パパとママで交代しながら、コーヒー豆の焙煎が可能なのかというと、基本とする焙煎プロファイル(マスタープロファイル)を作っているからです。
2人とも、その基本とする焙煎プロファイルに基づいてコーヒー豆を焙煎していて、出来上がった自家焙煎コーヒー豆は2人でカッピングをして、焙煎中に修正したプロファイルについては情報交換をしています。
熟練の焙煎職人が、同じコーヒー豆焙煎機を使って、同じ銘柄・ロットのコーヒー豆を同じ分量だけ焙煎したとしても、コーヒー豆焙煎バッチの度毎(たびごと)に、焙煎プロファイルが微妙にズレるわけですから、焙煎人が変われば焙煎プロファイルがズレるのは避けられないと思います。(ですから、香味が微妙に違って来ると思います)
もちろん、エカワ珈琲店の場合も、販売している自家焙煎コーヒー豆は、焙煎バッチの度(たび)ごとに、焙煎担当者が変わる度ごとに、微妙に焙煎プロファイルが違っていると思います。
しかし、カッピングをして、これくらいならというレベルの自家焙煎コーヒー豆なら、お客さんに販売しています。そうしなければ、商売が成り立ちません。
コーヒー豆焙煎の品質変換速度を、どのように調整・制御するかの設計書(or設計図)が、焙煎プロファイルだと年老いた珈琲豆焙煎屋は理解しています。
ですから、基本的な焙煎プロファイルを持っていて、ある程度の焙煎経験を積めば、あるいは、それなりのレクチャーを受ければ、コーヒー豆の焙煎は、それほど難しい加熱操作では無いと考えています。
焙煎プロファイルの基本理論を取得していれば、そして、適度にコーヒー豆の焙煎経験を積んでいれば、誰でもコーヒー豆焙煎担当者になれるはずです。
コーヒー豆焙煎の基本は、焙煎プロファイルの設計図(設計書)の作成と、その焙煎プロファイルに基づいて焙煎したコーヒー豆のカッピングにあると年老いた珈琲豆焙煎屋は考えています。
淹れたコーヒーの香味とコーヒー豆の焙煎は密接な関係にあるわけですから、しごく当然の事だと思っています。
【参考】そんなこんなで、エカワ珈琲店という零細生業パパママ店の焙煎プロファイル作成方法の基本理念的な事柄を記述した記事を、noteの下のリンク先ページにて有料で公開しています。興味があれば、ご覧になってください。
noteマガジン『コーヒー豆焙煎プロファイル』にも収載しています。こちらからでも読んで頂けます。こちらも、有料になっていますが。